原子力事故をめぐる社会の反応(スウェーデン)
- glasscatfish
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この頃の新聞記事では災害対策本部の発表する放射線量と比べて非常に高い値が検出された、というセンセーショナルな見出しが見つかるが、多くの場合、測定方法が間違っていたり、ホットスポットと平均値の違いが無視されていた。 がんリスクの上昇についてメディアで論争になり様々な数字が上げられた
2014-08-05 20:04:44スウェーデン人研究者 Gunnar Walinder は通常のがんリスクが事故による上昇分よりはるかに大きいことを説明した上で次のように反論 「がんのリスクは統計の問題であって、一人ひとりの個人にとっては実際の所何の意味もなく、各個人ががんリスクの上昇に怯える必要は何一つない(続
2014-08-05 20:05:22ただ、社会全体としてはリスクを減らすために理にかなったすべての対策は講じるべきであり、その一つが放牧禁止である」
2014-08-05 20:06:01チェルノブイリ事故後のスウェーデンでの報道と反原発のアネールの日記を見ても、鼻血が増えたという記述は全く見当たらなかった。 他方、アネールはスウェーデンでは病気による欠勤が例年よりも4万件増えているとしているが、佐藤吉宗さんが統計中央局で確認したところ、該当の事実はなかった。
2014-08-05 20:06:30放牧の禁止とその解除に伴う施策の状況や酪農現場の混乱や反発についても佐藤吉宗さんの文章でくわしく解説されています。この部分が今回の文章の中心部と言っていいかもしれません。 (興味深いのですが、割愛。元記事を是非お読み下さい。) jrias.or.jp/books/cat3/201…
2014-08-05 20:08:05災害対策本部の判断はICRP勧告に依拠し、LNT仮設に基づいた上で生活に大きな影響を与えること無く被曝線量を下げる方法なら取る(ALARA)の考え方であったが、残念ながら市民には十分に説明されておらずそれが様々な誤解につながった。
2014-08-05 20:08:24スウェーデンの場合は情報公開に対する不満はほとんど見られない。この点はノルウェーで情報隠蔽が反省点とされていることと大きく異る。ただし、スウェーデンでもノルウェーでもその後、多くの農家の行政に対する信頼は回復している。行政職員の現場への権限移譲に特徴があると思われる。
2014-08-05 20:08:47食品の買い控えについても、新聞報道やアネール、ローヴェベリの日記には買い控えについての具体的な記述はない。 飲用牛乳の売上は約一割減少したが、一年経たないうちに事故以前の水準まで回復。 (以上、ごく一部の内容を抜粋しました。PDFは通常2、3ヶ月後に公開されます)
2014-08-05 20:09:50