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【詩のレシピ3】ツイッター連詩 #pwGT組 始まりました。
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花嫁の白をくすませる 危険な煙とムスクの香り ブーケの白もその黒さを跳ね返すが エロスに奪われた脳髄は煩悩となり 甘いタナトスへとひらりふわり飛行する 天使の笛を早く (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:08:20![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
エチルアルコールだって飲みかねない 貧乏学生だった父が三日で使い果たした奨学金 両切りのピースこめられた不穏 燻らせながらタールごと肺で焚きしめ ピース缶は練り香のよう匂った 幾つになっても手に残るえくぼのような凹みを あなただけ可愛いと言ってくれた (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 20:59:48![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
※ 半月に切った芋 の切り口には たれかの顔がうかぶ それがどんな模様か 秋分の酔いどれは キミにはゼッタイ おしえない (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:26:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
情熱は淡々と 小出しで いい。瞬間で燃え尽きるのは、嫌だから。燃え上がる気持ちを 永遠に失くさない、自信と 自分自身。いつまでも 遠慮なく、大好きでいるよ。空の下、したいことを シ タ イだけ。詩が 詞が 幸せが、音譜を 流れている。 (詩のレシピ3) #pwGT組
2014-09-23 21:27:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
インフラ整備の進まない地で あまりに唐突なストーリーを 点滅と共に転記する者が 手にした羅針盤には燻った 匂いがこびりついていた 顔のない人間が見た 空の色は解像度が足らず 見慣れぬ数字の刻まれた本を 持ち帰ることは出来ないのだ と速記者の声がした (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:37:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
御中日に去り逝く人 帰ってくるのは、いつですか もう陽は暮れて 私は飛べない 天高く 馬が走る ジグムント 見なくて良かったものばかりです 貴方のおかげで (詩のレシピ3) #pwGT組
2014-09-23 21:42:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
鼻骨って意外と簡単に折れる。そのようにしてピノキオは正直者になった。彼は工業団地で育った。塩とナイフを携帯する習慣は祖母の遺言で、いつ無人島へワープしてもころしあっても少しだけ自我を安定させる祈りだった。わたしにとって詩作とはそのようなものですか、 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:51:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
余白だらけのノートに落書きしたセカイは君のことばかりでした。僕等は君を愛していたし互いに愛し合っていたので僕等は君だった。余白に途切れる記述が蟻によって運ばれてきた時、最期の音をギ音と呼んだ。太陽が海に落ちて濃霧が夢の舞台となった時、僕らを失った時も。(詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:53:55![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
苦いコーヒーの続き。広がっていく午後に夏の罫線が止まる。手紙の最後の文字を思い出そうとして、彼女がもういないのだとわかった。喉をすべる夕暮れ。裸足のディナー。 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:54:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
泣き虫の私 今は何を見ても涙が出ない 吸い込んだ他人の夢を燻らせて あの頃の官能を思い出そうとする 出家した尼僧のように 空から自分をぎゅっと抱きしめて 今宵は誰かが流した血のワインで 幸せに乾杯するのだ (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:55:17![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
うちなるうちなるうちなる うちが鳴る 臓器の裏側が鳴る ひくひくとしている 私は詩を痙攣させ 見たことのない仕打ちを受けるだろう 詩、過ち、しなり、 嘘を放つ私の母と 私を摘まんだ私である。 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:57:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そろそろ全ての出来事を殺しに行こう 脳味噌の溝で暮らす虫はしめしめと 感じている。 「私の寝室は六畳だ」 虫よ、無視せよ。 私が全てを殺し行く日 脳味噌のしわをシンプルに。 君を追い出してやる (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:58:14![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
温まる心にさせようと 空から飛ばしているのに 誰からもお呼びが かかりません たといどんな鼻唄を 被せようとも 君の口を塞げない 君は地球から遠い星で 居眠りしているんだもの (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 21:58:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
幼い頃、母に 「お前の文章は下手くそだ」 「お前の絵は見れる代物じゃ無い」 と言われたものだ。 批評はもう既に終わっていた 今更聞く余地も 努力の甲斐もない 私の詩中をしこりとし、 生きる (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 22:02:30![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
たしかに 宇宙の臭いを たしかめた と 思ったん だ だ から 歪な 肩をつかんで 振り向かせた (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 22:32:46![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
きみがやめた煙草をもらい煙草して吸ったのは 吸いたかったからじゃなく君と同じものを 味わいたかったから 一緒に食べる夕餉の味も知らないくせに 一本の煙草できみの口腔のその舌のその気管のその肺の 奥まで味わってみたかった なんて云ったきみが一番に消えて (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 22:11:22![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
深く切り取った夏の青と長く途切れたままの砂の音と、誰も代わりのいない人といつも楽しかった食卓の並木道で、待ってるからねーって高く蹴とばした胸の肖像画と誰かの涙を受け取った日のこと。巡っていくはずの季節がクロワッサンのなかで焦げてる。 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 22:26:37![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
鳶色の悲しみを 空気に触れさせ 渇いた鶉が 艶になった 私は水やりを受けるだろう 両手が深い根を下ろす 目を覚ませ もう、朝だ。 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 22:37:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
自動記述の筆先は酩酊状態と合性がよい。夢見の状態でたどり着いた先に虎がいて馬がいて鹿はいるのかいないのか。吸い込んできたそれらの生活を燃やしてきた燃料はどこにあるのか。いままでに食べてきた生き物たちの記憶はそこにあるのか。シハセイニツナガッテイル (詩のレシピ3) #pwGT組
2014-09-23 22:43:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
のみかけ のグラス の なかに 心臓が 浮いてい た すべての方角を征服しろ俺の 俺の 食器棚 或いは緑の 鉛筆 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 22:59:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
1本の銀杏が植えられ 12ヶ月の映画が始まる 周辺を彩る市井の人々に台本はなく ただ耳を澄ますことで何度も冬を迎えた マッチの火が抛られた木の葉が すべて燃え尽きてしまうと 掃除夫はやっとセリフを与えられた気がしたが その1行さえ誤ってしまうのだった (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 23:14:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
部屋の端から朝が満ちる 昨日は過去になりました 惚けたままで頬杖をつく 記憶とは、言葉で 色や匂いや音を 仕舞った、言葉で 互いの心の保管場所に 生きるからこそ、生きられる 美味しいも 嬉しいも 恋歌も 懺悔も シも、シと、シて (詩のレシピ3) #pwGT組
2014-09-23 23:38:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
暮れていく陽の鋭角は やわらかく抉るだけ(ツラヌイテ、クレ 明日も血まみれで新しい朝を迎える 灰皿をあらう、珈琲を沸かす、 街路樹が風の所在をしらせる、 後ろ足の悪い茶色の犬を撫でる、 気管支を毛羽立てる夕べの名残を そうしてただ 愛おしく思う (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 23:51:03