「ザ・アタック・オン・ネイキッド・ミドル・エイジド・メン」#2

テキストカラテ・ドージョー @mpb_karate

ワナメーカーは一瞬で間合いを詰めた。彼には常人の三倍の脚力があるため、この程度は造作もない。間近で見るネイキッドの肌は、汗と泥にまみれている。汚らしい。ワナメーカーは思わず顔をしかめつつ、片腕をネイキッドに向けた。 26

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すると、ワナメーカーの手のひらから突如ワイヤーが飛び出し、ネイキッドの体を縛り上げたではないか！「ムムッ！？」「トロいんだよ」ワナメーカーはこのような自作ギミックを全身に仕込んだサイバネ改造者なのだ！ 27

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「最後にもう一度言うぜ。ソウカイヤに入れ、でなきゃ死ね」あとほんの少し力を込めれば、このワイヤーはネイキッドの体に深く食い込み、そして彼をバラバラに引き裂くだろう。 28

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しかしネイキッドは、このような状況ですら、目をぎらつかせながら異様な笑みを浮かべている。そして突如絶叫したのだ。「ソウカイ・シンジケートに対抗して…爽快・チンを出すと！」「馬鹿にすんな、死ね」ワナメーカーはワイヤーの締め付けを最大にした。ネイキッドの体が裂けた。 29

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あまりにもあっさりと、ネイキッドの体は崩壊した。クズ肉めいてバラバラになったネイキッドの肉体は、ネオサイタマの冷たい地面の上に散らかった。爆発四散こそしなかったものの、これは実際即死であろう。ワナメーカーは、この方法で何人ものモータル、ニンジャを屠ってきた。 30

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つまらん仕事だった。いずれにしろ、今の一撃に何も対応しきれないサンシタでは、ソウカイヤでやっていくことは不可能。ワナメーカーはネギトロめいたバラバラ死体を見下ろし、メンポを外して唾を吐きかけた。この油断が彼のウカツであった。 31

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それはあまりにも突然だった。ワナメーカーの背中に、不快感を伴うブヨブヨと柔らかな重みが加わったのである。「グワーッ！」ワナメーカーは地面に組み伏せられたのだ。彼に組み付いているのは、メンポの全裸中年男性…おお、ゴウランガ！ネイキッドである！ 32

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そう、ワナメーカーはザンシンを怠った。ニンジャのイクサは、一瞬の油断が命取りとなるのである。ワナメーカーは悔いると同時に混乱していた。確かに今、俺はこの不愉快極まりないニンジャを殺した。死体も確かにそこにある。では、俺を今押さえつけているこいつは何なのだ！？ 33

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ブンシン・ジツ？ゲン・ジツか？様々な可能性が浮かんでは消える。ワナメーカーはもがいた。ワナメーカーのニンジャ筋力はサイバネ改造により常人の三倍以上である。そのワナメーカーでさえ、ネイキッドを振り払うことはできない。なぜなら、彼を押さえつける力が、突如二人分に増えたのである！ 34

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ネイキッドに仲間のニンジャがいたのだろうか？否。ワナメーカーは確かに見た。二人分の体重、そしてニンジャ筋力で自分を押さえつける二人のニンジャ…彼らの姿は、まったく同一だったのである！「「ドーモ、ワナメーカー=サン。ネイキッドです」」二人は同時にアイサツをした！ 35

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そして…おお、見よ！ワナメーカーの正面に立った、もうひとつの影！彼もまた、全裸にメンポの中年男性ではないか！「グフフ…ドーモ、ネイキッドです」三人目のネイキッドは、動けないワナメーカーの前で悠々とアイサツをした！ 36

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ワナメーカーは思考をスパークさせ始めた。これはいかなるジツか。いや、そんなことはどうでもいい。このままでは自分はこの下品なニンジャに爆発四散させられてしまう。シックスゲイツに入り、ラオモト=サンと温泉旅行に行くという彼の野心がここで潰えてしまう。それだけは。彼は決心した。 37

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「イヤーッ！」ワナメーカーのシャウトと共に、彼の全身から一斉にワイヤーが飛び出した！その先端には、すべて鋭い小型の刃がついている！背中からも、腕からも、脚からも、メンポの奥からも、全ての場所から恐るべき勢いで射出されたワイヤーが、ネイキッド達の体を…切り裂く！貫く！ 38

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「「「グワーッ！」」」体中のあらゆる部位を貫かれたネイキッド達は、糸の切れたジョルリめいた格好で、ぴくりとも動かなくなった。死んだか、三人とも。「…いや、勝ってメンポを確かめよ…」ワナメーカーは自分に言い聞かせるように呟いた。一刻も早く救援を呼ばねば。 39

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ニンジャでなければ耐えられない全身サイバネ改造による強力なこのワザは、しかしワイヤーを元に戻すのに非常に時間がかかり、身動きも思うように取れなくなるという弱点も持っている。ここを再び襲われてはひとたまりもない。彼はソウカイヤの事務所に連絡を取った。 40

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十数分もすれば、ソウカイヤからクローンヤクザかニュービーニンジャあたりの助けが来るだろう。その間、自分はこの汚らしいニンジャ達の死体と一緒か。ワナメーカーは溜息をついた。そして、同時に奇妙なことに気付いた。 41

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死体が無い。ネイキッド達のではない。先程この不愉快なニンジャによってファック＆サヨナラされていたヨタモノ達のだ。確か三人ほどいたはずだが。戦闘中にクズ肉にしてしまっただろうか？いや、何か嫌な予感がする。救援はまだか。 42

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その時、ワナメーカーのニンジャ聴力は、こちらへ向かって歩いてくる複数の足音を捉えた。数にして7、8人。クローンヤクザだ。一糸乱れぬ革靴の音。間違いない。ワナメーカーは闇の中に向けて声をかけた。「オイ、クローンヤクザ共。さっさとこれをほどけ」 43

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「「「「「「「クローンヤクザに対抗して…ブラーン出すさ！」」」」」」」一瞬のずれも無く同時にに返ってきた7つの答えは、ワナメーカーの期待とは異なるものだった。 44

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ワナメーカーの元へ歩いて来たのは、おお、何たることか！7人のネイキッドである！足にはクローンヤクザと同じ革靴を履いている…ワナメーカーの希望を嘲笑うかのように！「アイエエエ！？」ワナメーカーはしめやかに失禁！ 45

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ネイキッド達はワナメーカーをぐるりと取り囲んだ。ワナメーカーに最早奥の手は無い。「勝ってメンポを確かめたのに」ワナメーカーは最早絶望の底にいた。「…ハイクを詠ませろ」しかしワナメーカーは想像もしていなかった。絶望には更なる底があることを。 46

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六人のネイキッド達が、ワナメーカーの体を拘束し、残った一人のネイキッドがワナメーカーの前に立った。カイシャクするというわけか。「シックスゲイツになりたかった／ここで死ぬ／インガオホー」ワナメーカーはハイクを詠んだ。 47

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ところが、ワナメーカーを拘束するネイキッド達は、そのハイクを聞いた途端、一斉に叫んだのである。「「「「「「シックスゲイツに対抗して…セックスゲイズ！」」」」」」そして、残ったネイキッドが叫んだ。「勝ってメンポを確かめよに対抗して…勃ったチンポを確かめよ！」 48

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「何だと？」ワナメーカーは、彼らが一体何を言っているのかよく理解できなかった。「さぁ！確かめよ！！ワシのチンポを確かめるんじゃあ〜！！！」 49

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ネイキッドの体が不可思議に発光していく！そして…「グワーッ！ヤメロー！ヤ、ヤメ…グワーッ！アイエッ！アイエエエエエエ！？アバッ、アバババババァーッ！？」おお…ナムアミダブツ…ナムアミダブツ…！ 50