【詩のレシピ7】ツイッター連詩 #pwGT組 始まりました。
悪いことは鬼のように怒るのが、親のお仕事。故意にしたいたずらを、叱られないのは逆に辛かった。叱られても叱られても、追いかける。繋いだ手に、大好きをこめて。荒れた指先に、祈りをこめて。(詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 12:54:47嬉々として鳥籠に入ったのはあたし。それは明るく温かく光って見えたから。いつの間にか魔法は切れ美しい背中の羽根はしょんぼりと下を向く。 飛びたい 飛べない 。 鳥籠から外を眺め、隙間から出ようと身をよじらせる。 飛ぶ、必ず。鬼の居ぬ間に。 (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 13:52:38私は孤独であり、愛し合ってもいる。 私は人魚であり、海であり、海底であり、夜であり、闇であり、天使であり、花であり、魚であり、星であり、四季であり、リアルであり、幻であり、真実であり、音であり、言葉であり、光。 (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 14:05:22こんなにも詩があふれる国は この国だけかもしれない (神と龍と鬼とが隠された国で… 美しい四季に癒されて、慰められて、うずもれて...) (詩のレシピ7 ) #pwGT組
2014-09-27 14:17:16悪者はあたし。小さな鬼がいつも棲む。だから生きてこられたの。 美しい鬼はため息をつく。 「このたましいは口に合わない」 涙が零れ、それは跡形も無く溶けてしまった。 鬼は蒼ざめた顔で口紅を塗り直す。 鏡に、甘く微笑んだあたしが映った。 (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 14:22:53お墓を作ってあげましょう 金魚にも鳩にも鬼も母も 同じ大きさの石をのせて どれがだれだかわからないから まとめて水をあげましょう やがて風化して昔話さえ絶えて まだ海はあり 波の音は聞こえているでしょうか 土の深く 内陸まで 化石のような私たちまで (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 14:32:11立ち向かわなくてはならないもの ファンシーな背景、カラフルな風景 何でも食べるよ。 甘味も苦味も関係なく 聖女のようだ 目を瞑り、飲み干す、彼女。 (読み解こうとしないなら何の意味があるの。) 手をとった平原にすべてを甦らせる風が吹く。 (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 14:35:01不器用な私は夜に漂う魚 喘いで、愛を求めて、いつでも泣き虫で、弱虫で... 慰めの海とファンタジーな海底で あなたの手と腕と瞳と愛と同情を求める また愛を見送って、死を見つめる いつか人魚に、いつか人間に いつか天使になれるだろうか (詩のレシピ 7 ) #pwGT組
2014-09-27 14:47:34ホーム マイホーム うつくしき我が家 のあたたかさはほんもの? 体温計を挿して確かめたい グラフは右下がりだと予想する 夜中に目を覚ました物音は鬼の仕業 キッチンにはメモが残されている シーツはぐちゃぐちゃになっている メモの文字がうまくたどれない (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 14:54:36来年の話をしたら嗤う 去年の冬もそうでした 嗤われるのが嫌 だけど話しかけないと拗ねる 足元にある球体を 知らず蹴飛ばしてしまう それらはぶつかると とても悲しい声でなく 思い出がすり潰されていくような 拗ねたお前を笑わせたい たとえ過去のことでも(詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 15:03:28染みとしてある 手のひらに乗る時間を 染みこませる 水が滴る音がする 近くにあったカランをひねる 風景を省略して 静寂をつくる その中に落ちる影をひろう 落ちる影を拾う 繰り返し染めてゆく 枯れてゆくものが 残しまた育む時間を 採譜しながら (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 15:42:57魂の左手を抜くのを忘れた だから云えなかった 森はいつまでも閑かで 門をあけるには木を切らねばならなかった 抜ければ風が吹く 白銀色の風は海の向こうにあるという 髪を束ね道を失わぬように 慎重にくちびるから垂らす ほぐれてなくならないうちに 言葉を (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 15:58:12颯爽と食いちぎるお前の誇示。密かに息を漏らす牙に季節の向う、流砂。朝に出会ったその影は見慣れたものだった。確か。ぼくは一度も君との鬼ごっこで勝てなくて、そのまま大人になった。鬱蒼と繁るお前の蔵から砂粒、季節と光る。喰われたり、して (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 16:40:47空が蒼すぎるから…育ちすぎたアザミは見上げることができず俯く。大きなものはみんな鬼。小さなものは姫。骨を囓りつつ鬼が哭く。キバは星のカタチ、に砕ける。語らない南のシマの砂。ツノは月のカタチ、で食い込む。抜かずに残す棘。長くなる夜に。どんな話をしようか (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 16:49:46深い海を泳いで泳いで行きました ソーダ水を飲むために 揺らめいて消えるのは太陽なのか 海の底なのか 絡み合った電波など到底届かない キバもツノもツメも剥がれて落ちて 泳いで泳いで行きました ソーダ水を飲むために (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 16:51:01いまから 産み落とされたい。良い赤ちゃんに なりたい。無邪気に おっぱいを吸いたい。すくすくと まあるく 育ちたい。 鋭く光るツノを 誇りにして生きたい。 人間や動物と仲良く 歌って踊れる 鬼になりたい。 (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 16:53:15夜風はぬるく歓楽街は光りのできものを吹きこぼしている 闇の中を般若がゆく わんらわんらとクロックスで自転車を漕ぐ女だ 前と後ろには幼児用シートが空いている あの人はどこか? 駆けずり回り朝が来る お母さん? ん? 鬼女の面がコスモスに破顔した (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 16:58:38キリギリスがアリに情けを受けた話を聞いたコオロギは美声を保ってさえいればずっと飼ってもらえる一生に安堵した。一芸身を助ける世ならよかったが今はゼネラリストが求められる時代。もう一つ資格を増やしておこうか悩んでいる。認められるための努力は終わりが見えない(詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 17:01:57魂の左手を抜くのを忘れた だから云えなかった 森はいつまでも閑かで 門をあけるには木を切らねばならなかった 抜ければ風が吹く 白銀色の風は海の向こうにあるという 髪を束ね道を失わぬように 慎重にくちびるから垂らす ほぐれてなくならないうちに いと (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 17:13:58あれかこれかと迫られるより、それも、そっちもあっちもこっちもと思い悩むことが嬉しくて。束の間の休日気付くと午後の日は傾く風。カレンダー、ゴールを睥睨してもどうしようと絶対精神には到れない。夕闇に梟の鳴き声笑いながら。 (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 17:43:07鬼子飼う親が夕食の支度に食えたもんじゃない説教を切り落とす。コワイモノが顔を出したらそこも切り落とす。手で掴める分は残す。思いやりの味は角が生えた頃に思い出すようにできている。ひと手間は入れるだけ。これで今夜も黙らせる。泣きたくなければおとなしく食え。(詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 17:58:19桃太郎より鬼が好き。きび団子の代わりにたくさんのおにぎり持って鬼に会いに行きます。途中で犬と猿と雉と猫と鹿と熊と桃太郎と森の妖精におにぎりをあげました。またおにぎりをたくさん握りました。鬼と旧鬼ヶ島でおにぎりをたくさん食べてサインも貰いました。(詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 17:59:36茂みからつやつやと這い出てくるあなた と顔つきあわせて触れ震える 生まれて目覚めてあなたに出会うまで 夢の中で私は女になった 秋風にあなたは震え優しく奏でて私を呼んだ 柔らかく角をふれあい短い逢瀬 寒さと共に去ったあなたよ 私はあなたを産んでいく (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 18:01:21満月の夜は濡れ縁に横になって虫の声を聴いている 人の灯りなどそれに比べれば何と無粋だろうか 夏から聞こえていた虫も移り変わり 秋の音はコオロギたちの恋歌 裏窓にコオロギのセレナーデ かごに入れてしまわないで そのまま目を閉じて愛を聴いていたいから (詩のレシピ7) #pwGT組
2014-09-27 18:06:49かつて愛しい人からもらった手鏡を覗いた 鋭さを奪われた顔は滑稽で苦笑するしかない 丑三つ時は自分と同じような形相をした人間が増える それが怖くて夜明けに出向くことにしたのだ 冬の夜はしん、として万物を寄せ付けず、私をも包み込んでくれるので待ち遠しい (詩のレシピ7)#pwGT組
2014-09-27 18:09:10