赤月カケヤ先生が見た夢を例に「巻数によって決まる物語の終着点」を考える　#ラノベ

赤月カケヤ @kakeya_rapid

たまには、見た夢の内容でも書くかな。 たぶん、腐女子の友達から「男主」と「攻め主」の説明を受けたことと、「俺が生きる意味６」が近々発売になることが、関係している夢だと思われる。 前半部分は覚えていないが、摩響の死体が見つかるシーンから覚えている。（続く

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き）死体は、首の肉が抉れた状態で、中学校の金網フェンスに宙づりにぶら下げられてる状態で発見された。 夢なのでちょっと曖昧だが、主人公（男）にとって、彼女は大切な人らしい。めちゃくちゃ、悲しんでいた。 殺した相手は、マフィアのボスみたいなポジションで逆らえない感じ。（続く

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き）男は摩響を失った悲しみに堪えつつ、日常を生きているんだけど、妹が結婚妊娠して、幸せになっているのを見て、迷うようになる。 摩響を失った自分が、怒りを失い、幸せに飲み込まれていくのが許せない。このまますべてを「なかったこと」にしてよいのかと。（続く

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き）そこで主人公は今の日常を捨て、復讐するためだけに人生を捧げる決意をする。 そして、マフィアのボスに近づくのだが、彼は残忍で小柄なタイプの美少年。 で、どうやったかは不明だが、主人公は彼に気に入られ、愛人になる。主人公は彼をエロテクで籠絡するための訓練もしたららしい。（続き

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き）言い忘れたけど、主人公は青年系の引き締まった体で、陰鬱な雰囲気。 ボスは如何にも賢しい生意気な少年で俺様な感じ。 批判が来ることが覚悟で書けば、「俺様受け」の組み合わせとなる。 誰からも恐れられる、気まぐれで残忍な少年が、主人のエロテクの前にメロメロになっていく。（続き

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き）無論、主人公はエロだけが目的じゃなく、ボスを籠絡して組織を内側から破滅に導き、敢えてボスに屈辱を与えるような工作をしている。 内心ではボスに対し、激しい憎しみを抱きながらも、気弱になるボスに「俺がいるから大丈夫」などと甘い言葉で慰めつつ、激しく抱いたりしている。（続き

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き）で主人公は、ボスが完全に自分に惚れ込み、すべてを失って自分しか頼れるモノがなくなった段階で、豪快に秘めていた内心を暴露してボスを裏切り、精神を徹底的に蹂躙して殺す腹づもりだった。 すべては主人公の思惑通り、順調にいっていた、だがしかし……。（続き

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き） 「パパ～、朝だよ。起きて～」 娘に僕が起こされ、あえなく夢から覚めてしまった。

赤月カケヤ @kakeya_rapid

この話を真面目に書くとなると、 ①そのまま復讐を果たす。 ②ボスに本気で恋をしている自分に気づき、彼を救おうとする という、大きく二つのエンドに分かれると思います。 どっちを選ぶか？　これはラノベだったら、すごく単純な問題として片付きます。（続き

赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き） すなわち、何巻まで続くか？　によってエンドが変わるのです。 三巻まで発売できたら①、5巻までだと②みたいな感じ。 たぶん、ラノベ作家さんの多くは、終わる巻数によって、エンディングを決めているはずです。（違ったらすみません）

赤月カケヤ @kakeya_rapid

なんで、三巻で終わる場合は、②のエンドはダメなの？　って思われる方もいるかもしれませんので、捕捉。 ②は当初の目的と真逆になっています。この場合、ボスへの感情移入に読者を共感させる必要があります。でないと「え？　なんで？　復讐は？」と読者を混乱させるだけとなります。

赤月カケヤ @kakeya_rapid

文章はすなわち、説明です。説明はすなわち説得です。説得とは、つまりは共感なんです。 なので、文章をたくさん書くチャンスがあればあるほど、いろんなエンディングを描けます。 逆に文章が少ない場合は、初志徹貫のほうが、読んでいて気持ちいいです。

赤月カケヤ @kakeya_rapid

巻数が増えれば、一周回って、初志に戻ることも可能です。選択の幅は増えます。 なんか「三巻できれいに終わっているので、この作品は元々三巻の予定だった」的な話を目にしますが、実際は巻数によって、終わり方を決めているのが、正解だと思います。

赤月カケヤ @kakeya_rapid

僕もどっかのあとがきに書いたと思うのですが、「俺が生きる意味」も、たとえば、4巻で終わっていたら、大きくその構成を変えていました。 まず、水族館編はカットとなります。当然、そこに登場するすべてのキャラは全ボツとなります。 すべての伏線や謎を回収できる構成に変わるのです。

赤月カケヤ @kakeya_rapid

幸いにも、「俺が生きる意味」は、必要な登場人物は一人を残して、すべて出し終え、伏線も仕込み終えています。新たに増える要素はもうない状態まで持ってくることができました。 これも皆様のおかげです。ありがとうございます！ あとは、きちんと伏線や謎などを回収していく流れです。

赤月カケヤ @kakeya_rapid

思えば僕のデビュー作「キミとは致命的なズレがある」も似たような構成でしたね。伏線を積み上げていって、一気に回収していく構成。 「俺が生きる意味」の6巻は来月発売となります。「伏線や謎はすべて回収すべし」という僕の信念をどうか温かく見守っていてください。 長く、すみませんでした

えびかん @ebikann

@kakeya_rapid 俺が生きる意味も巻数によって終わり決めてたのですか！？！？？

赤月カケヤ @kakeya_rapid

@ebikann そうです。３，４巻で終わっていたら、バッドエンドになる予定でした。今はそのフラグはなくなっており、選択肢が増えた状態です。

えびかん @ebikann

@kakeya_rapid おおお…。バッドエンドも好きなのでそれはそれで読んでみたい気持ちもあります（笑） 俺が生きる意味、今読んでるラノベのシリーズで一番好きです！！新刊楽しみにしてます(o^^o)

赤月カケヤ @kakeya_rapid

@ebikann ありがとうございます。うれしいです。