ダンス・イン・ザ・ダーク #3 (完)

ニンジャスレイヤー二次創作小説です。 ◇ニンジャが出て殺す◇ #1 http://togetter.com/li/668587 #2 http://togetter.com/li/671239
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シロ @siro_xx

◇二次◇ ドーモ、シロです。今からTwitter上でニンジャスレイヤーの二次創作テキスト投下行為メントします。 ゆっくりめに投下しますが、おじゃまならリムーブとかミュートとか各自対策をおねがいします。 ◇創作◇

2014-05-31 15:34:01
シロ @siro_xx

◇テキスト◇ #siro_nj というタグもございます。 実況とかケジメ報告とかにふんわりとお使いください。 前回までのお話はこちら 1:togetter.com/li/668587 2:togetter.com/li/671239 ◇最終話◇

2014-05-31 15:35:12
シロ @siro_xx

(5分後。「…………」トレンチコートにハンチング帽という出で立ちで「オットリ」を訪れたフジキドは、店内の異様な光景に眉を顰めた。割れたグラス、倒れたテーブル、壁と床に残る大量の血痕。……銃を持ったまま座りこむ四十路の男。ヤスダ・コオロギ。「今日は臨時休業だ。帰ってくれ」)

2014-05-31 15:36:26
シロ @siro_xx

(「そうはいかぬ、ヤスダ・コオロギ=サン。……オヌシに聞かねばならぬことがある」フジキドは言った。「この状況と……ヤキラ・サカエ=サンについて」コオロギは振り返った。「あんた何者だ」「私はイチロー・モリタ。……探偵だ」フジキドはコオロギの目を真っ直ぐ見て、オジギした。)

2014-05-31 15:36:51
シロ @siro_xx

【ダンス・イン・ザ・ダーク】 #3

2014-05-31 15:37:04
シロ @siro_xx

ブンブブーンブーン。ブンブブーンブーン。「探偵?」「そうだ。ヤキラ・サカエ=サンの行方不明事件について調査している」「ハッ」コオロギはヤバレカバレに笑った。「あのサラリマンならな、馬鹿げたことを言ったから追い返したぞ」「馬鹿げたこと?」「クスリを会社に卸してくれだとさ」 1

2014-05-31 15:38:17
シロ @siro_xx

「オヌシはその話を断ったのか」「当然だ!確かに俺はブローカーだが、あいつらのブッダシットなビジネスを呑むほど落ちぶれちゃいない。だいたいトークン数枚で誰でもクスリが買える世の中になったら商売上がったりだ。こういうのはアングラでないといけないんだよ。それがシステムだ」 2

2014-05-31 15:42:34
シロ @siro_xx

「……ならば、オヌシはヤキラ=サンの行方については知らないと?」「ああ、知らんな。俺に商談を断られて、セプクでもしたんじゃないのか」「……」フジキドは黙った。この点についてこれ以上追求しても埒が明かないと判断したのだ。「話題を変えよう。この状況についてだ」 3

2014-05-31 15:46:15
シロ @siro_xx

「クレイジー野郎が銃をぶっ放したんだよ。さっきマッポが来てしょっ引いていった。これから大掃除だ」フジキドはコオロギから視線を外し、店の中央へと歩み出した。床の血はまだ乾いていない。「撃たれたのは客か」「ああそうだ」「客はどうした」「皆帰ったさ」 4

2014-05-31 15:50:02
シロ @siro_xx

「鞄を置いてか」フジキドは血の池の中から、女物の鞄を拾い上げた。「忘れものだ」「この出血量で無事な客がいたとは思えんが」「……」「外の階段にも血がついていなかった」「……」「この場にニンジャソウルの痕跡がある。まだ新しいな」「……何が言いたい?」「オヌシは何を隠している?」 5

2014-05-31 15:53:20
シロ @siro_xx

「何も隠してなんざいないし、今夜のことを語るならなそれはあんたじゃなくマッポにだ」「……」「帰ってくれ。ヤキラ=サンの話も、俺が知ってることは話した」「……」「帰ってくれ」コオロギが銃を構えた。次の瞬間!「イヤーッ!」フジキドは振り向き、スリケンを投擲! 6

2014-05-31 15:58:36
シロ @siro_xx

足元にはいつの間にか白い煙が満ちていた。そしてその中に立つ、灰白色のニンジャ装束を纏った男。フジキドの投げたスリケンを男は横に身体をそらして回避!そのまま壁に突き刺さる!「お前!」叫んだのはコオロギだ。「……ドーモ、スモーカーです」灰白色のニンジャはオジギした。 7

2014-05-31 16:02:52
シロ @siro_xx

「ドーモ」フジキドがトレンチコートを脱ぎ捨てると、一瞬でその姿は禍々しい赤黒のニンジャ装束に包まれた!「……ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーは状況判断した。彼が察知したニンジャソウルの痕跡は少なくとも三人分。いずれもこのスモーカーというニンジャのそれとは異なる。 8

2014-05-31 16:06:16
シロ @siro_xx

「オヌシは私と戦うつもりか」「戦う」「スズナリ!やめろ!」コオロギが叫ぶ!「お前は、オヤジが帰れというのに、帰らない。だから、殺す。あのサラリマンと同じように殺す」「……どうやらインタビューすべきはオヌシのほうらしいな」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構えた! 9

2014-05-31 16:10:09
シロ @siro_xx

スモーカーは特に構えを取らず、ニンジャスレイヤーからタタミ4枚離れた距離で直立したままだ。手足の先まで覆う装束だけでなく、頭全体を覆うフルフェイスヘルメットめいたメンポも灰白色。不気味なニンジャだ。だがニンジャスレイヤーは決断的に言い放った!「ニンジャ……殺すべし!」 10

2014-05-31 16:13:36
シロ @siro_xx

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはタタミ4枚の距離を一瞬で詰める!右腕でスモーカーの肩に鋭いチョップ!「……」おお、だがこれはいかなることか!命中直後、スモーカーの身体は煙めいて爆ぜる!「ヌウッ!?」その煙に触れた腕の装束が溶け、肌が赤く腫れあがる!糜爛ガスだ!アブナイ! 11

2014-05-31 16:16:55
シロ @siro_xx

爆ぜたスモーカーは……当然、無事である。先程とは別の位置、タタミ6枚の距離で白い煙の中から再出現した。「俺にチョップは効かない」「……」ニンジャスレイヤーの赤く腫れた右腕から、血が流れ出した。その血がすかさず編み上がり、腕の装束を再構築する。 12

2014-05-31 16:24:02
シロ @siro_xx

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを投擲!スモーカーの身体が爆ぜる!「ヌ……ゴホ、ゴホッ!」今度は目と喉を焼くような痛み!催涙ガスめいた黄色い煙が店内を蹂躙し、再び別の場所にスモーカーの身体が出現!「俺にスリケンは効かない」スモーカーはニンジャスレイヤーに歩み寄る! 13

2014-05-31 16:27:27
シロ @siro_xx

顔めがめて伸ばされた手をニンジャスレイヤーはブリッジ回避!そのままメイアルーアジコンパッソに繋げようと……否!ニンジャスレイヤーは呼吸を止め、横に転がった!直後スモーカーが自爆!周囲に有毒ガスを撒き散らす!「グワーッ!」コオロギがそれを吸って倒れた。 14

2014-05-31 16:30:40
シロ @siro_xx

「オヤジ!」再出現したスモーカーが叫ぶ。その隙にニンジャスレイヤーは起き上がって距離を取った。チョップもスリケンも効かぬ上に、ウカツに近づけば毒攻撃が待っている。ここは窓の無い退廃地下クラブ。毒で満ちれば満ちるほど、ニンジャスレイヤーはジリー・プアー(訳注:徐々に不利)だ! 15

2014-05-31 16:35:09
シロ @siro_xx

ならば外で戦うか?否。先程の口ぶりから、恐らく外に出たフジキドをこのニンジャは追わないだろう。敗北は避けられるかもしれないが、代わりにヤキラ・サカエ行方不明事件は迷宮入りだ。何としても今この場で勝利し、インタビューせねばならぬ!イクサの突破口を!(((グググ……))) 16

2014-05-31 16:38:23
シロ @siro_xx

(((……彼奴はホロビニンジャ・クランのレッサーニンジャ……)))その時、フジキドのニューロン内に恐るべき声が響く!ナラク!(((ドク・ジツ使いのサンシタよ……。そもそもホロビニンジャ・クランはかつて……))(ナラク、歴史の授業はよい。奴に攻撃は通じないのか?) 17

2014-05-31 16:43:06
シロ @siro_xx

(((あれはただの囮よ。ニンジャの形をした風船に過ぎぬ……本体が別におる……探してくびり殺せ!)))フジキドは灰白色ニンジャ体をかわしながら周囲を見る!空気よりも重いのか、下へ下へと溜まっていく白い煙!その煙の流れを……発生源を見た!「そこか!」 18

2014-05-31 16:48:03