【詩のレシピ６】ツイッター連詩　＃pwGT組　始まりました。

深青 @synnblue

｢こうじゃないでしょ！｣お湯とミルクと茶葉、ポットの配合はいつも君からの駄目だしばかり。お陰で僕の調えるティータイムは仲間から好評なんだ。出涸らしだって美味しく仕立てあげて見せるから。 ね、今日の目覚ましいっぱいいかが？ (詩のレシピ６) #pwGT組

葉月野 @hadukino_tc

背中が敷かれた石畳に詩想の落ち葉が降り積もる。楓には記憶。銀杏には祈り。メタセコイアには安らぎ。桜ですら紅く色づいてきれいだ。何か言いたそうにしている顔。沈黙を打ち破る、ちから。意味を持たない街の名。いっぱいにひろがって。いっぱいにあふれる。（詩のレシピ６）#pwGT組

春森しゆう @junju_usako

日記を綴っているのは忘れたくないからでなく憶えているから。出ること出ること、経験したこと。枠を外そうとしたところで出られない。わたしが見る世界はとても狭い。けれど誰もが見られて見られない世界。黒い髪たまには茶色に染めてみる。気づかれないくらいでいい。 （詩のレシピ6）#pwGT組

葉月野 @hadukino_tc

眠りに就いて歌紡ぐ。旅。より確実に。機を逃さず。探求し。好奇心は。より深く。なお廻る。LIFE ON MARSの夢が連なる。とても普遍的な言葉で、あなたはそこにいる、と告げている。初めてアイスクリームを頬張ったときの感嘆。世界に放った第一声で。（詩のレシピ６）#pwGT組

藤 一紀 @mazurow

空も海もねじれてしまったから、まっすぐに向かってくるものはこわい。直球勝負に欲情するほど憧れながら変化球ばかり投げるくせをつけて。滑るようなアキアカネを過去の夕暮れに見失ったまま流しの前に立っている。溢れている水、「茨の冠」、thinkから離れよ。（詩のレシピ6） #pwGT組

みいと かろ @KaroMiito

ズボラの夏の 絵日記に センセ、花マルつけられない 朱色のペンで 寝顔に落書き できません。でもセンセ ムズムズしてます すごく頭を ねりました。 ねりました を 一つ選んで Good Job！ て 虹色ワンピで そっと寄り添うことに 決めた。 （詩のレシピ６）＃pwGT組

梁川梨里（やながわりり） @riri_yanagawa

わたしの嘘つきな啄木鳥が友達の心に穴を開けたと投書がありました。 傷つけたことに気付かなかったものの一緒に謝りにいくと、その啄木鳥ではないと追い返されたので、仕方なく剥製にしてねかせることにしました。空はからっぽな押入れにしまった。 （詩のレシピ６）＃pwGT組

深青 @synnblue

カフェインの音に浮かべて気泡数えて、消しゴムかけた瞼の夕焼け。あったかい香りことことポット滲んで、去らぬ気配の眩い白に今日も懐かしい空を知る。今週も天気図に渦は巡り続けて。 （詩のレシピ６） #pwGT組

西原真奈美／来春詩集を上梓します @m_a31354363

木炭デッサンを書きながら 木炭を消す食パンを左手でこねる 木炭の味がするパンと パンの味がする木炭画 見えない後ろも描いていて 下手だと真っ黒になってね ところがさ先生の食パンのひと刷毛で いきなり生まれた陰影 そのパンは木炭の味がする光だった （詩のレシピ６）＃pwGT組

🌺愛日花 aska🌸Angela🌹 @megami_hohoemi

命の奥の母を呼ぶ声、求める悲しい叫び 命と命との強い絆、包まれた羊水の安らぎ 小さな命、未来のしずく 抱かれた至福、甘い乳 誰もが求め、誰もが愛された その優しい腕と温かい胸 命に流れ続ける永遠不変の慈愛 母という名の永遠の微笑み ( 詩のレシピ６) #pwGT組

上野江来晴 @UEraharu

誰も見えない月の絶対領域 べっとりしたチリ紙が着床した 丸めてパソコンのごみ箱に 仕舞ったはずの図面を 太陽フレアが露わにした 棋譜をデバッグするように指先で辿ると 折り紙が浮かびあがった 文字の紙風船が遊泳する 詩だ かぐや姫が記憶を取り戻した （詩のレシピ６）＃pwGT組

🌺愛日花 aska🌸Angela🌹 @megami_hohoemi

一人の人間の最初の記憶、最後の記憶 そこに命の本質がある 心の叫びが、本当の夢が、本当の望みが 魂の強い輝きがある ( 詩のレシピ６) #pwGT組

伊藤 透雪（いとまん本垢) @tohsetsu

目覚めたら病床で 手首にあてる看護師の指がふんわり温い アルブミンの瓶が４つ分てん、てんと落ちてくるリズム 腕を凍らせる （転体をしてくださいね 痛いお腹を抱えて右左姿勢を変える 天井を見つめたまま いつの間にかまた眠った （詩のレシピ６） #pwGT組

akutsu ayumu ꪔ̤̮" @ayusuke_

硯から溢れると満たされていた。囲われたと言ってもいい。後ろ手に縛られた八月が酒になるまで縦書きで寝かせよう。手遅れの目覚めは金木犀の香り、北風は五歳になりました。あなたの詩はいつも父の不在が透けている （詩のレシピ６）＃pwGT組

akutsu ayumu ꪔ̤̮" @ayusuke_

そんなこと言わない方がいい。と一度も言わずにいてくれた眼鏡の銀縁。レース越しの稲光が過ぎるまで眠るためだけの夏休み。やんでいた、やんでいた雨に気づくまでの鉛色、公共広告機構産の鯨がジャポニカを横断する。彼が目覚める前に休符を打つ。そんな叶え方もある （詩のレシピ６）＃pwGT組

加藤生物 加藤明日花 @katouseibu

絵筆のような さわやかな黄金色をした艶 ブルーの瞳は 遥かに翔ける宇宙船をも 知っているでしょう まばゆい秋の頬張りが 私の首を掴み さらさらと 足踏みしめ 新しい踊りへと誘う。 (詩のレシピ6)#pwGT組

雑感❕ @mimi_4567

毎日毎日 書きたい 毎日毎日 感じたい 毎日毎日 愛おしみたい 練って 根って 寝て ね？ 詩を。詩だけを。 (詩のレシピ６) #pwGT組

西原真奈美／来春詩集を上梓します @m_a31354363

小さな穴を掘って 孵らない卵の 冷えた無音を埋める よくさえずる卵を また宿すために さえずる声が 見えない窓を開けてゆく 切り取ることのできない縁取りは ゆっくりと空に満ちて 降るように　 私から離れてゆく （詩のレシピ６）#pwGT組

Michael's Wink @rc_wink

Do-a deer a female deer　雌鹿のラインダンス　小麦粉、ベーキングパウダー、牛乳、砂糖をボウルに入れて　 I work so it out and mix it 手を貸してくれるのかい？町じゃ噂だよ。ドはドーナツのDoだってさ　(詩のレシピ6)#pwGT組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

頭蓋骨の丸みに手をあてて もう聞こえない声に耳をすます 小鳥の羽ばたき、爆ぜた柘榴 小川に流してしまった赤いくつは 見つからないままで 横断歩道の下に埋められた 植物の種を思う くつがないから渡れない 夕焼けが降ってくるのに 夏の日が終わらないのに （詩のレシピ６）#pwGT組

雑感❕ @mimi_4567

力いっぱい書いて 掻きむしっていたら、 栄養たっぷりの血が溢れて、 ふっくらした可愛らしい詩が生まれました。 臍帯につながり 胎盤に包まれたそれを、 優しい慈愛の涙で 洗い清めたい。 抱きたい いだきたい。 愛をこめて。 (詩のレシピ６) #pwGT組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

記述された過去として微笑んだ 車から降りてくるひとに おかえりを告げた夕まだき 棗の枝は撓んで影を落とした 新鮮なサラダを作る バゲットも少し切りましょう 誕生年の赤ワインも 開けてしまえばいい 撓んで影を落とした 私の背がひとりでに 伸びてゆく （詩のレシピ６）#pwGT組

梁川梨里（やながわりり） @riri_yanagawa

陣地取りの杭が撃たれた公園の木影に練りこまれた胡麻のような、こどもの頭がブツブツあぶく立っている。夏休みの宿題なぞ忘れて遊びまくったことを悔いながら杭を抜くのを、食い入るように見つめる少女が手にしたコンビニのおでんを合図にごま頭が飛び立っていく （詩のレシピ６）＃pwGT組

林明乎 @acico55

ねってにってなった、とてちてた。赤子の手は歩も玉も同じく掴む。それでよかったはずなのに、選ぶこと覚えてよりごのみ甚だし。あらあたし裸の女王様だわ。はしたなさに気づいて駒から落ちる、毛布をかけた男は名乗らずに去る。目を見たら押し倒してしまいそうだった。 （詩のレシピ6）#pwGT組

加藤生物 加藤明日花 @katouseibu

すすき 柔い金髪 金木犀 不和の仕草 溶け合うと光 ねりこむと記憶 満ち欠けを繰り返す (詩のレシピ6)#pwGT組