- Ooguro_Natsume
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主人公に「っぽい」ことを言わせておけば様になるだろうという描き方をする作品は大概薄っぺらいです。主人公の生き方にもその物語にもその言葉に説得力を与える姿がないから、ただ言葉だけ軽く響きます。
2014-06-17 21:56:14ノーゲーム・ノーライフは世間嫌いでゲームが得意な引きこもりのだめ人間が、ゲームの強さがものをいう世界で活躍するまではいいのですけどね。だめ人間設定なのに真人間のような説教をいきなりし出すのは流石に作者は主人公をどう描きたいのか悩みました。正に「っぽい」こと言わせているだけです。
2014-06-17 22:01:40『神のみぞ知るセカイ』は主人公が世間嫌いの天才ゲーマーなのは一緒ですが、あの物語は主人公が嫌でも他人とつながりを持つ中で「この世界も悪くない」と見直す側面がありました。現実でダメな主人公がいきなり異世界で活躍して異世界人に真人間のような説教を始めるノーゲーム・ノーライフとは真逆。
2014-06-17 22:05:08ダメ人間がダメ人間のままで周囲を圧倒し、ダメ人間が周囲に説教をして尊敬されるという地獄のような世界を描いているノーゲーム・ノーライフはある意味で新しい。ゲームの強さがものをいう世界で活躍しているだけで、現実ではダメ人間のままなのにあの自信もまたすごい。
2014-06-17 22:08:07ノーゲーム・ノーライフは一応アニメ版しか見ていませんが、その中で異世界人と触れ合いそれまで主人公が毛嫌いしていた「人間」や「世間」に対して考えを改める描写があるのかと思っていたのですよ。全くない。主人公はあの人間性のまま勝ち残りそうです。
2014-06-17 22:10:41これは、ちょっと哀しい話をすると、一昔前なら『現実ではダメな僕でもゲームなら戦える』みたいな話が幻想だということが、今はもうバレちゃってるっていうのがあると思うんですよね。
2014-06-17 22:11:41「現実のゲームはダメな奴は勝てない」なんてことは今時ゲームやってる人なら皆が皆そう思ってるしわかってることです。 でもそれでもどこかにダメな奴が勝つ目があって欲しいと思う気持ちもやっぱりあるんだと思いますです。
2014-06-17 22:13:10SOAのキリトは「現実の自分と違い、ゲームの世界では活躍できる(実際は現実でもそこまでダメ人間ではないけど)」という視点があり、ゲームの世界で活躍しながらも現実の自身をその中で見つめなおす作りなのですよね。よく出来ています、というか普通はそういう風に作ります。
2014-06-17 22:13:47ゲームだろうと何だろうと、『凄い奴がやっぱり凄い』んですよね、悲しい。 #別に悲しかないけど #悲しくないといえば嘘になるよね
2014-06-17 22:15:46というか、そうね。なんだかノーゲーム・ノーライフは「空元気も元気」って感じの明るさと寂しさを同時に感じちゃうんだなぁ。 #それが悪いという話ではないです
2014-06-17 22:21:39あんまり主語の大きい話はアレだけど。「現実世界情トレス」としてのノーゲーム・ノーライフは境界線上のホライゾンと同質だし、コードギアスとも同質なんですよね。要するに――こういう言い方は好きじゃないけど――「追い詰められた島国が世界制覇していくお話」。
2014-06-17 22:30:19これは現実逃避で現実に対する慰みなのか? それとも現実を勇気づける為の物語なのか? そんなことは、分からないですし、分からないですけど。 どちらにしてもそれは「現実はそうではない」のですよ。 #それは当然と悲しみの綯い交ぜだよね
2014-06-17 22:32:11コロコロやボンボンでも「ゲームだけ強い主人公」はよく出てきますが、あれはだいたい元気でお調子もので友達の多い人間が主人公であったり、大人しめの主人公でもゲームを通して親友が出来、性格も明るくなるという描き方なのですよね。
2014-06-17 22:32:47コロコロやボンボンでも「こいつ本当にゲームしかない奴なんだな」という主人公は出てきません。むしろこういった主人公は中高生くらいが読む作品で多いです。
2014-06-17 22:33:55でもね、「現実にはそうではない物語」に対して「現実ではそうではないのだから、現実に即した夢を見ろ」というのはもっと悲しいことなんだよね、きっと。
2014-06-17 22:34:10「お前はダメなんだからゲームも上手くなれはしないし、現実でもずっとこのままダメなんだよ」というのは、悲しいよ。 #現状認識はどこまでも悲しいね #それが今更どうやっても覆さないなら尚更
2014-06-17 22:35:26だから、ノーゲーム・ノーライフの持ってる明るさは優しいと同時に甘さでもあるし、楽しくもあると同時に悲しくもある。 #だからなんだか楽しいシーンほどしんみりとしてしまうよ僕は
2014-06-17 22:37:27個人的に、そこに救いがあるとすれば作者自身が「俺は実際にそうやって外に出る事ができた人なんだよ」というのを隠してない点にあるように思う。
2014-06-17 22:38:32遊んでばかりのやつがまじめに労働に従事してる人を上回る生産をしちゃうこと。 それは現実の立場にしっかり根ざしてる人の目から見ると歪みに見えるかもしれないけど。 そういう形も数多くある物語(人生と言い換えてもいい)の内の一つくらいには許される形だと思うのだなぁ。
2014-06-17 22:51:13ノーゲーム・ノーライフは遊び(非生産的な余暇の営み)が意味や価値を生み出しつつあるカオスな現状を咀嚼した上で、遊びの存在を擁護する為に敢えて遊び全肯定の立場を取っているように思うかなぁ。 #勿論それに対するカウンターもまた存在すべきとは思うけれど
2014-06-17 22:57:14スーパー噛み砕いて言うと、ノーゲーム・ノーライフが出てきた(アニメ化したりした)流れというのは「遊んでないで仕事しろ!」という現実の空気に対する反論として「遊びだって仕事になり得るんですぅ」という形で出てきたものだという認識なのだよね、個人的に。 #噛み砕き過ぎかも
2014-06-17 22:59:14