FF6二次創作SS『鎮魂のアリア』4回目

今回は短めとなりましたが、ちょうどきりの良い所での切りとします。 前:http://togetter.com/li/715359 次:http://togetter.com/li/728464 第一回目:http://togetter.com/li/707429
0
みなみ @minarudhia

トンボがアウザーに渡した便箋には、次のように書かれていた。 ジュリアス・フーパーとヘンリー・マクシムは、生前一人の人物と険悪な関係にあった。 その名はパック・スコット。

2014-09-28 23:13:01
みなみ @minarudhia

二名と同年代の中流貴族だがその噂は芳しいものではなく、闇商売のパトロン的な存在と密かに囁かれていた。 ゾゾを拠点として闇商売を続けており、その取引先に2年前からコロシアムの人間も含まれているという。

2014-09-28 23:15:31
みなみ @minarudhia

「あの時ヘンリーが言ったスコットというのはこの名前だったのね」 ロックから受け取った便箋を読みながらセリスは顔を上げた。 「となると、俺達の目の前でヘンリーを殺した男はゾゾから来たってことか」 「待って、まだ続きがある」

2014-09-28 23:17:54
みなみ @minarudhia

セリスが二枚目の便箋を読む。 そこに書いてあるのは、――忠告だった。 『朝と夕刻にて響く歌声は鎮め唄 邪魔をすることのないように もし唄を遮るようなことがあれば 唄では鎮めようのない事態が起こる』

2014-09-28 23:21:12
みなみ @minarudhia

…鎮め唄? 最後の一文として書かれた忠告を読み終え、一同が顔を見合わせる。 そこへ戸の開く音と共に複数人の足音が聞こえた。 「ただいまー!」 「お邪魔します」

2014-09-28 23:25:42
みなみ @minarudhia

聞き覚えのある声にロック達が立ち上がり、玄関の方を見降ろす。 リルムと一緒に入って来たのは、高く結った緑髪と淡いブルーの瞳の娘。 「…ティナ!?」 「久しぶり、皆」

2014-09-28 23:29:42
みなみ @minarudhia

~鎮魂のアリア~ 続く

2014-09-28 23:30:00