殺人鬼の記録(6/20分追加)
- Maksim_xxxxx
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11日:「娼婦殺人事件の模倣犯か」
12日午前7時半頃、表通りと裏通りの中間区画にある服屋の路地裏にて、店の従業員が喉を切り裂かれた女性の遺体を見つけた。
女性は以前からその近辺の路上で商売をしていた娼婦と思われ、警察署は何かの事件に巻き込まれたと見て身元確認及び現場の取り調べを進めている。
外灯が全くつけられていない、真っ暗の裏通りで何かが蠢く。夜の中を、黒いコートにフードを被った男が歩いている。黙々と、黙々と。男の表情は奇妙でまるで電池の力だけで動くようなブリキの玩具のように、前だけを見て歩く。
2014-05-11 01:02:40何かの意思だけで体を動かしている男が歩く。人気のない路地を縫うように、誰にも見られない場所を選ぶように。ぴたり、と男が足は止めた。男の視線の先、まだかなりの距離を置いて一人の娼婦が歩いている。
2014-05-11 01:05:19恐らく、娼婦であろう。彼女はこれからもっと先にある夜遅くでも営業している酒場の通りへといき、男を探してその性を売り物にするのだろう。黒衣の男は足音もさせず、しかし大股で彼女に近づく。
2014-05-11 01:07:36コツコツ、コツコツ。女のはく真っ赤なヒールが石畳を叩く。彼女はまだ、後ろから近づく男に気がついていない。コツコツ、女は欠伸を一つして気怠げな目で前を見て歩く。男と女の距離は2メートルと少し。
2014-05-11 01:09:20コツコツ、コツ。女が服屋の前を通った時、女は視界の端に奇妙な物を見た気がして歩くスピードを一瞬緩める。そして服屋のショーウィンドウに映る自分とその後ろに続く黒い物を見て、
2014-05-11 01:11:4511日:「凄惨な方法での生首」
12日午前6時15分頃、××地区の裏通りの入口にあたる路地にて、近隣に住む50歳男性がジョギング中に異様な物を見つけた。それは上顎から上にあたる“生首”であり、頬を刃物で幾度も刺して切断された物であった。
被害者は遺体の損傷が激しかったものの服装から表通りの住人と思われ、警察署は身元確認を急いでいる。
(・・・・あれ? ここはどこ、だろう。私、確か彼とディナーをして・・・あぁそうだ。その後分かれて帰っていたのよ。でも、見えない。・・やだ、私目隠しされてるの? これ・・・地面だ、両手を縛られて転がされてるんだわ・・・!?)
2014-05-11 21:32:58「や・・・だ、誰か ぐえっ!」(助けを呼ぼうと声を上げかけたのも束の間、恐ろしい力で私の首が掴まれた。苦しい・・・、痛っ、痛い! 手は私の首の骨を折らんばかりに強く強く掴む。みしみし、嫌な音がしてぐびぐびと私の喉が痙攣する)
2014-05-11 21:36:46「ぎ・・・ッぐ、え・・・」(目隠しされてる私の目が涙ぐむ、顔が熱い。口から唾液が垂れるのがわかる。苦しいというよりも、痛い。だけど、そんな痛みより遥かに恐ろしい痛みが、私の頬に突き立てられた)
2014-05-11 21:39:49真っ赤な血が、夜闇で爆ぜた。美しい顔をした女のその白い頬に、男は大振りのナイフを易々と突き立てた。恐らく女の口の中へ、外からの異物であるナイフが侵入し歯肉を抉っているだろう。その残酷な痛みに、女の目が目一杯見開かれると流石に首を力強く締められていても僅かな断末魔が漏れた。
2014-05-11 21:42:58黒衣の男は女にかまわず、更に手に力を込める。ゴリッ、と指の腹が中の骨に触れる感触が強まる。声が小さくなるのを確認すると、男は再びナイフを頬に突き立てた。何度も、何度も、何度も。両頬を抉り、時節ナイフが歯や歯肉を削る。
2014-05-11 21:45:36頬を滅多刺しにされるというかつてない痛みに、女の体は四肢を縛られていても獣のように暴れた。が、男は馬乗りになったまま手を止める事なく、ナイフを振る。
2014-05-11 21:47:28「アンタ、また夜に散歩に出かけてたのか」「そうだよ。猫は夜行性だからね」「あぁそうかい・・・」食卓を囲みながら、お互いに当たり障りのない会話をする。それ以上は追求しないのが二人の暗黙のルールだ。それでも思う事はあり、・・・血なまぐさい。と二人は感じながら朝食を取る
2014-05-12 08:00:22(刺す、刻む、抉る、もぎ取る、千切る、刺す、刻む、抉る、もぎ取る、千切る、刺す、刻む、抉る、もぎ取る、千切る.........)
2014-05-12 09:42:27「最近夢見がどうにも悪い。何か、変な夢を見ている気がするが・・・思い出せない。何か赤くてどろどろしたもんを見ていた気もするが・・・」
2014-05-12 10:12:3813日:「志半ばで・・・、父と子の悲劇」
14日午後12時頃、裏通りの○○地区路地裏にて、ネズミ捕獲屋の従業員が同じ職場で働くホプキンス・エーギンハルトさん(45歳男性)の遺体を見つけた。ホプキンスさんは前日雇用して貰ったばかりで、「病気の子供にやっと美味しい物を食べさせられる」と喜んでいたばかりだった。
外灯の光を避けながら、黒いコートを来た人物が歩いている。フードを被っている為、その顔は暗さもあって見えない。男の目は獣のように、何かを探して歩き続けている
2014-05-13 22:15:04「あぁ、よかった・・・これであの子にうまい物を食わせられる・・・!」ふいに、低い男の声が聞こえた。黒衣の者がそちらをみると、金貨を何枚か握りしめた男が遠くにいる。
2014-05-13 22:20:14「鉄道会社をクビにされた時はどうしようかと思ったが・・・・。明日もあそこで働ける。明日も、給料がある。・・・あの子に野菜を肉をたらふく食わせてやろう、そうすればきっと病気も治る!」男は会社をクビになったが新しい場所で働けるようになったらしい。相当嬉しいのか、一人言をいい笑っている
2014-05-13 22:23:26暗闇にある石畳につーー・・・と、とろみのある液体が溝に合わせて広がる。水もないのに、何かに溺れているような声が小さく聞こえた。 「い・・・・嫌、だ・・・しにた しにたく・・・・な・・・・」血泡を吐きながら、金貨を握りしめながら男が地面を這いずっている。
2014-05-13 22:33:33「や、・・・と、ごぼっ やっど、うまぐ、い゛ぐ・・・のに・・・・!」音の腹からずるずると、何かが伸びる。男が這いずり、そこから離れる度に。・・・辿るとその太い縄のような者を、黒衣の男は片足で踏んでいた。 男の、腸を。
2014-05-13 22:35:24