地獄鎮守府の日常 #48～AL海域編その１

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

<senseoftouch> 薄暗い敵の体の中から出て、暖かい陽の光が眼に当たり、体液で濡れた体に風が当たり、心地良い気分になる。 </senseoftouch> #地獄鎮守府の日常

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「うわぁ……マジで言っちゃったよ、頭大丈夫？対空砲でも当たったら巡航モードならオジャンなんだよ？」 「私は何時だって正気よ！それにここで止まったら、それこそオジャンよ？」 怖気づく北上、だけどこれは作戦に書いてあったプランB、当然、撤退は視野に入れてない。 #地獄鎮守府の日常

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そして私達は巡航モードで敵の中を書ける。砲撃が飛んでくる、だが私達を捉えらず、決定打にならずに終わった。 次に敵の戦闘機が正面から飛んできて、こちらに機関砲を浴びせようとした、それに対し私は反重力エンジンで右に機動し回避し、切り札を持ち反撃する。 #地獄鎮守府の日常

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<list:item> 　<i:それはCOLT M14EBR> 　<i:セミオート式のバトルライフル、M14の改造型> 　<i:当然のごとく、フルオート対応> 　<i:使用弾丸は7.62mmNATO弾> 　<i:マガジンはドラム仕様> #地獄鎮守府の日常

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　<i:対艦としては心もとないが、対敵UAVとの戦闘では有効> </list> その切り札を私は左手で構え、風が肌に当たる中、敵艦載機に向け引き金を引く。 連続した弾丸が7.62mmNATO弾が敵の対空UAV……所謂艦戦に激突し、そして炎上する。 #地獄鎮守府の日常

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敵のUAVの装甲は脆い、だからこの手の人間の扱う銃器であっても、有効打になり得る為巡航モード中なら頼もしい相棒だ。 そしてドラムマガジンを空にする勢いで敵の対空UAVを迎撃しながら、戦場を突っ込んでいき、そうして対象を発見する。 #地獄鎮守府の日常

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それは青白い光を瞳から漏らし、他の重巡よりも一際大きいリ級……コードネーム<Blue Comand>だ。 「目標発見、全艦巡航モード停止し祥鳳は艦戦を展開し制空権確保！それ以外の航巡航戦は艦載機を対艦に用いて攻撃後砲雷激戦に以降！叩き潰すわ！」 #地獄鎮守府の日常

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<Blue Comand>は駆逐艦三機と軽巡一機、重巡一機……機動性を重視した護衛艦隊は既に私の進行方向に艦隊を陣取らせていた。 だが、私の敵は彼らではない、目的は<Blue Comand>のみ、だから私は巡航モードを切らず、彼等から迂回するような機動を取る #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

勝敗など日向達が叩き潰して終わりだ、そんな事は艦隊を見れば一目瞭然だ。 だがそんな事は問題ではない、<Blue Comand>が生きるか死ぬか、それが問題だ。 私は迂回し、突破する、晴れていた空は、瞬く間に闇夜に変わり、陽は月へと変貌する。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

そんな中、<Blue Comand>は予想通りの行動……巡航モードを取り、護衛艦隊を捨て駒にして撤退していた。 <feel:Joy> 私は笑った。その勝利への姿勢、その勝利への貪欲さ、そこに欺瞞の欠片も無い合理性に満ちたものがあったからだ。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

馬鹿なら臆病風に吹かされ逃げたと言うだろう。 だが、指揮官が死ねば戦線は崩壊する、だから生存を最優先に動く、合理的な、全体の生存のための手段だ。 情に流されぬ合理の世界、あの人の居ない欺瞞に満ちた世界に比べ、何とも心地いいものだろうか！ #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

獲物は強く、賢い程、狩り甲斐がある……あの人への供物として、相応しい！ </feel> <resolution> だから、逃がしはしない！</resolution> M14を構える、今度は両手で構え、そこに仕込まれた4倍スコープに敵の姿を捉える。 #地獄鎮守府の日常

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といってもただ真ん中に捉えるのではない、風の勢い、距離、そこから割り出される着弾予測地点に絞り込む。 ここには通常の砲や魚雷を運用するための着弾予測値点の自動表示なんて便利なものはない、感覚を頼りにした射撃となった。 #地獄鎮守府の日常

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そして、銃のトリガーを引く、巡航モードの敵なら、この一撃でも有効打になる。 だけど狙いが甘かった、連続してドラムマガジンから放たれる弾丸は<Blue Comand>の左肩を掠めた一発以外は、まったく当たらずに消えていく。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

そしてその行動に気づいた<Blue Comand>は首を後ろにむけた所に居た私の顔を見て、口を開ける。 その表情はまるで驚いたかのようで、巡航モードを停止、減速せずに旋回し、私と向き合い、その両腕の巨大な艤装から多種多様な弾幕を私に放つ。 #地獄鎮守府の日常

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想定済みの対艦行動、私は右斜めに前進するように動き、弾幕を避けつつ前進、そして弾丸のリロードが始まり、２射が来る前に<Blue Comand>に接近、すれ違う直前に巡航モードから戦闘モードに切り替える。 #地獄鎮守府の日常

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そしてすれ違いざま……距離は至近、電磁障壁が干渉し、無効化される領域にて、敵が振り向く前に、私は左手に持った、M14を横に居る<Blue Comand>に向け、引き金を引いた。 #地獄鎮守府の日常

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銃声が何発も鳴り、そして<Blue Comand>を横切った後百八十度旋回、弾丸は<Blue Comand>の頭部に当たり、頭を吹き飛ばしていたのを確認。追撃として背部艤装の10cm連装高角砲と五連装酸素魚雷を叩き込む。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

炸薬と電磁加速のハイブリッド弾が<Blue Comand>の肉体に何発も当たり、着弾地点に炭素、窒素、酸素の人工太陽を形成し電磁障壁でも防護不能な熱界を形成する通称酸素魚雷が闇夜に爆ぜ煌き、肉片すら残らぬ程に焼き尽くした。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

<feel:Fun> その煌きに焼かれぬものの、私も照らされながら、笑みを浮かべる。 </feel> そして<Blue Comand>を撃破した瞬間だった、周囲の、こちらを包囲戦と動かんとする深海棲艦が戸惑い始めたのだ。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

周囲を見る、駆逐艦同士で激突を起こし、指揮官が消えた途端行動の不和が発生して行く。 勝った、私の仮定は間違ってなかった。飛んでくる砲弾を回避し、巡航モードに再度切り替えた私は戦域を離脱する。 「旗艦陽炎より格艦へ通達、状況を報告せよ」 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

「こちら副旗艦日向、問題ない、敵は殲滅し北上が中破しただけだ、無茶は上手く行ったか？」 「やれやれ、荒唐無稽すぎて寿命が縮んだわい」 「本当にねー、あーもう、駆逐艦ってどいつもこいつもこんなんなの？……はぁ、まともな上官は提督と金剛さんだけだねぇ」 #地獄鎮守府の日常

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「こちら旗艦陽炎、無茶ではなく合理的作戦の結果よ、当然の如く敵指揮官は撃破、敵は混乱、是に乗じて撤退するわ」 全く、どいつもこいつも無茶無茶無茶と、勝てる闘いしか私はしてないのに不本意な気分になりつつ、私達は混乱する敵陣の中から撤退するのであった。 #地獄鎮守府の日常

白金桜花 C103土曜東ヨ18b @YamanekoOuka

</body> </subjective> </stml> #地獄鎮守府の日常