Hiro Hirai先生集中講義 3日目

2014年7月24日に行われた集中講義3日目の様子をまとめました。1日目の様子はこちら(http://togetter.com/li/696344)、2日目の様子はこちら(http://togetter.com/li/696832)です。
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藤本大士 @fujimoto_d

1 宇宙論、気象論、占星術:第二次大戦前の研究(続) アメリカ:L. Thorndike, A History of Magic and Experimental Science (1923–1958) #BH集中講義

2014-07-24 11:44:56
Q @kimo_Q

その後50sから80sの研究を経て、テスター『西欧占星術の歴史』。古代から近現代までに占星術に何が起こったのかをまとめた本はそれまでなかった。ある程度安心して使える初の通史。 #BH集中講義

2014-07-24 11:46:53
藤本大士 @fujimoto_d

2 テスターまで ウォーカー 『ルネサンスの魔術思想』 (平凡社、1993年;ちくま学芸文庫、2004年) クリバンスキー、パノフスキー、ザクスル 『土星とメランコリー』 (晶文社、1991年) テスター 『西欧占星術の歴史』 (恒星社厚生閣、1997年) #BH集中講義

2014-07-24 11:48:07
Chiaki Suda @chiaki_suda

電車の中で講義を追ってるなう。 #BH集中講義

2014-07-24 11:48:47
Q @kimo_Q

テスター以後いろいろな研究が出た。特に Kusukawa (1995) メランヒトン研究。占星術に1章を割いてまともな研究対象とすべきだというメッセージを発した。これ以降占星術を避けて通ることはできなくなる。グラフトンの研究『カルダーノのコスモス』(原著1999) #BH集中講義

2014-07-24 11:50:08
Q @kimo_Q

科学史において天文学は常に花型だったが、天文学史家はニュートンやケプラーの占星術との関わりを無視してきた。Vanden Broecke (2003) が転機となった。 #BH集中講義

2014-07-24 11:50:39
藤本大士 @fujimoto_d

3 テスター以後(続) グラフトン 『カルダーノのコスモス:ルネサンスの占星術師』 (勁草書房、2007年;原著は1999年) Steven vanden Broecke, The Limits of Influence (2003) ※ 参考文献は一部割愛 #BH集中講義

2014-07-24 11:51:20
Q @kimo_Q

この流れと呼応するようにして、80年代くらいから国際会議や論集が登場。特に Newman & Grafton, eds., Secret of Nature (2001)。2000年代あたりから確実に地殻変動が起きてきている。 #BH集中講義

2014-07-24 11:52:18
藤本大士 @fujimoto_d

4 国際会議と論集 William R. Newman and Anthony Grafton, eds. Secrets of Nature: Astrology and Alchemy in Early Modern Europe (2001) ※ 他多数 #BH集中講義

2014-07-24 11:54:49
Q @kimo_Q

今何が起きているだろうか。光学。宮廷や政治における占星術。こういった主題にかかわる研究が出版されている。また占星術についての教科書的論集が今年登場。占星術史を大学で教えるような教科書が出る時代になっている。amazon.co.jp/dp/9004183523 #BH集中講義

2014-07-24 11:55:28
Chiaki Suda @chiaki_suda

占星術に関する重要な論文や動向の年号が最近のもので、現在進行形で見直されているのだと実感。 #BH集中講義

2014-07-24 11:55:58
藤本大士 @fujimoto_d

5 最前線へ Brendan Dooley, ed., A Companion to Astrology in the Renaissance (Brill, 2014) brill.com/products/book/… #BH集中講義

2014-07-24 11:56:31
Chiaki Suda @chiaki_suda

時々ふと思うけど…錬金術や占星術が科学史の中で捉えられるようになったわけだけど、それが一般的な認識となるまでどれぐらいかかるんだろう…そしてその影響はどんなものだろう…#BH集中講義

2014-07-24 11:58:58
Q @kimo_Q

日本でも去年 Rutkin 氏を呼び講演会を行った。そのテクスト(元は Cambridge History of Science 所収)は邦訳され、今回の授業のアサインメントにもなっている。彼の著作は今後のスタンダードになると思う。 #BH集中講義

2014-07-24 11:59:35
Q @kimo_Q

来年には、占星術がいかに表舞台から消えていったのかをテーマとした国際会議も開催予定。占星術をめぐる一つの誤解は、そもそもまじめなものではなかったのでは、というもの。しかし中世、ルネサンスの大学ではどこでも占星術は正規のカリキュラムに含まれていた。 #BH集中講義

2014-07-24 12:00:26
藤本大士 @fujimoto_d

5 最前線へ(続) ヒライさんの主催するシンポジウムも来年開催されます。 The Marginalization of Astrology (Utrecht, 19-20 March 2015) dwc.knaw.nl/call-for-paper… #BH集中講義

2014-07-24 12:00:47
Q @kimo_Q

錬金術はそうでなかった。それとは違って宇宙論と同時に占星術は教えられていたし、医学部ではそのカリキュラムとして占星医学という教科がガレノスの著作をもとに教えられていた。 #BH集中講義

2014-07-24 12:02:21
Q @kimo_Q

その占星術が端に追いやられて最終的にカリキュラムから姿を消す。どうして大学でしっかり教えられていたものが知の地図から疎外されていくのか。これが来年の国際会議の主題であるmarginalizationの問題。 #BH集中講義

2014-07-24 12:03:53
Q @kimo_Q

その他の動き。バルセロナの天文学史家グループ。地動説が受け入れられる段階で彗星と新星が大きな役割を果たすが、インテレクチュアル・ヒストリー的に面白いのは、それらはまた世界の転機を示す徴signとみなされてもいた。 #BH集中講義

2014-07-24 12:07:26
Q @kimo_Q

終末論と相まって彗星や新星の出現が政治や宗教にまで影響を与えた。そこで、ここでも占星術への注目が集まりつつある。 #BH集中講義

2014-07-24 12:07:35
藤本大士 @fujimoto_d

6 その他の動き:バルセロナ・グループ D. Tessicini &P. J. Boner, eds., Celestial Novelties (2013) #BH集中講義

2014-07-24 12:08:01
Q @kimo_Q

今後の課題。キミアに比べて少し研究が遅れてはいる。しかし今後研究者の数が集まり、Newman、Principe のようなけん引する人々が出てくれば科学史の地図を大きく書き換えることになるだろう。 #BH集中講義

2014-07-24 12:08:38
Q @kimo_Q

文化史や交流史としても研究できる。イエズス会や商人を通しての伝播があったのか、当地の人々の考え方との齟齬などは? #BH集中講義

2014-07-24 12:09:37
Q @kimo_Q

またこれまで占星術と無縁と考えられていた人々や分野との関係を探る研究もありうる。ロンドン王立協会や王立アカデミーの人々との結びつきなど。 #BH集中講義

2014-07-24 12:10:45
Q @kimo_Q

質疑「占星術と科学革命の関係については何が言えるだろうか」「これまで科学史の教科書は意識的に占星術を見ないようにしてきた。それを見ることで新しい通史が書けるのではないか」 #BH集中講義

2014-07-24 12:13:35
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