不知火に落ち度はない その6

yamoto @yamoto

問：この状況は何でしょうか？ 答：急性アルコール中毒。 はいアウト急げ俺！！ 浜風ー！！ しっかりしろ浜風ぇー！！！ 救護班を呼べー！！ #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

その後、浜風は救護室で無事息を吹き返した。 犠牲になったものはバケツと俺の上着である。 暫くは様子見であるが、命に別状はなさげであった。 さすがにヤバい。急性アルコール中毒は。 人様とかお国から預かってる大事な艦娘をへべれけにしたとかマジボルネオ。 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

浜風は酒を吐き出してスッキリしたのか、今は安静状態で横になっている。 救護室の空きがあって良かった。 その後意識が戻ったが、曰く。 「司令の激しい運動の後、記憶が曖昧です」 とのことである。 ちなみに本日の最高気温は34度。 熱中症待ったなし。 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

「あー。酒飲んじゃったからなーお前」 「……そうですか。くらくらします」 氷嚢を頭に当ててやりながら、様子を見る。 上着は、水で洗い流してる最中だ。 官給品が酒もんじゃまみれとか、不知火が知ったらさぞ激怒することだろう。 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

「……んー、まあ俺が今回原因だしな」 煙草を口にくわえたところ、しゅっと音がする。 あれ？ 「どうぞ」 「あ、こりゃどうも」 寝てろよお前。 マッチ擦って火つけなくていいからさ。 「煙草、吸って良いですからもう少し居てください」 「…わかった」 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

火のついたマッチを指で消し、一服してると浜風が目を細めていた。 「ん？ なんだよお前。何か嬉しそうだな」 「提督の煙草の匂い、好きなんです」 俺の吸ってる煙草はPEACE。わりと古い煙草なんだが。 そういや、人によっちゃ良い匂いがするって言われるな。 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

「凄く。落ち着きます」 「はいはい。じゃ、もうちょっと寝てような。側にいてやっから」 足下に用意したバケツの中に灰を落としながら言う。 「ずっとですか？」 「あー……」 ポケットの中にある煙草を見て、俺は言う。 「煙草一箱、吸い終わるまで」 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

けちんぼ。 浜風はそう言って笑い。 まあな。 俺はそう答える。 その日はそれでお終い。煙草一箱吸い終わるまでが二人の時間だった。 得た教訓は一つ。司令室でお酒を飲んではいけません──である。 まったく、ままならん日だよな。 #不知火に落ち度はない

yamoto @yamoto

「やー！ 今日は楽しかったね不知火ー♪」 「ほんまほんま♪ やー、たまの休みがかぶって良かったわー」 「そうですね。また一緒に行きましょう」 手にはたくさんの買物袋。中にはいろいろ秘密のもの。 友人達に感謝だ。明日からまた張り合いが── #不知火に落ち度はない #おまけ

yamoto @yamoto

「ん、どしたん不知火？」 「………」 「おーい？」 司令室の明かりが消えている。 今日はもう休んだのか。 仕事一辺倒なあの人にしては珍しい。 「何でもありません。部屋に戻りましょう」 何故か胸がざわついた。 杞憂であればいいのだけど。 #不知火に落ち度はない #おまけ

句読点@C103土曜西に19a @qutouten

「 #不知火に落ち度はない 」の浜風ちゃんがカルピス好きという設定なのでカルピス原液を飲ませてみました #陽炎型マイクロビキニコンテスト pic.twitter.com/bvBlAVqMat

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