Doolittle Day Destroyer #4

前弩級時代のお話
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劉度 @arther456

さざ波が、私の頬を打っていた。背中から伝わってくるのは、砂浜に寝転がる感触。ということは、どこかの島に流れ着いたのだろうか。だけど激痛が走る全身は冷えきっている。恐らくもう助からないだろう。結局、あの空母型深海棲艦に一矢報いることはできなかった。

2014-05-23 23:00:15
劉度 @arther456

 ザク、と砂を踏みしめる音。誰かいるのだろうか。目だけを何とか動かして、足音の主を見る。青い、異国の情景を写した瞳と目が合った。外国人の少女?なぜこんなところに。その疑問は彼女が右手に持つナイフを見た瞬間、吹き飛ばされた。背筋に悪寒が走る。

2014-05-23 23:03:32
劉度 @arther456

もがく手が何かにぶつかった。海の方を見れば、さっきまで戦っていた深海棲艦が、死骸になって転がっていた。その胴体は切り開かれ中身はきれいに繰り抜かれている。少女に目を戻す。私に向けて、ナイフを振り下ろすところだった。

2014-05-23 23:06:45
劉度 @arther456

【Doolittle Day Destroyer】おわり

2014-05-23 23:06:58