深海長門の何気ない日常

深海棲艦となった長門・・・その長門のちょっとした日常を纏めたものです。半分グロ、半分ハートフルです。一応R18G的内容もあるので注意をば。
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深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

艦娘たちは一斉に見やるその先に地に付いた長身でローブを身に纏った少女の姿。いや、少女というより大人びた顔つきの女性がローブを脱ぎ捨てた。 さっきの艦娘は彼女によって蹴り飛ばされたようだ。 「ヘェ・・・面白うソうじゃナイカ・・・私も混ぜてくれるヨナァ?」 #深海長門の日常

2014-08-26 17:11:47
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

突然の乱入者に艦娘たちは困惑した。しかも、その姿は艦娘の姿・・・戦艦長門の多くの姿を残した深海棲艦であったからだ。 そしてこいつの事を知っている。 #深海長門の日常

2014-08-26 20:41:30
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

「白面骸鬼・・・」 「ほぅ・・・ソの名で私ヲ呼ぶカ・・・まぁ、イイ・・・ソれで?この面白ソうナ事・・・混ぜてくれるんダヨナ?」 白面骸鬼と呼ばれた長門はニッと不敵に微笑む。 #深海長門の日常

2014-08-26 20:44:07
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

白面骸鬼はいろんな海域で暴れ回った深海棲艦化した長門だ。多くの艦娘が犠牲になり、倒す手段がまるでなかった。今は艦娘時代だった頃の提督に寄り添っているらしいが。 #深海長門の日常

2014-08-27 01:55:03
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

「ど、どうする?戦う?」 と、艦娘の一人が困惑しながらもリーダーと思われる艦娘に声を掛ける。そこらの深海棲艦とはわけが違う別格の存在を相手にまるで勝てる気がしないのである。 #深海長門の日常

2014-08-27 01:56:55
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

だが、リーダーの艦娘は違った。 「いいえ、チャンスよ・・・今の奴に、艤装はないわ」 よく観れば長門は自慢の巨大な艤装を背負っていなかった。まるで生きているような悍ましい怪物の艤装がない。 #深海長門の日常

2014-08-27 02:00:20
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

それに包帯が巻かれている包帯の腕の肘にはブレードがない。武器があるとすれば・・・腰に掛けている鍔のない刀だ。 それ以外には武器は見当たらない。それに比べてこっちには主砲に副砲がある。対空砲もあれば三式弾もある。 武器となればこっちが有利なのは一目瞭然だ。 #深海長門の日常

2014-08-27 02:05:54
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

「今なら・・・奴に勝てるわ」 そう言い、リーダーの艦娘は砲塔を長門に向けた。 慌てて艦娘たちも砲塔を長門に向け照準を合わせる。 長門を倒せば艦娘側が一気に有利に傾くはずだ。ここで倒せさねばいつ倒すのか・・・。 #深海長門の日常

2014-08-27 02:12:05
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

長門を前に焦りと緊張が籠る。だが、長門は不利な立場であろうに顔色を一つも変えない。 それどころか、猛獣のような目付きで艦娘たちを見つめ不敵な笑みを浮かべているのである。 #深海長門の日常

2014-08-27 02:14:37
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

たじろぐ艦娘たち。だが、逃げる事はない。 「砲撃始め!!」 リーダーの艦娘の号令により一斉発射。砲弾の雨が長門に迫る。 #深海長門の日常

2014-08-27 02:47:00
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

長門の周囲に砲弾が着弾していく。地面はあっという間にえぐられて砂煙が舞い上がり一瞬で周囲を覆った。 それでも止まない砲撃。視界が悪化した事でリーダーの艦娘は「砲撃中止!」と号令を掛けるのだった。 #深海長門の日常

2014-08-27 02:57:40
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

長門はどうなったのか?海と違うフィールドなだけに状況は上手く掴めない。だが、直撃はあったはずだし、打たれ強さがあっても長門は低速である以上は避けきれないはずだ。 そう思っていた。誰もが。 だが、それは間違いである事を改めなければならなかった。 #深海長門の日常

2014-08-27 03:00:12
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

艦娘の一人の腹が貫かれた事に。 その艦娘の背後に居た長門の拳によって・・・。 #深海長門の日常

2014-08-27 03:11:27
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

艦娘たちの砲撃が再び放たれる。 凄まじい速度で、今度こそ、異形の長門を。 しかし、待っていたのはさらなる驚愕だった。 #深海長門の日常

2014-09-01 23:23:48
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

「う、嘘!?」 信じられない光景だった。長門が刀で砲弾を斬り落としたのだ。それも1発ならず、すべての砲弾を。 #深海長門の日常

2014-09-01 23:25:35
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

長門は砲弾を斬り落としながら突進してくる。 艦娘たちは一方的な砲弾しか対抗手段がなかった。 それゆえにどうすればいいのかわからない。 そして・・・。 #深海長門の日常

2014-09-01 23:45:01
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

艦娘の一人の上半身がゆっくりと崩れ墜ちた。気付いた時には上半身を失った下半身が赤く潮吹きのように空いっぱいに舞い上がった。 #深海長門の日常

2014-09-02 02:28:35
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

空が赤く染まりそうな中を次々に斬り倒されていく。 斬り刻まれ、ブツ斬りにされ、人の姿の原形をとどめないモノに変わっていく。 悲鳴を上げる前に斬殺されていく。 #深海長門の日常

2014-09-02 02:33:17
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

足を斬り落とされた艦娘が真っ赤に染まった血の上に倒れていく。 主砲もバラバラに斬られて無残な姿となっており、もう反撃も出来ず、絶望しなかった。 #深海長門の日常

2014-09-02 02:38:54
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

そんな彼女へと近付く長門に言った。 「バケモノね・・・怪物・・・悪魔・・・ケダモノ・・・鬼・・・」 「・・・」 「なんでこの世に居るの・・・滅べばいいのに・・・なんでこの世に居るのよ・・・」 「・・・」 #深海長門の日常

2014-09-02 02:43:07
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

「アハ、あははははははははははっ・・・もうオシマイね・・・こんな奴が居る限り・・・この世界は・・・ッア」 ザクッという音がした。艦娘を踏み付けて艦娘の口の中に突き刺した刀を抜くと倒れている白い肌と紙を生やした北方棲姫を観ると。 #深海長門の日常

2014-09-02 02:49:24
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

長門は近付こうとするとハッとなって振り向き様に刀を横に薙ぎ払う。 火花が飛び散って金属がぶつかり合う音がした。 「何ヲしているでありますカ、深海長門殿?自分は敵ではナく、同志デスヨ?」 #深海長門の日常

2014-09-02 02:54:14
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

「あきつ丸・・・カ」 「ええ、ソウでアリます・・・長門殿」 ニッと笑うあきつ丸。彼女は揚陸艦であり、海軍出身ではなく陸軍出身という珍しい艦である。 しかし、このあきつ丸もまた艦娘ではない。長門と同じ深海艦娘である。 #深海長門の日常

2014-09-02 02:57:37
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

死人のように真っ青で精気がいっさい感じない顔。飛行甲板は巨大な顎と細かな手が生えており、帽子には人気がない事をいい事にギョロッとした目を無数に生やしていた。 「何しニここに来タ・・・」 「何しにって酷いでありマスナァ。ほら、これヲ届ケに参ったでありまスヨ」 #深海長門の日常

2014-09-02 03:02:08
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

あきつ丸が持っていたのはビニール袋であった。中には雑誌が入っている。それを観て長門はハッとした。提督の代わりに買った雑誌だ。 きっと艦娘たちを追い掛けた時にどこかに落としたのだ。その事に長門は気付かなかった。私とした事が!! #深海長門の日常

2014-09-02 03:10:28