モーニング編集長 島田英二郎@asashima1氏の語る、「編集者と作家」との「出会い」

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島田英二郎 @asashima1

この3月に編集長になってから、モーニングで連載してくださってる作家さんすべてにあらためてごあいさつに行ってるわけですが、人(この場合は部下)からこれこれの人に会いに行け、と命令?されて会いに行くのはなかなか新鮮な体験です。

2010-11-15 17:29:35
島田英二郎 @asashima1

その昔、私がこの編集部に入ったときはこのパターン、つまり人(この場合は編集長)から誰々の担当になれ! と命令されて会いに行くのが普通のことでした。つまり、あの作家さんんが大好きだからあの人の担当になりたい! じゃないケースがけっこうあった。

2010-11-15 17:29:48
島田英二郎 @asashima1

今の作家と編集が「恋愛結婚」だとしたら、見合いですらなく、親が決めた結婚。それも山三つ向こうのお相手と、当日初めて顔合わせたそのまま初夜、みたいなとこがあった。つまり会ってから「相手を好きになろう」「この人の良さはどこだろう?」と必死に考えるわけです。

2010-11-15 17:30:02
島田英二郎 @asashima1

もちろん会う人みんな面白い作品を描いてます。でも正直それは「この人のすべてが大好き!」という状態とは違う。その人の作品に面白いとこもあれば物足りない、あるいはよくわからない部分もありました。そういう新担当を作家さんも受け入れてくれました。

2010-11-15 17:30:14
島田英二郎 @asashima1

私にも「この人のすべてが好き」って作家さんはもちろんたくさんいます。もう、その人が描くものはすべて必ず読む前から好きなことがわかってる、みたいな作家さん。そういう作家さんの担当になったら、きっと何見せられても「いいですね!! 最高っス!!!」しか言えないと思う。

2010-11-15 17:30:25
島田英二郎 @asashima1

昔は「好きだから」で担当になれる数少ない機会が新人賞でした。なんかエラそうなことばっか言ってますが、実は新人さんを担当してきちんと単行本まで出せたことってほとんどなかったんです。まあ、当時の編集部の状況もあったかもしれないけど。

2010-11-15 17:30:39
島田英二郎 @asashima1

単行本まで出せた作家さんの場合も、私の力はまったく関係なかったような気がします(きっと「私のことだ」と思いあたる方いると思いますが)。何見せられても「いいね。面白いね」しか言ってなかった。表面的にはああだこうだ言ってたけど、本質的には何も生産性のあること言えなかった。

2010-11-15 17:31:03
島田英二郎 @asashima1

彼女とはセンスが合いすぎたんだと思う。だから敢えて別れる道を選んだの。それがお互いのためと思って……。いや、冗談抜きで編集者と作家にはそういうことってあると思います。好きゆえに何かが生まれにくいことはある。大好きなのに役に立てなかった。

2010-11-15 17:33:22