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幕間
白金桜花 @YamanekoOuka
ようやく妖精がやる気だしたのかクーラを修理してくれた。 鎮守府システムの運営には不可欠とは言え修理が気まぐれなのが非常に困るが、治ったので良しとする。 リモコンでクーラーを起動すると、心地よい風が流れた。 #地獄鎮守府の日常 pic.twitter.com/7ynaX3UOVI
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白金桜花 @YamanekoOuka
「はぁ……」 ラウンジにて、私は溜息をついた、鎮守府システムのメンテナンスが明けた途端、全員が全員一斉出撃しようとしてパンクになり、巨大な鎮守府内で交通渋滞が多数発生のパニックになったからだ。 「仕方がないデース……今回は大規模な作戦ネ」 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
金剛が私の向かいの席で紅茶を飲みながら、眉を顰める。 今回の作戦は情報軍も参加の作戦、AL作戦とMI作戦の同時進行だ。 AL作戦にて目標ノルマの達成後、MI作戦の参加権利を得る、だがAL作戦中は作戦参加艦娘は担当海域においての巡回をし続けなければならない。 #地獄鎮守府の日常
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「MIは兎も角としてALが問題デース……誰を連れて行きます?」 金剛は私に問い掛ける。 「誰が良いと思う?」 私は金剛に返す。 金剛が一杯、紅茶を飲む。 「まず高練度の連中は無理デス、この鎮守府は少数精鋭ネ、だとすると旗艦……陽炎あたりが適任だと思いマース」 #地獄鎮守府の日常
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金剛と陽炎は同じ派閥の艦娘だ、叢雲とも陽炎は仲良く接してるつもりなのだが、矢張りどこか、二人の間には壁のようなものがある。 金剛からしても、ここで陽炎に恩を売り引き留める算段もあるのだろう。 「ならまずは陽炎、か……後は先行連中の情報を頼りに、かな」 #地獄鎮守府の日常
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今回の作戦はALにどれだけの戦力を割くかにかかってると言っても過言ではない。 だとすれば、慎重に動くのが吉であると私は結論付ける。 「無理は禁物だからネ、あと、きちんと陽炎ちゃんには作戦中は顔を見せに行くのデース」 金剛が笑う。 #地獄鎮守府の日常
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「そうだね」 私は金剛に笑顔を向け返す。巡回任務をさせて放置をするなんてやったら陽炎が本気で泣くし、私もいい気分ではない。 私はグラスに入った、茶色い透き通った液体を飲む。 ひんやりとした、麦茶の味がした。 今回の作戦は、どうなることやら。 #地獄鎮守府の日常
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「ねぇあなた……ちょっといいかしら」 ベッドの中、私が寝ようとすると、右側に居る叢雲が私に語りかける。 左側には不知火が既に裸で寝ており、三人で寝る事は少なくは無い。 「何かな」 そういいながら、私はタオルケットを体に被せる。 「明日、三人でデートしない?」 #地獄鎮守府の日常
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叢雲の言葉、三人、というのは恐らく不知火と三人だろう。 体に被せ、私は寝込むと叢雲もそれについて行き、私の右側で裸で寝そべる。 「不知火と、かい?」 「当然、一緒にまたどこかデートしましょ?」 楽しげに話す叢雲、今回の大規模作戦は不穏な噂が多い。 #地獄鎮守府の日常
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曰く、頭部の緊急保護用電磁装甲すら貫かれた。 曰く、敵の動きがおかしい。 曰く、軍の報酬艦娘の性能が低すぎる。 様々な曰くつきの話題が出ている、現に、私は陽炎をまだ出していない。 彼女を死地に出しながらのデート、不知火にとっての機嫌取りには最適だろうか。 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
陽炎は私が何をしようと依存を続ける、その性質に叢雲は解ってて、それでいて不知火の機嫌取りをしてほしいと言う事なのだろう。 「解った、仕事が終わったらまた一緒にいいかな」 「ええ、すまないわね」 叢雲が謝りながら、腕に絡みついてくる。 細い、肢体の感触がした。 #地獄鎮守府の日常
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叢雲が絡みつくと、不知火もまた、左腕に絡みついてくる。 「起きてたのか」 そう、私が返すと不知火が私の唇にキスをして、ふと微笑んだ。 暗い部屋で青く発光する、サファイヤのような瞳が綺麗だなと思いながら、私は二人の感触に埋もれるように眠るのであった。 #地獄鎮守府の日常
AL-E1-1
白金桜花 @YamanekoOuka
<stml> <head> <title>IIF982563 mission log 0810</title> </head> <body> <subjective:Rigging Unit#89123461776> #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
あの人に言われての初のAL作戦、第一回の交戦は燦燦たるものだった。 <feel:sadness > まず電が開幕で敵潜水艦の魚雷で首だけになった。 その次は日向さんが、敵重巡の直撃を受け、胴体から下が吹き飛んだ。 最初から、上手くいきはしなかった。 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
</feel:sadness > 現在私達は大規模作戦用の洋上基地において負傷者を治療中。入居プールにはほかにも大量の手足を失ったり首だけになった艦娘が仲間に投げ込まれ浮かんでいる。 <feel:fear> 正直、ぞっとする光景だ。 </feel:fear> #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
あんなに汚らしい存在と一緒の所に居るなんて一秒たりとも抜け出したい、嫌悪感が出て仕方がない。 あの人に頼んで、私は高速修復財を優先で与えてもらえるようになったけど、それでも体を洗わないといやになりそうと思った。 そして、私は基地の部屋に荷物を置く。 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
部屋は寝泊りできるものの大部屋ね、プライバシーも糞もないタコ部屋に近い最悪の部屋。 仕方がないので私は布団を部屋の隅に敷き、テリトリーを示す。 これで入ってきた奴を叩き出す大義名文の出来上がりね。 「君は本当に、人付き合いが嫌いなんだな……」 #地獄鎮守府の日常
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後ろからの声、それに振り向くと日向さんが居た。 私の居る区画では古株、熟練ながら、影が薄いけどあの人には結構信頼されてる常識人。 「テントを買いたいぐらいよ、こんな破廉恥な部屋」 「まぁうん、確かにプライバシーが無いのは困る」 日向さんは私に相槌を打つ。 #地獄鎮守府の日常
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「ただ、君は少し上官として、周りと付き合うとかした方がいいと思うのだが……」 「私は仕事以外では仲間づきあいはあまりしたくないの。友達ごっこは大嫌いだから」 耳が痛い説教が来るから、私は拒絶する。 正直、仲間だからって余所で何をしようがどうでもいい。 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
あの人に関わる事以外の事に対して今の私というのは本当に関心が得られないのだ。 <list:situation> <i:死のうが> <i:狂おうが> <i:笑おうが> <i:泣こうが> </list:situation> 本当に、どうでもいいのだ。 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
だからその『やさしさ』で、私を一部に入れないで欲しい。 私は私であって、あなたではない。 私には恋人もいる、友達もいる、プライバシーがある。 でも、あなたには興味はない、関心も無い。 だから、あなたたちは構わないで欲しい。 そう、常日頃から思ってる。 #地獄鎮守府の日常
白金桜花 @YamanekoOuka
「そうか、すまない。よく金剛や伊勢にお節介焼きと言われるんだ」 日向は私の嫌気に気付いたのか、私とは離れた場所に布団を敷き、荷物を置く。 「そうね」 私は鞄から小説を持ち出す、本を読むのは好きだ、自分だけの空間を構築できるから。 #地獄鎮守府の日常
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