11世紀の詩人オマル・ハイヤームの詩「ルバイヤート」
- damian16002000
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ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【大空の極きわみ はどこにあるのか見えない。 酒をのめ、天そら のめぐりは心につらい。 嘆くなよ、お前の番がめぐって来ても、 星の下もと 誰にも一度はめぐるその盃はい 。】
2014-08-30 08:50:16ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【学問のことはすっかりあきらめ、 ひたすらに愛する者の捲毛まきげ にすがれ。 日のめぐりがお前の血汐を流さぬまに お前は盃はい に葡萄ぶどう の血汐を流せ。】
2014-08-30 08:50:49ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【】さあ、起きて、嘆くなよ、君、行く世の悲しみを。 たのしみのうちにすごそう、一瞬ひととき を。 世にたとえ信義というものがあろうとも、 君の番が来るのはいつか判わか らぬぞ。
2014-08-30 08:49:58ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【人生はその日その夜を嘆きのうちに すごすような人にはもったいない。 君の器が砕けて土に散らぬまえに、 君は器の酒のめよ、琴のしらべに!】
2014-08-30 08:51:10ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【春が来て、冬がすぎては、いつのまにか 人生の絵巻はむなしくとじてしまった。 酒をのみ、悲しむな。悲しみは心の毒、 それを解く薬は酒と、古人も説いた。 】
2014-08-30 08:51:28ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【お前の名がこの世から消えないうちに 酒をのめ、酒が胸に入れば悲しみは去る。 女神の鬢びん の束また束を解きほぐせ、 お前の身が節々ふしぶし 解けて散らないうちに。 】
2014-08-30 08:51:46ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【さあ、一緒にあすの日の悲しみを忘れよう、 ただ一瞬ひととき のこの人生をとらえよう。 あしたこの古びた修道院を出て行ったら、 七千年前の旅人と道伴みちづ れになろう。】
2014-08-30 08:52:03ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【胸をたたけ、ああ、よるべない大空の下、 酒をのめ、ああ、はかない世の中。 土から生れて土に入るのか、いっそのこと、 土の上でなくて中にあるものと思おう。】
2014-08-30 08:52:18ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【胸をたたけ、ああ、よるべない大空の下、 酒をのめ、ああ、はかない世の中。 土から生れて土に入るのか、いっそのこと、 土の上でなくて中にあるものと思おう。 】
2014-08-30 08:53:01ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【酒をのめ、それこそ永遠の生命だ、 また青春の唯一ゆいつ の効果しるし だ。 花と酒、君も浮かれる春の季節に、 たのしめ一瞬ひととき を、それこそ真の人生だ! 】
2014-08-30 08:53:46ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【酒をのめ、マハムードの栄華はこれ。 琴をきけ、ダヴィデ*の歌のしらべはこれ。 さきのこと、過ぎたことは、みな忘れよう 今さえたのしければよい――人生の目的はそれ。】
2014-08-30 08:55:12ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【】心はたぎる、早くこの手に酒をくれ! 命、いのち、銀露のようにたばしる! とらえないと青春の火も水となる。 さあ、早く物にくらんだ目をさませ!
2014-08-30 08:53:29ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【あしたのことは誰にだってわからない、 あしたのことを考えるのは憂鬱ゆううつ なだけ。 気がたしかならこの一瞬ひととき を無駄むだ にするな、 二度とかえらぬ命、だがもうのこりは少い。】
2014-08-30 08:55:42ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【時のめぐりも酒や酒姫サーキイ がなくては無だ、 イラクの笛も節がなくては無だ。 つくずく世のありさまをながめると、 生れた得とく はたのしみだけ、そのほかは無だ! 】
2014-08-30 08:56:53ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【いつまで有る無しのわずらいになやんでおれよう? 短い命をたのしむに何をためらう? 酒盃に酒をつげ、この胸に吸い込む息が 出て来るものかどうか、誰に判ろう?】
2014-08-30 08:57:20ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【永遠の命ほしさにむさぼるごとく 冷い土器かわらけ に唇くち 触れてみる。 土器かわらけ は唇くち かえし、謎なぞ の言葉で―― 酒をのめ、二度とかえらぬ世の中だと。】
2014-08-30 08:58:19ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【あおむけにねて胸に両手を合わさぬうち*、 はこぶなよ、たのしみの足を悲しみへ。 夜のあけぬまに起きてこの世の息を吸え、 夜はくりかえしあけても、息はつづくまい。 】
2014-08-30 08:57:58ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【もうわずらわしい学問はすてよう、 白髪の身のなぐさめに酒をのもう。 つみ重ねて来た七十の齢よわい の盃つき を 今この瞬間とき でなくいつの日にたのしみ得よう? 】
2014-08-30 08:58:57ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【さあ、ハイヤームよ、酒に酔って、 チューリップのような美女によろこべ。 世の終局は虚無に帰する。 よろこべ、ない筈はず のものがあると思って。】
2014-08-30 08:58:35ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【めぐる宇宙は廃物となったわれらの体躯からだ 、ジェイホンの流れは人々の涙の跡、 地獄というのは甲斐かい もない悩みの火で、 極楽はこころよく過ごした一瞬ひととき 。 】
2014-08-30 08:59:33ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【神よ、そなたは我が酒杯を砕き、 愉しみの扉を閉ざして、 紅の酒を地にこぼした、 酔っているのか、おお神よ。】
2014-08-30 09:10:39ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【いつまで一生をうぬぼれておれよう、 有る無しの論議になどふけっておれよう? 酒をのめ、こう悲しみの多い人生は 眠るか酔うかしてすごしたがよかろう!】
2014-08-30 08:59:50ルバイヤート RUBA'IYAT オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳【右手に教典、左手に酒杯、 ときには如法、ときには不如法、 我らは紺碧の大空のもと、 まったくの異教徒でなし、回教徒でなし。】
2014-08-30 09:11:02