青猫堂との会話001

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知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「そうか? ・・・さあな、この塔はもともと廃墟だったらしいが改装しても螺旋階段はそのままの形で作り直したらしい。・・・昇降機つけてくれりゃあ楽なのによ」一息つく少女に対し、毎日上がり下りを繰り返している男は息を乱さないまま答えるものの顔には苦労の色があり。

2014-06-03 14:32:08
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「趣味はともかく、実用性に欠けるわね。まったく、歳をとって店に上がれなくなっても知らないんだから」ぐちぐちと零しながらも最後の一段を登り終え、扉の前で再び息を整え

2014-06-03 14:46:56
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「歳ねぇ」あの店主は老いるのだろうか。疑問を抱きつつ男は店の扉を大きく開き中に入る。階段より妙にひんやりとした空気が中から漏れ。 ・・・そしてソファには、先ほどの店主が「やあ、いらっしゃい」 ぐちゃり、と蛆虫塗れの腐った林檎を齧って笑顔で迎えた。

2014-06-03 15:10:48
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「(相手の口にしたものに一瞬目を見開き)…、ようやく面と向かって話ができるわね。どうも、初にお目にかかります、警察庁長官アルベルト・マーティンの娘のシャオイー・マーティンよ。以後お見知り置きを(スカートの端を持ち上げると綺麗に会釈し)」

2014-06-03 15:38:59
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「これはこれは、警察庁の娘様がご丁寧にどうも。私はマキシミリアン、この店の主ですよ。マキシム、や猫、店主なんて呼ばれていますがお好きにどうぞ?」皮肉たっぷりの大仰な敬語で林檎をテーブルに置き、立ち上がって道化じみた動作で胸に手をあて頭を深く下げ

2014-06-03 15:42:32
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「ふふ、猫ね。なるほど、人によって態度を変える様は確かに言い得て妙ですわね。…わたし自身は警察関係者ではないけれど、あまり気分を害すとうっかりガサが入る、なんてこともあるかもしれないわねぇ。こんな、素敵な螺旋階段のお店にも(牽制するように鋭く微笑み)」

2014-06-03 15:56:24
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「おやおや、こわいお嬢さんで。 なら今ここで私の可愛いペットに“食わせて”死体もろとも無き物に変えた方が利口ですかね」 店主が笑顔で答えるとどこからか“だぁ”と赤子の声が聞こえ。男が何か寒気を感じ辺りを見ましたが、何も見えず 「なんて、冗談ですよ。一割は」

2014-06-03 16:04:40
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「ふふ、できもしないことを口になさらない方がよろしくてよ。わたしがここに来て居なくなった、なんてことになったらそれこそガサ入れどころでは済みませんもの。と、こんな不毛な会話で時間を潰しに来たのではないのよ。…二人だけで話せるかしら?」

2014-06-03 16:11:26
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「あぁ、あぁ、そうだねぇ全く持ってお嬢さんの言う通りだ」小さな子供でもあしらうかのように、馬鹿にした口調で店主は答えてはソファに座り直す。二人だけ、と言われれば林檎を齧りながら「家畜だけと一緒にいて何が楽しいのかなあ?」とわざとらしく一人呟き。

2014-06-03 16:19:02
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「わたしとしてもあなたとは楽しい時間を共有できる気が全くしないのだけど、…こういう話は内緒の方が少しは楽しいでしょう?」暗に他人には聞かれたくないのだと仄めかして戯けたように肩を竦めると、向かいのソファではなく店主の目の前のテーブルに座り

2014-06-03 16:33:18
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「残念ながら私は行儀もなっていない家畜といても、内緒だろうがなんだろうが楽しくはないのだよ」微笑みながらテーブルに座る少女の側に、床に置いていた籠を置く。そこには腐った林檎が詰まれ、蛆や芋虫が集っていた。何匹かの虫はぼろぼろとテーブルに落ちて蠢き。

2014-06-03 16:53:26
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「ひっ…、!!(ぎょっと目を見開くと慌てて飛び退き)なんか強い腐敗臭がすると思ったら!!…無理!!もう本当に無理!!クリスぅっ!!」『あー、はいはい』文字通り泣き出した主人に駆け寄って抱きとめる執事は店主と目が合うとぺこりと困ったように小さく頭を下げた

2014-06-03 17:15:30
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「可哀想に、こんなに愛らしいのにねぇ。おまけに美味なのに」泣き出した相手にくっくっく、と喉で笑いながらテーブルの丸々と太った芋虫を素手で掴むと、逃れようと動き回るそれを少女に見せつけるように一口齧り答えて。「・・程々にしとけよ」厨房から男が呆れて言った

2014-06-03 17:19:45
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「ふ…ぐすっ、普通に仕事、頼みに…来ただけだったのに…も、…っ、気が変わった!あなたの女嫌いにトラウマ植え付けてから帰ってやる!!」『あ、シャオ!?』素早く執事の腕から離れると、ソファに座る店主の襟を掴んで引き寄せその唇に自身の唇を勢いよく重ねた

2014-06-03 17:32:32
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「———、」「な、・・・!?」 小柄な体が少女に引き寄せられるのを見た男は思わず厨房から飛び出し、少女を引き離そうとその襟首を掴んで引いた。店主はといえば、少女に口付けられた途端一瞬目を開いたもののすかさずその口に口内の・・噛み潰した芋虫を口移しして。

2014-06-03 17:35:50
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「あ、……」自身の口内にあるものがなにかわかった瞬間、一瞬にして真っ青になり両手で口を塞いだ。暫くそのままで動けずに固まっていたものの「…………吐く、」言い終えるか否かのタイミングで女の子としてはちょっと見せられない光景が広がった

2014-06-03 17:43:17
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「うわ」引き離した少女が口を抑えたかと思えば、予想はしたが惨状に男は額を抑え。そして店主はと言えば  「・・・・・汚い」 唇を押さえいつもの笑顔を消し無表情に低く呟き・・籠に刺さった果物ナイフをとり「待っ・・・!?」   ぞりっ、と自らの唇を削ぎ落した。

2014-06-03 17:48:53
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx ナイフを手にとった店主に慌てて執事が主人を引き寄せる。杞憂に終わったようでほっとする間も無く目の前の光景を見せないように主人の頭を胸に押し当てて抱きしめた。『あ、…えっと…シャオ、大丈夫ですか?』「……水」『…あの、お水を頂いても?』

2014-06-03 18:05:39
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「今持ってくる」削いだ唇を無造作に投げる店主。それは二人の横を掠めべしゃ、と壁にへばりついた。口を片手で覆う店主に険しい顔をしながらも、男は厨房にいきレモンウォーターをコップに注ぎ従者に出して「飲ませてやれ」 店主は片手を外すと、唇は元通りになっていた。

2014-06-03 18:12:08
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 『ありがとう御座います。…シャオ、気は済んだ?』受け取った水を渡しながら問う少女は口に含んだ水を思いっきり床に吐き捨てて首を振る。「はぁ、…は、…帰る。っ、このままで済むと思わないでよ!」ぶわっと、泣きながらも店主をきつく睨みつけ

2014-06-03 18:25:50
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「・・・あのなぁガキ。好い加減にしろ。片付けるのは俺だってさっきも言ったよな? あ゛ッ?」水を吐き捨てた少女に、青筋を立て苛立ちに顔を歪めた男が大股で歩み寄りその細い肩を強く掴む。とうの店主は再び少女を無視し、立ち上がると寝室へと着替えに行くべく向かい。

2014-06-03 18:32:12
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「(きょとんとして)あら、ごめんなさい。そう言われればそうね。…だけど、その…揺らさないで、…まだ、出る…水、飲み込めなかったの…ごめんなさい」さきの感触を思い出したのかまた青い顔で眉を顰め

2014-06-03 18:47:51
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 少女の青い顔に男は舌打ちし、急に踵を返したかと思えばその手に洗面器を持って現れ少女に渡し「これ持って店の奥の厨房に流しがあるから、吐くならそこ行け。途中で吐きそうになったらこれに吐け。頼むから床はもう汚してくれるな」

2014-06-03 18:53:27
シャオイー(小伊) @applex002

@Maksim_xxxxx 「うっ…ごめんなさいね、ありがとう。でももう帰るわ…クリス、」『はぁ…すみません、主人が御迷惑をおかけしました。店主さまにも非礼をお詫び…』「しなくていいから!!」困った顔でぺこりと深く頭を下げると執事は主人を横抱きにし階段を降りた

2014-06-03 19:04:52
知識商店【青猫堂】 @Maksim_xxxxx

@applex002 「あぁ・・・転げ落ちんなよ」 嵐のような二人が去っていくのに念の為釘をさすような言葉を吐いた後、男はがっくりと肩を落とした。嘔吐物の飛び散ったソファ、テーブル、カーペットに床、ついでに削がれた唇と血がへばりついた壁。掃除がとても嫌だった。

2014-06-03 19:09:37