暗礁艦隊その4

とりあえず少ないけどまとめ。 明日以降また更新してく所存。
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CF型マシニーカhir @hir_CF

魔法使い提督は味方の艦娘が周囲にいない状況になったら魔法で深海棲艦倒し始めます

2014-05-14 19:57:46
CF型マシニーカhir @hir_CF

「そもそも提督、魔法使いということは童貞なの?」 「ほっとけ」 「魔法なんて使えないでしょ?」 「使えるぞ?」 「じゃあなにかしてみてよ」 「ふむ。あそこにレ級がいます」 「へ?…マジでいるー!?」 「呪い殺します」 「レ~」ばた 「ほんとに死んでるー!?」 #暗礁艦隊

2014-05-14 22:45:26
CF型マシニーカhir @hir_CF

「提督、魔法使いっていうからてっきり魔法だとばっかり…」 「ははは、物理で殴る方が早いのさ。それより残り四匹だ!油断するな」 「じゃああと三隻だね!」 そう言って登場したのは全身の関節をバキボキに砕かれた潜水艦を引きずる川内。 「いやー、楽しいね!夜戦!!」 流石川内 #暗礁艦隊

2014-05-15 07:00:12
CF型マシニーカhir @hir_CF

魔法使い提督の物理:艦娘に戦わせる

2014-05-15 08:10:05
CF型マシニーカhir @hir_CF

「あっ。そうだ、厨房の奴も倒したから後二隻?」 「夜の摘み食いは太るぞ」 何があったか即座に看破できないようでは提督業は務まらない。 だがそんな事より残り二匹、戦艦をも沈める化け物を逃がせばどうなることか想像するのも恐ろしい。速やかに撃沈せねばならない。 #暗礁艦隊

2014-05-15 17:34:10
CF型マシニーカhir @hir_CF

奴らの魚雷は仕掛け方を工夫すれば街の一区画くらいは吹っ飛んでしまう。鎮守府が爆発で丸ごと吹き飛ばされなかったのは、恐らく安否確認出来ていない数人の艦娘が直撃を喰らい、結果としてその体がクッションになったからだろう。修理できる程度の損傷ならいいのだが。 #暗礁艦隊

2014-05-15 17:43:09
CF型マシニーカhir @hir_CF

「聞こえた!北北西!」 聴音していた駆逐艦娘が叫んだ。 「山城、俺が退避し次第、いそうな辺りに斉射しろ。カンでいい。穴だらけにして構わん」 「了解!」 人間が至近距離から戦艦娘の砲撃の衝撃波を喰らう事は死を意味する。 提督が瓦礫の陰に伏せると駆逐艦娘達が覆い被さった。 #暗礁艦隊

2014-05-15 18:59:51
CF型マシニーカhir @hir_CF

山城大活躍である。何でも使い方次第

2014-05-15 19:01:46
CF型マシニーカhir @hir_CF

山城は四つん這いになると─射角の関係だ─主砲を斉射。衝撃で地面がめくれあがり、着弾。 地面を削り取りながら進んだ砲弾は爆発。陥没させる。 衝撃が収まったのを見計らい聴音を再開する駆逐艦娘達。 「聞こえません」 確実とはいえないが残り1。 #暗礁艦隊

2014-05-15 19:08:31
CF型マシニーカhir @hir_CF

「駆逐艦の軽巡は引き続き聴音。二隻一組で全方位に散らばれ。ローラー作戦だ。空母と重巡は鎮守府跡を掻き分けて生存者を探せ。戦艦、潜水艦、集まれ」 今は夜なので空母は作業。 一通り指示すると戦艦たちと19,58,168を集める。 「奴らのように穴を掘って潜れるか?」 #暗礁艦隊

2014-05-15 22:18:23
CF型マシニーカhir @hir_CF

顔を見合わせる潜水艦娘達。 「いきなりは無理でち」 そらそうだ。やるなら訓練が必要だろう。将来の課題である。となればプランその2。名付けて戦艦で地面を耕そう大作戦。索敵に出した軽巡駆逐艦部隊の誘導で地面をボコボコにする簡単なお仕事だ。 #暗礁艦隊

2014-05-15 22:33:56
CF型マシニーカhir @hir_CF

ただ、これは確実性に欠ける。 「そうだな。なら、お前たちがこの鎮守府に地下から近づくならどこから来る?」 再度顔を見合わせる一同。 おずおずと168が手を挙げる。 「あの、電話線?前に工事してるの見たの」 狭くても押し広げれればいいのだから通れるな。 「よし」 #暗礁艦隊

2014-05-15 22:40:13
CF型マシニーカhir @hir_CF

「山城。街の図面を」 山城が口を開くとそこから妖精さんがにゅっと顔を出す。手には図面の束だ。 魔法使い提督は燃費が悪くて出撃しない艦むすも遊ばせておいたりはしない。容積を生かして非常用保管庫代わりにしていたのだがまさかこんな風に役立つとは。 #暗礁艦隊

2014-05-15 22:48:02
CF型マシニーカhir @hir_CF

「配管図はこれか」 提督は図面を選び出すと、懐に手を入れた。ごそごそ。 「…ない」 「何が?」 「ペンデュラムだ。仕方ない。五円玉ないか?五十円でもいい」 「いいけど、後で返してね?」 「うん。後は糸は─髪の毛でいいか。すまんが一本くれ」 戦艦娘から長い髪を貰う。 #暗礁艦隊

2014-05-16 14:25:22
CF型マシニーカhir @hir_CF

髪の毛で五円玉をぶら下げると、図面の上に、そのまま心を穏やかに。燃え盛る鎮守府のことなど意にも止めず。 やがて五円玉が回転し始めた。 少しずつその場で円を描くよう、五円玉を下げる手を動かすと、明らかに回転の激しい所とそうでないところに別れた。 「今このあたりか」 #暗礁艦隊

2014-05-16 14:49:26
CF型マシニーカhir @hir_CF

「提督、それは?」 「ダウジング─まあ占いだと思っておけ。この方向に向かっている組に、もう少し前進させろ」 「は、はい」 半信半疑ながらも命令を伝達する山城。 結果はすぐ出た。 「いました!けどこれって…」 「気づいたことを気取られるな。町から出たら始末するぞ」 #暗礁艦隊

2014-05-16 16:00:28
CF型マシニーカhir @hir_CF

「なかなか街から出ませんね」 「これは下水道に移ったな。次の図面を」 深海棲艦の稼働時間は無補給で数週間。下手をすると長丁場になるか… 「ここは広いか。…いや、艦むすでは火力がデカすぎるな」 直接部隊を送り込むのは現実的ではない。砲や魚雷で地表の街も吹っ飛んでしまう。 #暗礁艦隊

2014-05-16 20:05:53
CF型マシニーカhir @hir_CF

「提督。なら弾薬を全部下ろします」 山城の提言。 「分かった。だが一人では駄目だ。あと─」 「私も行きます」 名乗り出たのは筑摩だった。先程大破した─海なら浮力を失い轟沈していたであろう─利根と共に瓦礫の中から救助されたばかりだ。 「よし行け。旗艦は山城。気をつけろ」 #暗礁艦隊

2014-05-16 20:16:04
CF型マシニーカhir @hir_CF

魔法使い提督のやばさはこれからだ!

2014-05-17 00:06:25
CF型マシニーカhir @hir_CF

「暗いですね」 「ええ」 大日本帝国海軍の見張り員は夜間でも10km先の敵艦が見えたという。 艦むすもそれと同等の視力を誇る一方、深海棲艦はそこまで視力はよくない。おおよそ大戦中の米海軍の見張り員並みだ。 だがここは下水道。敵潜水艦がソナーを備えているのも間違いない。 #暗礁艦隊

2014-05-17 00:30:09
CF型マシニーカhir @hir_CF

山城と筑摩。二人の艦むすは自身が計器の塊だ。このような環境下であっても航法に不安はない。 地上からは仲間たちが符丁を使った電波でで敵の位置を教えてくれている。だから自分達がすべきなのは敵を素手で取り押さえる事だけだ。 「ねえ。利根は大丈夫なの?」 「あ、はい…まだ…」 #暗礁艦隊

2014-05-17 00:41:27
CF型マシニーカhir @hir_CF

「提督の魔法、凄かったわね」 「はい。索敵機や電探で必死に探すのが馬鹿馬鹿しくなりますよね」 「やっと笑った」 「え?」 筑摩の強張った顔が僅かに微笑んだのを見て山城。 「張り詰めてたらどんどん悪い方へ行くわよ。私が言うのもなんだけどね」 「ごめんなさい…」 #暗礁艦隊

2014-05-17 07:16:17
CF型マシニーカhir @hir_CF

「しっ。近い」 索敵能力の差はいかんともいがたい。先方は気付いているだろう。 「私は水面を走るわ。あいつが魚雷を撃ったら爆発させないように捕まえてみる。筑摩はあいつを取り押さえて」 魚雷も物理法則に従う機械だ。慣性の法則に背いていきなりトップスピードになったりはしない #暗礁艦隊

2014-05-17 07:22:47
CF型マシニーカhir @hir_CF

「はい。あの」 「なぁに?」 「死なないで」 山城は無言でサムズアップ。 そうして汚らしい下水の水面に降りると滑り出した。 筑摩は人間用の通路を走る。 角を曲がった所で─いた!! 潜水力級。水面で、既に魚雷を発射する構えだ。底が浅いので潜れないのだろう。 #暗礁艦隊

2014-05-17 07:28:01
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