加藤AZUKIさんの140字のTwitterの小技
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職業的に本を書いていて意識して心がけてるのは「1文は60字以内、できれば80字以内に収める」。一般的な文庫本が1行40字として、1行半くらい、多くても2行以内に収めるという目安。これには理由があって、それ以上長くなると「文頭で読んだ内容を文末で忘れる」という読者が出て来始めるから
2014-05-08 16:30:56文頭で書かれた主語を、文末の述語、動詞に辿り着くまでに忘れていて、「誰の行動や意志に関する描写か」を見失って誤読する読者というのは、冗談のようだけど割といるらしい。
2014-05-08 16:32:03また、一文が長くなると、間に形容詞がずらずら並ぶことになる。その形容詞が多くなればなるほど、「何について形容しているのか」が分かりにくくなったりもする。形容詞が何に係ってるのか、遠くなれば成る程、描写は曖昧になる。
2014-05-08 16:32:58倒置法や体言止めなどの技法が絡んでくると益々分かりにくくなる。個性を出そうとして技巧を凝らした結果、趣旨が伝わりにくくなるのでは文章が書かれる意義が失われてしまう。「伝える」ために書くわけだし、伝わらない文章に価値はないし。
2014-05-08 16:33:58Twitterは1ツイートが140字。なので、だいたい1ツイートの中に2文以上入ってるくらいで丁度いい。1ツイートまるまる使って1文とかは、伝わりにくさが倍増されるので、あまりいい文とは言えない。
2014-05-08 16:34:54必然的に「短い文章の積み重ね」になってくる。だけど、伝わりにくい形容詞をズラズラ並べるよりは、「主語+述語」くらいのシンプルな文章のほうが、伝わりやすくはなる。
2014-05-08 16:35:55僕は仕事柄「投稿作品」を読む機会が多かったんだけど、書いてるうちに「誰の視点の描写なのか分かりにくくなる」ような文章を書いちゃう人ほど、一文が長くなる傾向があった気がする。僕の文章もどっちかといえば長い部類に入るとは思う。クラーク万歳(ry
2014-05-08 16:37:47口語で書くにせよ文語で書くにせよ、「伝わってないな」と思ったら、文章を短くすることを意識するのがよろしいと思う。あと、長い文章を「どこでぶった切って2文にしたらいいか」を意識するとか。「だけど」「しかし」「ところが」「そこで」とか、分割した文章をスムーズに繋ぐ言葉は幾らでもある。
2014-05-08 16:39:10「なんか筆が進まないなー」と思ったら、 【我輩は猫である。名前はまだない】 という名文を思い出せばいいと思う。 【我輩は猫であるが名前はまだない】 ともできる文章を二分する、ことで分かりやすくした、というのを説明するのにこれほど向いてる文章はない。
2014-05-08 16:40:33どっちにせよ、「読む側に読解力を強いる」とか「読む側に負担を強いる」ような文章は、読み飛ばされるか誤解を誘発しやすい。誤解を解くために何度も何度も説明し直さないとならないのは、書き手にとっても負担である。
2014-05-08 16:42:57日本語は主語をある程度省略しても、前後の文脈で意図が通じちゃう「あうんの言語」って側面がある。それが余計に、「省略した文を嵩増しして長い文章にして個性出そう」ってのと絡んでややこしくなるのではないかという気はする。
2014-05-08 16:44:051文40字以内、とかいう訓練するといいですよ。 QT @andou0725: @azukiglg 一文が長くなりすぎていまい、頭の悪い人特有の「主語が途中で変わる」「副詞がどこに係っているのか分かりにくい」「主語と動詞が対応してない」文章になるアカウントがこちら(´;ω;`)ウゥ
2014-05-08 16:44:30作者は読者を選べない。 これは小僧の時代から諸先輩方に口酸っぱく言われてきた話で、Twitterでも同じ。自分と同じ知識と認識がある人ばかりに、選択的に読ませることはできない。だから、「読者のレベル」を口実にしない文章を作る習慣は絶えず身に付けておきたい。
2014-05-08 16:46:05「俺は説明義務を果たした。理解しないお前が悪い」 というようなことを言い出すのは、少なくとも文章で食ってる人間としては敗北宣言に等しいからなあ。
2014-05-08 16:46:56文章全体なんかについてもそうで、「本の頭くらいにあった伏線を、本の最後の最後で解消したんだけど、伏線のほうをもうすっかり忘れていて、伏線解消がピンとこない読者」とかもいるっていう話(^^;) QT @sekkyonsan: @azukiglg 夏目漱石先生に怒られそうだ
2014-05-08 16:48:37まして、Twitterって、「140字の次の140字」との間に間が空けば空くほど、他の人のTwitterが間に挟まってきて意図が混乱してく。そうなると、「長い文章、連続ツイは、できるだけ間を空けずに」ってことになる。
2014-05-08 16:49:40その場合でも、「分割された連続ツイでも個々のツイで意図がちゃんと成立するようにする」には、一文が長すぎるのはNGなんだろうね。
2014-05-08 16:50:15万人向けの文章ってのはないですしねー。 QT @_____zoe_____: @azukiglg 短くしようとする余り必要なことまで抜け落ちて変に誤解されたりするから難しいですよね(´・ω・`)
2014-05-08 16:55:37通じる人向けだけに文章書いてると、整理されて少ない言葉で説明できるようになる……気がしてくるけど、それは単に「相手の理解力に依存している」のであって、自分の手柄じゃないしな。
2014-05-08 16:56:15自分と経験を共有してなくて、語彙が自分より少なくて、住んでる地域、出身、示唆して使える例えに共感して貰える可能性も少ないという意味では、子供向けの文章が一番難しいとは思う。児童書は地獄だぜ。ひゃっはー。
2014-05-08 16:57:56そこらへんは書き手の好みや読者の慣れもあるから、万人向けの絶対解ってないんですよ>< QT @kusabi_dekachin: 改行タイミングも「読みやすさ・伝わりやすさ」に直結しますよね その匙加減についても是非AZUKI先生に考察してほしいですねえ(他人任せですみません><
2014-05-08 16:59:33@azukiglg 海外文学に慣れていると改行タイミングは少なくなる気がしますね あれはあれで中毒性があるので困ったものかなあと思ったりします 日本小説の方が改行タイミングが早いので 読みづらく感じられているのかなあと思ったりします
2014-05-08 17:01:20クラークと司馬遼太郎は、もっと改行を増やして一文を短くすれば、読者増えると思う。(ただし本は分厚くなると思う) QT @kusabi_dekachin: @azukiglg 海外文学に慣れていると改行タイミングは少なくなる気がしますね あれはあれで中毒性があるので困ったものかなあ
2014-05-08 17:02:19児童書を書いてると、普段自分達が何の気なしに漢語熟語を使ってるってことに気付かされますよ。 QT @zgmf_x13a: @azukiglg ただ、これを機会に覚えてほしい、覚えるべき言葉や表現を使うのも児童文学ですね。
2014-05-08 17:03:16