『Henle集合論』勉強会・第6章

James M. Henle 『An Ountline of Set Theory』の勉強ログです。
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ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】Nが推移的集合であることは「帰納法で容易に示せる」とあり、実際そうだったけれど、この「a∈b∈X→a∈X」って論理式はけっこうな落とし穴で、何を示したらいいか分からなくなりそう。

2014-10-04 14:26:46
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】これは∀b∀a[a∈b∈X→a∈X]であり∀a∀b[a∈b∈X→a∈X]であり、さらに∀a[∃b[a∈b∈X]→a∈X]でもある。一般に∀x[P(x)→Q]と(∃x[P(x)])→Qは同値。どちらも「P(0)→Q、かつ、P(1)→Q、かつ、…」のことだと思えばよい。

2014-10-04 14:28:21
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】X=Nの場合にこれが成立することを帰納法で示したいなら、∀●∈Nで始まる論理式にしないといけない。そこで∀b∈N[∀a[a∈b→a∈N]]と書いて、∀a[a∈b→a∈N]をP(b)とし、∀b[P(b)]をbについての帰納法で示せばよい。

2014-10-04 14:30:31
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】で、確かに2項関係の推移性と、「推移的集合」の推移性は異なるんだけれど、この混同されそうな状況こそが、Nから順序数へと拡張する足がかりとなっていることにも注目したい。

2014-10-04 14:53:15
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】順序集合Xという「元締め」には各要素が属している(∈の関係を結んでいる)と同時に、その順序関係そのものも「∈」であり、要素同士が関係を結んでいる。2つの∈は分けて考えたほうが混乱しなくてよかったが、何か違いがあるわけではない。

2014-10-04 14:53:23
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】こうしてNそのものも0∈1∈2∈……の延長上の単なる通過点として踏んづけて気付かない、というのが順序数の極意なのだろう。まさに「属すほうも属させるほうも、なんでも集合」ってノリがいよいよ本格的になってきた。

2014-10-04 14:55:57
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】うほ、「Xが推移的集合である」という条件、∀b∀a[a∈b∈X→a∈X]は、ただちに∀b[b∈X→b⊂X]と書き直せるわけか。今頃気付いた。

2014-10-04 18:14:32
ただまご = 永島孝 @tadamago

.@y_bonten ゲーデルの赤本では後者のほうを定義にしてますね.定義6.5.

2014-10-06 10:10:41
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@tadamago ご教授ありがとうございます。確認してみます。

2014-10-06 10:33:00
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】順序数のコーディングの美しさには感心するばかりだし、関連する定理を証明してゆくのも、主客転倒するような倒錯感があって楽しい。が、こんなに実装依存でいいのかしらん?と不安になる。

2014-10-06 12:01:49
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】自然数の標準的な集合論的定義は、「いろいろ方法はあるが、あれが比較的便利なので残っている」と理解してきた。その便利さの中には「順序数への拡張が容易」というのもあるわけだが、実際問題として、他のコーディングで今の順序数と同じものが再現できるとはなかなか想像しがたい。

2014-10-06 12:02:37
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】でもそれは、まだ自分が「順序数の、実装依存の性質」しか証明したことがないからだろう。自然数のペアノ公準に相当するような、順序数の公理を学べばまた感覚が変わるかもしれない。

2014-10-06 12:06:12
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】定理6.5、順序数α,βについて「α⊂βかつα≠β」⇔「α∈β」。左向きは前述のとおり「推移的集合であること」および「関係∈の無反射性」からただちに言える。右向きも面白かった。α\β(空でない)の最小元をとるのだが、整列性を表立って用いたのはここが初めてかな。

2014-10-06 13:02:10
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】定理6.6、「∈は全順序 on the ordinals」とあるのだけど、ちょっと待って?「すべての順序数の集合」を考えるわけですか?それは集合をなすだろうか?と思って先を読むと定理6.10に「集合をなさない」とある。

2014-10-06 13:04:34
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】順序関係は2項関係の一種、A上の2項関係とは、直積A×Aの部分集合。本来は順序は集合の上で論じないといけないが、でもまぁ、「順序数全体の集合に属す」を「順序数である」という述語に置き換えれば、推移性などの各性質を調べることができる。

2014-10-06 13:22:35
ただまご = 永島孝 @tadamago

.@y_bonten なおご参考までに.ゲーデルの赤本ではtransitiveのことをcompleteと呼んでいます.

2014-10-06 15:04:34
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

たぶんもうすぐHenle本が(物理的に)崩壊する

2014-10-07 15:06:34
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】順序数が全順序に相当する性質を備えることを確認しよう。順序数全体は集合をなさないが、個々の順序数はれっきとした集合だから、「∈」一般に成り立っていたこと、例えば無反射性はいちいち言わなくていい。推移性は順序数が推移的集合であることから言える。

2014-10-09 22:49:22
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】三分性については、テキストでは定理6.5(α⊂≠β→α∈β)を活用しているが、ここでは定理6.5を見直してみる。この定理はα⊂≠βのみならずβ\α≠φであるような状況に対して容易に拡張できる。実際、もとの証明と全く同様にしてα∩β(=β\αの最小元)∈βが示される。

2014-10-09 22:52:24
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】ここから、β\α≠φとα\β≠φは同時に成立し得ないことが直ちに分かる。なぜなら、もし同時に成立したとすると、β\αの最小元とα\βの最小元はともにα∩βと等しくなり、同じものがαの内にも外にもある(βの内にも外にもある)ことになってしまうからである。

2014-10-09 22:52:44
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】以上により、順序数α,βについてα⊂≠β、α=β、α⊃≠βのうち正確に一つが成立する。すると、それぞれに対してα∈β、α=β、α∋βが成り立つ。

2014-10-09 22:52:59
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】これで順序数が全順序に相当する性質を備えることが示されたが、よく考えたらこれ、なかなか不思議だな。順序数は「こういう性質を備えた集合」として定義されていて、結果としてNの拡張になっているが、別に空集合からNを経て構成しているわけではない。

2014-10-09 22:53:54
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】にもかかわらず、順序数はφ(=0)∈1∈…∈N∈…という一系列の全順序だけで尽くされているというのは、不思議と言えば不思議である。

2014-10-09 22:55:00
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】p120、「6.6. Trans. follows from 1.5.」は「from 6.5.」の誤りかな。まぁ定理6.5の左向きしか使わないから、「順序数たる要請のひとつである、推移的集合であるという条件から従う」と言うほうがいいと思う。

2014-10-10 09:50:14
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【Henle】定理6.7。順序数が全順序をなすことが分かったところで、こんどは整列全順序をなすことを示す……って、あれれ?「∈」については全順序は必ず整列全順序になるとLemma6.2a(p67,p119)で示したはずでは?ここは皆様のご意見を拝聴したいところです。

2014-10-10 09:50:43
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