#提督殿とあきつ君

Q3式 @q3s_f

「隣のあの子は軽巡娘～活躍するのは軽空母娘～ああ～なんてすて～きな～対潜仕様艦娘さ～ん…自分は違うのであります、よく分かっているであります…」 「…分かった。今度演習行こうな？そしたら練度上がるだろ？」 「でも痛いのは嫌であります」 「どうすりゃ良いんだよ」 #提督殿とあきつ君

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「単装砲ってわびさびよねー」 「カ号もわびさびでありますなー」 「五連装酸素魚雷ってしびれるよねー」 「三式指揮連絡機も刺激的でありますよー」 「にしし、良いねえ、楽しいねー」 「ふふふ、楽しいでありますなー」 「…なんか良く分からんが意気投合したみたいだな」 #提督殿とあきつ君

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「……」 「キラキラした目でこっちを見るな」 「自分も耳掃除…」 「残念ながら俺は今日既に終わってる」 「してもらいたいであります」 「逆パターンって良いのかそれ。オッサンの膝枕だぞ」 「……」 「……そんな顔されたらちょい傷つくな。流石に」 #提督殿とあきつ君

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「あ゛つ゛い゛て゛あ゛り゛ま゛す゛ぅ゛ぅ゛…」 「お前の場合、まずその制服が厄介だよな。真っ黒だし」 「脱いでい」 「却下」 「ゔゔゔ…提督殿、勘弁して欲しいであります…自分暑さでこのまま死にそうであります…」 「よし、じゃあ」 「！脱いで良い」 「違えよ」 #提督殿とあきつ君

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「いや、脱げば良いんじゃないの」 「…提督殿、さすがに本気で言われるとドン引きであります」 「全部じゃねえ、その学ランちっくな上着だよ」 「…最っ低、であります」 「いや、何故罵倒されなければならない」 「この下には何も着てないからであります」 「おい待て」 #提督殿とあきつ君

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「さすがに冗談であります」 「…だよなあ。お前が最上級の変態だと認識を改めねばならない所だった」 「…今の自分はなんなのでありますか？」 「面倒な変態」 「ぐっ…」 「まあそれはそれだ。下に着てるなら上着脱げば良いだろ。許可すっから」 「…」 「何故目が泳ぐ」 #提督殿とあきつ君

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「…」 「…視線が明後日の方向だぞ。おい、まさか本当に…」 「…ち、違うでありますよ！？ちゃんとワイシャツは着ているのであります！」 「…なあ、俺の下衆の勘繰りだと思いたいんだが、ワイシャツ"は"…？」 「…！………」 「…最っ低だな、お前。…俺もだけど…」 #提督殿とあきつ君

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「…暑さには、勝てないのでありますよ…」 「…その発言、お前のいつもの嘘冗談の類だと信じたい俺がいるよ…」 「…だって！この服真っ黒なのでありますよ！丈も長くてスカートこんなに短くても熱がこもるのであります！」 「スカートをバサバサするな！女子校生かお前は！」 #提督殿とあきつ君

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「大丈夫であります。下にちゃんとはいてるでありますよ。ガード済みであります」 「女子高生だなホント」 「…しかし、熱いのはなんともならず…提督殿！涼しくなる方法はありませんか！」 「じゃあ、怖い話をしてやろう」 「ふむ。自分は簡単には怖がらないでありますよ？」 #提督殿とあきつ君

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「ある所に、イケメンな提督の率いる優秀な鎮守府がありました」 「…ふむ？」 「そこは皆練度もやる気も高かったのですが、ただ一人、揚陸艦だけが、お喋りしかせず演習にも出ない有様」 「…あの」 「ある時、鎮守府が一杯になってしまいました。そこで提督はその揚陸艦を」 #提督殿とあきつ君

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「…というわけで、涼しくなったか？」 「どちらかというと肝が冷えたであります…解体は堪忍してつかあさい…であります…」 「これに懲りたらもう少し頑張れ。な？」 「…ううう…でも痛いのは嫌であります…」 「…よし、じゃあもっと肝を冷やしてやる。入れー」 「…？」 #提督殿とあきつ君

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「提督、ボクに何か用？」 「…！」 「はーい逃げない。お前さん最上を避けてるようだから、この際色々ハッキリさせようと思って呼んでみた」 「…ボクが、避けられてる？そうなの？」 「…気が付いてなかったのかよ、おい」 「うん」 「てっきり知らぬふりかと…マジか…」 #提督殿とあきつ君

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「…とにかくあきつ。最上を何故避ける？ほら、ここで言いたいこと言ってみろ」 「……」 「……？」 「……」 「…あきつ、ゆっくり身体を回して視線を外してるのは分かってるぞ？最上もあんまり顔を覗き込んでやるな。…なんかペンギンみたいな動きしてるな、最上…」 #提督殿とあきつ君

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「…」 「…？」 「…」 「…ダメだこりゃ。思ったより重傷だな、全然喋らな」 「モガミンはどこ？…ああ！ここにいらしたのね！って提督にあきつさん！？」 「すまん三隈、後にしてく」 「ここで会ったが百年目ですわ！今こそあきつさんに、言いたいことがありましてよ！」 #提督殿とあきつ君

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　 「あきつさん！貴女に宣戦布告を致します！提督を賭けてわたしと、いざ尋常に勝負ですわ！」 　 #提督殿とあきつ君

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「なあ最上、昨日のアレは何だったんだ？本気なのか？」 「提督、三隈が冗談を言う子に見える？」 「…むしろ冗談のような事を本気で言う子に見えるな」 「ん。そういうこと」 「…お前から止めるのは出来ないのか？」 「無理無理。ボクは三隈の言う事に逆らえないからね」 #提督殿とあきつ君

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「…そんな軽い調子で言うなよ、どう反応して良いんだそれ」 「ただの事実さ。提督は何も気にしなくて良いんだよ？」 「…俺が考え過ぎなのかな…最上なりの冗談か…」 「まあボクのせいで三隈は沈んだようなものだからね。当然の事だよ」 「冗談じゃないし全然笑えなかった」 #提督殿とあきつ君

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「…？何をそんなに深刻そうな顔してるんだい？提督は賭けの対象なだけで、静かに見守っていればそれで良いんだよ？」 「…お前の辞書には"深刻さ"という言葉が登録されてないような気がしてきた。…まあ、分かったよ」 「うん。それに、勝負の後は、提督の自由だからね」 #提督殿とあきつ君

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「…どういうことだ？」 「道ならぬ恋に身を投じようが、完璧に拒絶しようが、ボクは何も文句を言わないという事。むしろ後者の方が良いかな、なんて思うくらいだよ」 「…なんだ、三隈に逆らえないんじゃないのか？」 「それはそれ。ボクはそっちの方が三隈の為だと思うのさ」 #提督殿とあきつ君

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「…」 「ま、とにかく。提督はどっしり構えて待ってれば大丈夫だよ」 「…それが不安なんだがなあ。あと、ひとつ聞いていいか？」 「何だい？」 「…どうして、三隈は、その、俺の事を…」 「アハハッ、提督、それをボクに訊くのはズルだよ。本人が話すのを待たなきゃね？」 #提督殿とあきつ君

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「うん、そういう訳だから。提督、頑張ってね。三隈の事、頼んだよ？」 「あ、ああ…」 「…お、落ち着かねえ…どうすれば良いんだ…」 #提督殿とあきつ君

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「なあ、最上」 「どうしたの提督？」 「あれから…何も起こらないんだが」 「そりゃあ、提督はそうだろうね」 「…俺"は"？」 「だって提督はさ、いうなれば"景品"なんだよ？景品の前に辿り着けるのは勝者だけなんだから、当たり前じゃないか」 「…俺、物扱いかよ…」 #提督殿とあきつ君

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「…ん、待てよ？ってことは、俺の見てない前では色々起こってるのか？」 「提督、今更過ぎ。今もあの二人は、血で血を洗う抗争を展開中だよ？」 「おい今すぐ止めさせろ」 「冗談だって。やだなあ、20.3cm３号砲とか使ってないから、大丈夫だよ」 「…なんか不安だ…」 #提督殿とあきつ君

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「だから、前も言ったけど、提督は結果だけ待っていれば良いんだよ。ね？」 「…ああ、まあ、それは分かったんだが、二人とも俺の所に全然来なくなったのも、何か理由があるのか？」 「ルールだよ。『決着がつくまで、任務以外での提督との接触を禁ず』。破ったら反則負けさ」 #提督殿とあきつ君

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「まあ、そういうことだから、もし明らかに不必要な接触があったら、ボクに教えてね。一応一回までは警告で済ませる、という事にもなってるからさ。二回でレッドカード、退場って感じだね」 「……分かった」 「じゃあ」 「いやちょっと待った、まだ聞きたいことがある」 #提督殿とあきつ君