4.「夜の帳に鬼ふたり」

夜が来る度街には命の最後の悲鳴が響く。血とともに狩りをしていた黒衣は、ある日ついにもう一人の殺人鬼と出会った。 (※「黒衣の殺人記録」http://togetter.com/li/674790 の24日の出来事後日談)
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「血飛沫飛び散る夜の街」

見つけたそれは獣のように目を光らせる。だが見つけたという事は即ち、相手に見つけられたも同義語だった。

知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

外灯がポツリポツリと街を照らす。それでも治安のバランスが不安定なその場所は、全く明かりが届かない区画もある。そしてそこは、浮浪者や孤児や、貧困層がうずくまり暮らす場所だ。 そんな場所で、人気の無い道を選びながら歩く黒衣の姿があった。

2014-05-24 19:33:47
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

「・・・・・・・・・・・、」 すん、と黒衣の人物が鼻を鳴らして何かに反応した。フードと暗闇で見えない顔を動かし辺りを見回す。そして、ここから距離の離れた“雁首鬼”がいる方向をじっと見つめた。・・・が、くるりと向きを変えるとそれとは反対の進行方向へ歩く。

2014-05-24 19:43:43
運び屋 @hakobiyasan_bot

……おや、どうやら鉢合わせしてしまったらしいですねえ… ………こんばんは、無差別殺人犯様? ご機嫌如何です…?………ほう、人の子の香り、ですか…… (男は足音を察知し、踵を返す黒衣の背後に立っていた。風のような速さで移動をすると、そのまま頭を掴んで呟いた)

2014-05-24 19:48:28
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@hakobiyasan_bot 「・・・・・・・」相手が目の前に立ち頭を掴むのと、ナイフで勢いよく相手の目を貫こうとするのはほぼ同時のタイミングで。黒衣は全く動じる事なくただ目の前に現れた障害を殺す事に意識を向けた

2014-05-24 19:52:08
運び屋 @hakobiyasan_bot

@Maksim_xxxxx …やはり、快楽殺人者ではないようですねえ…… ですが、貴方に私を飾ることはできませんよ。 諦めてください。貴方はまだ飾る時期じゃない (ナイフが瞳に触れそうになるが、ぴくりとも動かずに口端をあげる。男は突然真顔になり、時期じゃないと呟いてまた笑った)

2014-05-24 19:56:02
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@hakobiyasan_bot (距離が足りないナイフを回して持ち方を変える頭を掴む手首の腱を切る事に集中及び距離を置く手段として腹部に蹴りを叩き込む事を実行する)

2014-05-24 19:58:45
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

(これは人ではない? これは人ではない これは人ではないなら これは人の赤い血はでない? これは人の赤い血はでない これは人の匂いがしない)

2014-05-24 20:02:30
運び屋 @hakobiyasan_bot

@Maksim_xxxxx だから言っているでしょう、私に手を出さない方がいいと。早く立ち去りなさい。(攻撃を受け入れ、傷だらけになりながらも相手の頭を少しずつ強く掴んでいく。男は呆れたような溜息を吐いて、黒衣に諭した)

2014-05-24 20:03:27
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@hakobiyasan_bot (これは人ではない。人ではないなら意味がない。殺す意味がない。“鬼”は殺す意味がない)後ろに勢いよく後退し、その手から逃れる。じっ・・としばし相手を見つめる。暗闇で僅かに見える黒衣の唇が微かに動いたかと思えば、前を向いたまま後ろの闇へと消えた。

2014-05-24 20:07:04
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

“おまえはおなじ鬼か”   唇はそう動いた。

2014-05-24 20:08:13
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

黒衣は廃墟ビルから抜け出す。目撃者が“人でなし”といっても同じ場所にいる危険性を判断した故だ。幸い“人”の目撃者はいない。・・・だが   「・・・・・・・・」 ぐりん、と黒衣の頭が天へと勢い良く向いた。空に飛ぶ鳥のようなものを見つめれば、屋根のある路地の方へと入って行った。

2014-05-24 20:12:11
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

そして、そのまま出てこなかった。

2014-05-24 20:13:07
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

びくびく、と左手が痙攣している。恐らく、かなりの激痛があるがそれを黒衣は“認識していない” あるのは殺意だけだからだ。 ぐっしょりと黒い血を吸い込んだ袖口を見つめると、黒衣はコートの留め具を外して下に着ている服の裾を引きちぎる。 ナイフごと固定するようにかなりキツく手首を縛った。

2014-05-24 21:04:33
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

どろ、と音が聞こえるような感覚がした。 「・・・・、!」 みると左手首に刺さっていたナイフが消えている。どこかに落としたとも考えられたが、固定した直後にそれは有り得ない。 (・・・・人でない物はありえない道具を使用する) 黒衣は出血量が酷くなった手首をさらにキツく締め上げた。

2014-05-24 21:10:48

「苦悶が滲む昼の刻」

太陽が登り光が街を照らす。けれどその鬼は昼に眠らず、印をつけた獲物を狙ってやって来た。青い猫の住処に鬼が一匹やって来た。

知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

どさ、と音がした。   「・・・・犬君?」 店主が新聞から顔を上げると、先ほどまで食卓の片付けをしていた世話係の姿が見えない。が、よくよくみれば 床に倒れている男を見つけた。

2014-05-25 10:26:50
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

新聞と紅茶のカップをテーブルに置き、店主は男に歩み寄る。男は荒い呼吸をしながら脱力しきっていた。額に手を当てると、かなり熱い。 「熱・・・? ・・・! これは」 男が、左手首を強く掴み痛みに呻いていた。その手をみれば包帯がキツくまいてある。が、それでも黒い血が滲んでいた。

2014-05-25 10:29:27
運び屋 @hakobiyasan_bot

……朝日は生まれて初めて見ましたねえ………これが自由……もう忘却など必要ない。……素晴らしい…!! (男は朝日を眺めている。本当はそこに立っていてはいけない、人物が立っている。殺人鬼は昼夜を問わなくなったのだ。つまりは………死人で街が埋めつくされる日が近いと云うことなのだから。)

2014-05-25 11:29:22
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

その手をとり、キツく巻いてある包帯を解く。晒された傷口は大量出血した黒い血で見えにくい・・・が、貫通している上に化膿している。 そして店主はすう、と目を細めた。傷口から感じる鬼の気配。   「・・・雁首鬼か。全く、接触するのは構わないがこちらに害を成してくるのは遠慮して欲しいな」

2014-05-25 11:59:49
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

「・・・・・・う、・・・」 男が小さくうめき声を漏らす。痛みに嫌な脂汗を浮かべかなり衰弱している。 「・・・怪我の事は後で聞くが、どのみち覚えてはいないかな。本人自体困惑してるだろうね」 一人呟いてから、店主は電話の方へ向かい受話器をとった。

2014-05-25 12:02:59
運び屋 @hakobiyasan_bot

『あの鬼を飾るには、通常状態を狙う必要性がある。つまり、昼間に特定せねばならないと云うこと。』 黒蝶さぁん、アソビマショ?私と一緒に遊びましょう……? (男は少年たちの頭を潰していく。壁や路地には次々に紅い花が咲き乱れ、作品が完成していく。左腕をもぎ取り、男は路地裏を抜けた)

2014-05-25 12:15:06
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@JoA_trades 以前調べておいたなんでも屋の電話番号をいれて、電話をかける。「・・・もしもし、なんでも屋さんかね? そちらは出張は受け持っていますかな」

2014-05-25 12:09:30
なんでも屋 @JoA_trades

@Maksim_xxxxx 鳴りだした電話の受話器を慌しく取り、男が電話に出た。「はいはいこちらなんでも屋……ああ、マキシミリアンさんかい?勿論お受けするよ。何かあったのかい?」

2014-05-25 12:16:17
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@JoA_trades 「あぁ良かった。・・・至急、青猫堂に着て頂きたい。犬君を医者に連れて行きたいんだが、下り階段は流石の私でも運ぶのに無理があってね」電話越しに相手に話しながら、事情をどう説明するか考えたがそれも一瞬で率直にいい。血が黒いのやらは後で説明しようと思い

2014-05-25 12:18:58
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