コンヴィチュニー オペラ・アカデミーinびわ湖2014 講義日誌+レポ集

世界的オペラ演出家ペーター・コンヴィチュニー氏による、日本の若い演出家と歌手たちのためのオペラ・アカデミーが、ヴェルディ《椿姫》を題材に2014年7月30日~8月8日にびわ湖ホールで開催、その簡単な講義日誌です。今回はほかの方のレポや感想も集めてみました。
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Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(6)VはAに諦めさせるため、売り言葉に買い言葉ではあるが「彼を愛しているわ!」と(歌わずに)叫ぶ。彼に向けて大きく脚を開き挑発する。だがそれはAにとってこれ以上ない最悪の挑発。「皆ここへ!」と呼びかけながらも目はVを見つめている。

2014-08-07 10:25:05
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(5)パーティでのF、同情するフリでVを膝にのせていたが、Bとの多少気まずいやり取りの後、Vは見捨てて去っていく。ドレスの裾をつかんですがるVのその手を掴んではがす、その見捨てる「切り離す」プロセスをはっきり見せること。

2014-08-07 10:24:47
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(4)Gの「プロヴァンスの海と大地」、後半で突然年老いた父になる姿をきちんと見せることで、彼の心情に大きな変化があったことを明示。再登場でAがそれまでとは違う信頼を寄せることができる相手になっている布石となる。

2014-08-07 10:24:23
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(3)すぐうまくいかなくても、いろいろ試行錯誤して歌手が納得いく動きができるまでつきあうことが、よい演出の実現には必要。例えばAがVからの別れの手紙をどう破るか。ジャガイモを剥く動作のようだったが、破る時に間を置くことで解決。

2014-08-07 10:24:12
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(2)ピストル自殺はVにとって「いい解決策」。いつか自分の真意をAが分かってくれるという希望を抱いているわけで、メランコリックではあるが未来へのポジティブな思いに満ちている。

2014-08-07 10:24:00
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(1)2幕でVと対峙するGの苦悩。常に自分に課してきた自己コントロールも失い、頭を抱えVから離れる。窮状極まったGがすべての事にうんざりし、半ば八つ当たりで怒りをぶつけるように口にするのが「じゃあ泣け!泣くがいい Piangi 」。

2014-08-07 10:23:48
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 8日目(0) 本日の進度:ひととおり稽古はついたので、細部をつめる作業。返し練習に1日取れるなんて!(感涙)。以下(1)~(11)でラフにK氏発言覚書と現場レポ。

2014-08-07 10:22:49
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

「作品に対する誠実」とはどういうことなのか、いろいろな演出のあり方を見るたびに考えさせられる大きな課題です。

2014-08-07 08:41:42
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

ホモキが《ラ・ボエーム》を休憩なしで上演した時、ひとつの世界の崩壊のドラマを一気に見せることに大きな効果を実感しました。コンヴィチュニーの《椿姫》の、装置も舞踊場面も削げる限り削いでヴィオレッタの悲劇をむき身で見せる効果も、グラーツで実際に通しで見て納得はしています。

2014-08-07 08:41:24
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

「神は許しても人は許さない」のだから管理し罰する者としての教会、制度としてのキリスト教への批判は確実にヴェルディの中にありますが、人間という弱き者が助けと共感を求める対象としての神への思いは別なのではないかな。私が昔研究していたトマス・ハーディの小説と同じ、そんな姿勢を感じます。

2014-08-07 08:22:20
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

今回の《椿姫》3幕でのカット・歌詞変更については私もレポの中で( )コメントしていたように多少疑問です。ただ、2幕後半と3幕謝肉祭のカットがあってこそ、ヴィオレッタの死との闘争を休憩で弛緩することなく観ることができる長さに調整できたという功績は無視できませんが。

2014-08-07 08:22:05
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

東条碩夫先生のブログで、コンヴィチュニー オペラ・アカデミーについて、さらに6,7日目についてもレポートが! concertdiary.blog118.fc2.com/blog-entry-197…  concertdiary.blog118.fc2.com/blog-entry-197…

2014-08-07 08:21:24
長澤直子 @operaview

語録ーーーコンヴィチュニー オペラ・アカデミーinびわ湖 wp.me/p4MDy7-cC

2014-08-06 10:34:08
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

私が思ったこと。③作品にあった能力(歌唱力・表現力)の歌手を。オペラは音楽劇なので、歌が下手だと演出の効果は半減。自分の責任で歌手を選べるときには、自分の知り合いに適切な人がいなければ他の人に紹介を頼むくらいは。

2014-08-06 09:23:51
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

私が思ったこと。②自分が慣れている劇場のサイズでいろいろな発想を出しがちなので、なるべく大小の劇場でいろいろな体験をして、その時々の空間に合った演出を考えて。特に、演技・小道具とも「そのアイディアはその空間でちゃんと見える/伝わるのか」という点は自分に厳しく確認を。

2014-08-06 09:23:38
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

私が思ったこと。①企画の規模に最適な内容、長さを意識。単に自分がやりたい作品を尺一杯やるのではなく、自分に向いている/自分が好き・尊敬している作品を、いちばん効果的な長さで。全幕なら伝わるアイディアでも、部分ではいくら長くても伝わらないことも。

2014-08-06 09:23:23
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

K氏による、演出の三段階。①作品の本質を捕えたコンセプトを考える。②そのコンセプトを舞台上でどう表現するか。コンセプトの一種の「翻訳」。③コンセプトを明確に分かってもらえるように歌手にどう伝え、納得の上演技させるかを考える。それぞれの演出は①~③のどこまで出来ているのか?

2014-08-06 09:23:12
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー、ついに昨年12月の試演会の「受講生の演出作品」映像を題材にした勉強会が実現。原純・加藤裕美子・田丸一宏・舘亜里沙・木川田直聡の作品について、19時から23時まで、K氏控室で映像も少しずつ見ながら講師講評を聞き、皆でディスカッションをしました。

2014-08-06 09:23:02
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(21)Vの死という衝撃的な悲劇に直面して、G、D,Nは走ってホールの出口から逃げ出す。Aもまた、最終的に一緒に逃げることになる。「おお、なんという悲しみ」は慟哭の叫びとして。

2014-08-06 09:22:07
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(20)舞台の上に彼女だけが残り、AやGほかが観客席にいる。このことで「死ぬときは皆ひとりなのだ」という孤独を表現。舞台上に寝室があって人がひしめきあっているという状況では表現でいない圧倒的な孤独。

2014-08-06 09:21:56
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(19)「不思議だわ、身体が軽くなった」Vは死ぬとは全く思わぬまま、むしろ輝くような笑顔がどんどん増すようにしながら、最後の幕のほうへと後退していき、幕の中に消えていく。最後まで生をいとおしみ死と闘った彼女の人生の幕はこうして閉じた。

2014-08-06 09:21:44
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(18)Aは舞台から逃げ出し、通路にいる父のもとへ。Gは今回の経験を経て抑圧的な父から変化し、Aも今までと違う信頼を父に抱くように。二人は抱き合う。

2014-08-06 09:21:33
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(17)この時、結構長い時間が「写真を渡す」行為ひとつに対して与えられている。歌手は自分でもそうした時間の中でどういう演技配分をするのが効果的か、演出家に言われるだけでなく自分でも想像力をもって考えられなくてはいけない。

2014-08-06 09:21:19
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(16)「もっと近寄って聞いて」レクイエムの音楽。自分の写真をAに「結婚する人に渡して」と、Vは最後の力を振り絞って床を這い渡そうとする。2幕同様、その愛の強さに逃げ腰になるA。Vが哀しんでいないことが大切。(彼女は最後まで闘っている!)

2014-08-06 09:21:09
Miho Morioka 森岡実穂 @MoriokaM

コンヴィチュニーオペラアカデミー 7日目(15)GがN,Dと共に通路から登場。ピットを超えてAとVに呼びかける。Aは「見てください」と訴える。父子の緊張関係が微妙に再燃?Nにとっては心痛むやりとり。

2014-08-06 09:20:50
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