産業としての「農業」のこれから

農業労働力の確保を低賃金季節雇用に頼らない方法があるのか、地域・環境の維持という広義の「農」の縛りを外すことは可能なのか、五十嵐先生とモリオカヒグマ先生の中身の濃いお話を纏めました。
経済 6次化 農業 農業生産性 有機農家 実習生
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お読みになる方へ 始めのツイートの写真に見られる労働形態ではなく、働いているのが外国人季節労働者である点から始まったお話です。
五十嵐泰正 @yas_igarashi
とりあえず、最初の写真に反応される方が多いので申し添えておきますと、僕もアレを必ずしも「非人間的な労働」と思っとるわけではないです。キャプションにあった「ロシアから来た季節労働者」と「有機栽培」の部.. togetter.com/li/683415#c151…
moriokahiguma @moriokahiguma
僕の実感も五十嵐先生のコメントどおりです。作業姿勢的には楽でしょうね。ただしこれを自国の農業者がするのでなく外国人労働者にやらせているあたりに労働の位置づけが見て取れるといえなくもないかとも思います.. togetter.com/li/683415#c151…
労働集約的な有機農家に外国人実習生依存が増えている問題
五十嵐泰正 @yas_igarashi
日本でも、労働集約的な有機農家に外国人技能実習生依存が増えてる問題はこれから議論になると思います。RT @hayakawa2600 「有機栽培」だから除草剤を使わないんだろうけれど、だからといってこれはねえよ、こんな非人間的な労働が… pic.twitter.com/XsMYnXFyBw
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moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 高原野菜等の大量生産型近代農業における外国人実習生問題は耳にしていましたが日本でも独のような状況はあるのですね。秋田県大潟村など近代農業先進地が有機へ転換した所でも機械化で乗りきっていたので家族経営の多い日本の有機農業では生じずらい問題かと思ってました
五十嵐泰正 @yas_igarashi
@moriokahiguma 家族経営型の有機というより、そこから「脱皮」して大手流通の契約農場とかになった有機志向の生産法人に実習生を集約的に使っている所が多いと理解してます。よく誤解されるのですが実習生導入は、後継者のいない零細というより規模拡大局面でというのはその通りです
五十嵐泰正 @yas_igarashi
若干誤解を招きそうなので先ほどのtwにちょっと補足。よく誤解されるのですが、農業分野の実習生導入は、後継者のいない零細というより規模拡大局面でというのが多いようです。家族経営型の有機農家というより、そこから「脱皮」して大手流通の契約農場とかになった農場、有機志向の生産法人などかな
五十嵐泰正 @yas_igarashi
そしてこれらの有機を含む地方の一次産業分野で外国人実習生依存が深まるのは、「賃金安いから」というより、職場移動の自由がない(つまり十全な労働者性がない)ことによる「3年間は計算できる労働力だから」という意味合いが強いように理解してます。賃金動機組は制度変更時に撤退もあったのでは?
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 成程です。有機農産物生産に留まらず産消提携や都市農村交流といった人と人の結びつきを重視していた有機農業が90年代以降、有機農業に含まれていたCSA的部分と高付加価値商品生産が分離していく中で後者に特化した生産主体に特有な問題なのですね。
五十嵐泰正 @yas_igarashi
@moriokahiguma そうですね。特有とまでは言えないと思いますが、概ねそういう整理であっているのかと。生産・労働と消費の乖離や想像力の減退を背景とした、速水健朗さんのいう「フード左翼」的消費の一側面という言い方はできると思います。
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 了解です。有機に限らず欧州の農業(林業も)東欧・露の低賃金季節雇用に支えられている側面が強いとのことです。先進国の一次産業がこの形で成り立たないとすればやめるしかないようにも思います。これではない先進国型農の在り方を創らないといけませんね
雇用就農者の所得水準をあげるには 地域資源管理や風土・文化の維持といった「農」が持つ意味と産業としての「農業」の兼ね合いは
五十嵐泰正 @yas_igarashi
@moriokahiguma 皮肉なことに、「生産性」の高い植物工場に特化することによって雇用就農者の所得水準を上げていくという方法はありうるかもです。オランダですね。しかし多額の投資が必要なので、大規模な淘汰や産業化を伴います。先生はそれによって何を得て何を失うとお考えですか?
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 植物工場のような形の労働生産性を高める形での高度化は(個人的な好悪は置いて)構わないと思うのですが、労働生産性の低さを低賃金ないしは立場の弱い外国人労働者で補うのは社会的にダメだろうと思うのです。植物生産工場を筆頭とする施設型農業は先進国「農業」の 続
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi あり方としてはありだと思うのですが、地域資源管理や風土・文化の維持といった狭い意味での「農業」でなく農が持つ意味をカバーしきることは不可能であろうと思うのです。この点は欧州に見られる条件不利地域の直接所得補償や農村地域のコミュニティビジネス支援とし 続
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi てのリーダー事業などを参考に社会的に外部経済を果たす農を支える方策(だから低賃金労働者搾取はダメ)とビジネスとしての農業を推進する方策を共に実行する必要があろうと思うのです。もちろん生産物が被る状況はあり得ますがあえて二兎を追うことが大事と思います
五十嵐泰正 @yas_igarashi
@moriokahiguma 目指すべきこと、やってはいけないことに関しては全く同感です。ただ、むしろ農業そのものには「二兎」を負わせず、広義の「農村文化・コミュニティ」という外部性の維持という縛りを外して産業化し、後者は別系統の政策パッケージで目指した方が現実的じゃないですか?
五十嵐泰正 @yas_igarashi
@moriokahiguma ただ、そのやり方で大量に必要となってくる雇用就農者をどう確保できるか、というボトルネックには大いに懸念があります。まさに、いかなる不況期でもそれが安定して確保できないがゆえに、技能実習生という移動の自由のない「奴隷労働」が要請されているのですから。
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 最近、大都市圏の大学で農学部が新設される動きを見ていると「消費者」との距離の近い大都市近郊では「農」の産業化(6次産業化)は可能かなあと思うのです。ただ明治以降歴史的に単品大量生産を任されてきた地域には難しいかなあというのが実感です。欧州型条件不利 続
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 地域政策をナショナルミニマム確保的に使い、その上で「農」の産業化が展開する方向でいいのかなあと考えています
五十嵐泰正 @yas_igarashi
@moriokahiguma そうですね。僕はどうしても条件有利地域のことを念頭に考える傾向はあると思います。ナショナルミニマムの地域政策(総務省管轄で新設)+農の産業化(農水省管轄)という組合せがいいように思いますが、人口減少下では『撤退の農村計画』は考えざるを得ないでしょうか
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 御意。多少なりとも景気が回復してきた今、その懸念は強まりますね。だから単純にビジネス的にいけるのは労働生産性の極めて高い植物工場。もう一つは「農」の要素を多分に含みつつも消費地に近く6次産業課的付加価値をつけうる都市近郊有機農業関連産業と考えています
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 人間どうしても自分が普段見ているものに志向が引っ張られますよね(笑)。日本は広いなあと最近つよく思うようになりました。「撤退の農村計画」は事実上必要とも思うのですが、やはりパターナリスティックに進めてうまくゆくのかなあという感じが強です。
moriokahiguma @moriokahiguma
@yas_igarashi 合併前市町村レベル位で、住民主体に案が出せるように支援するのが本筋かなあと。出せなければ民主主義には「自滅する自由」も含まれていると考えてある程度「看取っていく」しかないのではないかとも思っています
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コメント

T.K. fukushimaタグ付けよう @aizujin_k 2014年6月22日
岡田さんと山下さんのツイを加え、まとめを更新しました。
欠点’s @weakpoints 2014年6月22日
一昔前だと「出稼ぎ農業」ってことで本職の農家が北へ北へと耕して回ってたらしいけどな(in中国)
蓬莱人 @houraijin1981 2014年6月22日
中山間の条件不利地域での集約的な水田農業ができるというのは昔からある論点だけど、実際は難しい。大規模水稲経営体が地域の「むら」で管理する農業水利・施設の管理を行えるかという観点で調査研究したことあるけど、実際は難しく、「むら」の機能が無くして中山間地域で大規模水田農業経営は困難であるのが実態だった。そうであるが故に、集落の機能が重要なのですが、維持は難しい。
蓬莱人 @houraijin1981 2014年6月22日
では、平坦地域ならどうかというと、集落を基盤にして農業水利・農道整備、区画整理がされている。その再投資・再整備を農地を集約した大規模経営体でできるかというと、その生産費構造から分析するとやはり難しい。集落等の地域の集団的機能を基盤を前提に我が国の水田農業が行われてきたのを超えるのは、現在の水田生産能力の段階では難しい。
@sbayasi 2014年6月23日
本筋とはさほど関係ないけど、一番最初の画像、どっかで見覚えがと思ったけど思い出したコレだ。2008年ベラルーシでのキュウリ収穫風景。「非人間的な労働」とはあまり思えんけどね。 :http://www.odditycentral.com/news/latest-technology-in-automated-agriculture.html
雪村みかん箱 @Sky__Mk_B 2014年6月23日
野菜工場を推進すべきだと思うなぁ。葉野菜根野菜はほぼ工場で出来るだろう。 トウモロコシみたいに上にいくのはキツイかもしれない。 なんで、野菜工場進まないのかね。考え自体は大分前からあった気がしたが、
nekosencho @Neko_Sencho 2014年6月23日
一番最初の写真、実際に腰をかがめて畑仕事するのにくらべると、恐らく格段に楽ですよこれ。
津田クモスケ和俊 @kaztsuda 2014年6月23日
莫邦富さんが実質的に安価な労働力の輸入の隠れ蓑となっている外国人研修生制度の問題を継続的に追いかけていました。あまり問題視されなかったのは、日本の食産業を支える最後の防波堤となっていたから?
nekosencho @Neko_Sencho 2014年6月23日
楽にしようという工夫が非人間的と言われるなら、鋤や鍬も使えなくなっちゃうね
津田クモスケ和俊 @kaztsuda 2014年6月23日
農業以外で例を挙げると、3.11で津波の被害から水産加工会社の中国人実習生が全員助かったエピソードが美談として語られていましたが、それだけ多くの実習生に支えられていた、という見方もできます。
五十嵐泰正 @yas_igarashi 2014年6月23日
とりあえず、最初の写真に反応される方が多いので申し添えておきますと、僕もアレを必ずしも「非人間的な労働」と思っとるわけではないです。キャプションにあった「ロシアから来た季節労働者」と「有機栽培」の部分に反応してこの話が始まったわけです、はい。
moriokahiguma @moriokahiguma 2014年6月23日
僕の実感も五十嵐先生のコメントどおりです。作業姿勢的には楽でしょうね。ただしこれを自国の農業者がするのでなく外国人労働者にやらせているあたりに労働の位置づけが見て取れるといえなくもないかとも思いますけどね
T.K. fukushimaタグ付けよう @aizujin_k 2014年6月23日
冒頭の写真による誤解を防ぐため @yas_igarashi先生のhttps://twitter.com/yas_igarashi/status/480865985289650177を追加し、まとめを更新しました。
nekosencho @Neko_Sencho 2014年6月23日
moriokahiguma 楽にする工夫が行われているくらいだから、労働環境としてはむしろ優れていませんか。報酬がろくに出てないとかの他の悪条件があるならともかく、外国人労働者がアレやってたとしても特に非人間的とか差別や搾取の類には思えませんね、写真と記事だけ見る限りでは
岡田由里(外道) @01okada 2014年6月23日
↑で津田さんも仰っていましたが、日本の農業が外国人労働者(研修生という制度で来日する例が多いです)で支えられているのは事実です。2007年には既にこんな問題が表面化しました。http://read2ch.net/newsplus/1201659548/ そして今も根本的な解決(人手不足の解消)には至っていません。
T.K. fukushimaタグ付けよう @aizujin_k 2014年6月23日
@NARVA007さんのコメントを一つ追加して、まとめを更新しました。
musinone @bonboya3 2014年6月23日
エネルギーをかなり使うでしょう 野菜工場は、、、 石油を燃やし、排ガス、原発に頼れば、核のゴミが発生します。 太陽と季節で作れるものは それでやるほうが 永続的です
kartis56 @kartis56 2014年6月23日
太陽と季節だけでは労働力が足りないから今の状況なのに…
たちがみ @tachigamiSama 2014年6月23日
肥料使って土地改造して品種改良して…運要素を極力排除して収穫量を安定させることに文句付けるなら自分でやれ、だ ハウス栽培の延長に過ぎないし
kartis56 @kartis56 2014年6月23日
weakpoints アメリカも刈り取り請負の出稼ぎコンバイン乗りが居るってケーブルでやってた。番組見たのは4年くらい前だけど
kartis56 @kartis56 2014年6月23日
トマトでもきゅうりでもいいからプランターででも作ってみれば、野菜ほど手間がかかるってのわかるはず。同じ環境でもイネは水さえやってればいい。虫が付かなければ薬すら撒かなくてすむ。収穫も一度に全部刈り取って終わりだし。
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