アセファル(無頭人)と逆アセファル、脳と腸

腸とは誰か?
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ブタ さん @vta_san

どうしてもロマンとして腸を脳に対比させたいという気はあります。

2014-09-10 22:57:37
ブタ さん @vta_san

そこで思い付くのが「無腸人」というアイディアです。

2014-09-10 23:04:46
ブタ さん @vta_san

これはアイディアに留まらず、現実に潰瘍性大腸炎やクローン病で大腸小腸を切除した人は沢山居ますし、ヒルシュスプルング病では先天的に腸管神経系の機能を欠いていますから、これまでの話の流れからすると無腸人と言えます。 jsps.gr.jp/general/diseas…

2014-09-10 23:11:54
ブタ さん @vta_san

ちなみに大腸は全摘出してもまだなんとかなりますが、小腸はあまり短くなると点滴で栄養をまかなうことになります。なお、摘出していなくてもクローン病では食物摂取によって病状が悪化するために点滴生活の人が居ます。

2014-09-10 23:17:49
ブタ さん @vta_san

それら無腸人は、この前の「再魔術化するインターネットとサイバーオカルティズムの現在形」の対談を踏まえていえば、象徴的にポスト・ヒューマン、天使であると言えるのではないでしょうか。明らかに言い過ぎですが。 dommune.com/reserve/2014/0…

2014-09-10 23:30:53
kihitsu 木→火→土 @kihitsu

@vta_san dommuneとUstreamの区別ができず、生放送の「再魔術化・・・」を見逃してしまったのですが、どんな内容でごじゃりましたか?

2014-09-11 22:32:02
ブタ さん @vta_san

@kihitsu ひとことで言うのが難しいですが、前半は西洋魔術の歴史、後半はコンピューター・情報技術が発展することによって人間の意識や存在形態を非物質的に変えていくだろうという話でした。

2014-09-11 23:32:39

第二部 腸と脳の発生について

ブタ さん @vta_san

昨日は脳と腸がもしかしたら互いに独立した人格を持っているのではないか、と考え始めましたが、脳と腸が象徴的にどのような関係、例えば対立や従属の関係にあるのかを想像するためには、両者の成り立ちを知ることがヒントになります。

2014-09-11 23:35:48
ブタ さん @vta_san

成り立ちというのはここでは、材料が何かということではなく、進化(系統発生)や成長(個体発生)のなかでどのように脳と腸が作られてきたかという、発生学の観点です。 しかし私は発生学についてはほぼ素人なので、今回はかなりいい加減なことを言います。

2014-09-11 23:42:06
ブタ さん @vta_san

脳に代表される神経系と、腸に代表される消化器系というのは、胎児の体ができてくる時のかなり早い段階で別々に分かれて作られます。恐らく進化の過程でもそうだったのだろうと推測されます。 ここからしばらく学校の理科の時間をやります。

2014-09-11 23:43:01
ブタ さん @vta_san

リンク先のaの図は受精卵が細胞分裂を繰り返してたくさんの細胞からなる体を作ったところ、bはその表面の一部がくぼんで体の内側に大きな空間を作ったところの図です。 s33tt.web.fc2.com/is/ocr/shiryou…

2014-09-11 23:44:05
ブタ さん @vta_san

aでは上下左右のない、まったく未分化な形態の塊であったものが、bでは外側と内側という一応の区分、方向性ができています。くぼみの部分を構成する細胞群が内胚葉、外側の細胞群が外胚葉と呼ばれ、この時点ですでに、内胚葉と外胚葉のそれぞれの細胞が将来何になるかは決まってしまっています。

2014-09-11 23:46:38
ブタ さん @vta_san

すなわち、内胚葉から腸のような消化器系が、外胚葉から脳のような神経系が作られます。なお、もう少し成長が進むと図cのように中胚葉という細胞群ができ、血管や筋肉といった高等生物に特有の器官の元になりますが、bの原始的な時期に脳と腸の分岐点があるということを強調しておきます。

2014-09-11 23:48:45
ブタ さん @vta_san

三つの胚葉から何ができるかの詳しい表を貼りたいのですが、適当なページが見当たらないですね。 seibutsushi.net/blog/2008/01/0…

2014-09-11 23:54:54
ブタ さん @vta_san

カイメンのような単純な構造の生物はちょうどさっきの図bやcのような姿をしており、まだ神経系と呼べるものがなく表皮全体が感覚器です。同じく消化器系も自律性を云々できるレヴェルにありませんので、これだけでは人間の脳と腸の関係を知ることはできません。

2014-09-14 10:54:25
ブタ さん @vta_san

では、人間の複雑な臓器はここからどのように出来上がっていくのでしょうか(明日以降に続く)

2014-09-11 23:56:30
ブタ さん @vta_san

発達の進んだ外胚葉では、体の正中線に沿って直線上にぶ厚い構造(神経板)ができ、それが徐々に変化して、最終的には体表面の下に一本の管(神経管)が通った形となります。この神経管がもちろん、脊髄の元になるものです。 ne.jp/asahi/ki/shize…

2014-09-12 22:07:42
ブタ さん @vta_san

そして神経管の末端部が膨らんで脳の元を作り、徐々に大脳や小脳や延髄といったものに変化していきます。

2014-09-12 22:13:54
ブタ さん @vta_san

一方、腸はもとから腸(管)の形をしていますから、肝臓や膵臓といった枝分かれした消化器系の臓器を作りつつ、口腔、胃、腸という大きな一本の管を完成させます。

2014-09-12 22:25:57
ブタ さん @vta_san

ここまでは、脳と腸が別々に出来上がっていった、という昨日の最初に言ったことを詳しく述べたに過ぎません。今回興味があるのは、腸管神経系という自律した神経系がどうやって出来上がったかという問題です。

2014-09-12 22:29:55
ブタ さん @vta_san

腸管神経系は他の神経系とは違って腸の一部が変化したもの、ということなら話が綺麗にまとまるのですが、残念ながら、腸管神経系も外胚葉に由来する神経管が元になっています。 しかし、その形成過程には興味深い部分もあります。

2014-09-12 22:42:19
ブタ さん @vta_san

神経管を構成する細胞の中でも、将来的に迷走神経(脳から伸びて胸部〜腹部の臓器をコントロールする神経)に変化する部分がまず食道のあたりを取り巻き、網目状の構造を作ります。その網目がだんだん下(大腸の方)へ広がっていき、最終的に腸管全体を覆ってネットワーク構造となります。

2014-09-12 22:52:57
ブタ さん @vta_san

これは腸がまだ未分化な時期に起こるので、図では腸の発達と神経細胞の侵食(?)が同時に進んでいく様子が描かれています。 riken.jp/pr/press/2012/…

2014-09-12 22:59:35
ブタ さん @vta_san

この神経細胞の侵食が途中で止まってしまった場合に起こるのがヒルシュスプルング病(=腸管神経系の欠損や不全)であると考えられます。

2014-09-12 23:03:22