成人ADHDについて 弘前大学大学院教授中村和彦先生

第55回日本児童青年精神医学会総会 成人ADHDについて 弘前大学大学院教授中村和彦先生
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aikider @sayoarashi

弘前大学大学院教授中村和彦先生:成人ADHDについて

2014-10-11 16:43:31
aikider @sayoarashi

神経発達障害:発達期に発症し、早期に顕在化する疾患。ADHDも含まれた。 ASDとの合併が認められた。DSM4で子どもの項目にあったいくつかの疾患が、摂食障害、不安障害、PTSD、衝動制御障害などにうつった。

2014-10-11 16:46:10
aikider @sayoarashi

ADHDは17歳以上は5項目でよいことになった。成人の具体的な例をあげて診断しやすくした。B項目は7歳まで→12歳までになった。ASDが除外診断から取り除かれた。

2014-10-11 16:48:08
aikider @sayoarashi

ADHDの予後と合併症: 多動、集中力の障害が成人期まで持続する。学業成績が不良で不適応による退学が多い。反社会的人格障害、薬物依存が多い。気分障害、不安障害。物質使用障害、パーソナリティ障害の合併。

2014-10-11 16:52:42
aikider @sayoarashi

成人ADHDの実際の臨床において:片付けができない、子どもの用事を忘れるなど自分の不注意に気づいて受診する。仕事でのミスが多く、上司から叱責され、うつ状態になって受診する。気分障害、摂食障害、パーソナリティ障害の診断で治療中に、現病歴を検討してADHDと診断される。

2014-10-11 16:55:00
aikider @sayoarashi

大人になると症状が内在化されてみえにくくなる。社会に適応しようとしている。大人の場合も子どもの発達歴をたどる習慣が必要。

2014-10-11 16:55:32
aikider @sayoarashi

成人ADHDの実際の臨床において(コナーズ) ADHDの中核症状は二次的な問題を生む。障害の初期段階にみられない精神的な負荷が増大し、二次障害は中核症状より顕著になる場合もある。

2014-10-11 16:57:44
aikider @sayoarashi

成人ADHDを正しく診断するために二次障害の存在を想定する必要。

2014-10-11 16:58:42
aikider @sayoarashi

CAADID日本語版 パート1生活歴、パート2診断基準 鑑別診断をしっかり行う。

2014-10-11 16:59:37
aikider @sayoarashi

大人のADHDの重症度・スクリーニング 重症度についてはCAARS66項目で簡単につけることができる。治療効果を把握できる。スクリーニングにも持ちることができる。

2014-10-11 17:05:52
aikider @sayoarashi

成人ADHDの治療:個々が自分のADHDの症状を理解し、コントロールし、適切に対応できるように援助。行動上の問題について環境調整。治療は患者の教育、薬物療法、心理療法、環境調整。

2014-10-11 17:07:15
aikider @sayoarashi

日本における成人ADHDの研究は少ない。諸外国のデータが整っているにもかかわらず、日本における成人ADHDの有病率や心理社会的特徴、生物学的な研究は少ない

2014-10-11 17:11:35
aikider @sayoarashi

成人ADHDの有病率:米国4.4%

2014-10-11 17:11:59
aikider @sayoarashi

浜松市の市民の中から10000人を無作為に抽出し、基礎的情報、健康情報を調査し、ASRSを実施

2014-10-11 17:14:08
aikider @sayoarashi

スクリーニングによって陽性となった者は196名(5.0%)

2014-10-11 17:17:18
aikider @sayoarashi

陽性となった人の特徴:男性、既婚、独居、無職、年収200万円以下

2014-10-11 17:18:28
aikider @sayoarashi

二次調査:ADHD疑いのうち103名が協力。CAADIDを用いた診断をブラインドで2名が操作的に診断し一致したものをADHDとした。最終的に14名が成人ADHDの確定診断。不注意型11名。症状軽度で診断をみたさなかった者6名。

2014-10-11 17:21:37
aikider @sayoarashi

推測有病率:最低1.65%(実際はそれ以上

2014-10-11 17:22:11
aikider @sayoarashi

先行研究との比較:職業につく率が低い、転職が多い、逮捕率が多い(ビーダーマン)

2014-10-11 17:23:08
aikider @sayoarashi

二次調査が任意であるために、スクリーニング陽性かつ診断面接を受けていない者の中に、診断のつくものが高率に存在する可能性。

2014-10-11 17:23:56
aikider @sayoarashi

成人ADHDでは有病率の性差が認められなくなる(レスニック

2014-10-11 17:24:26
aikider @sayoarashi

日本においても、少なくとも成人約60人に1人の割合でADHDがいる。社会的にネガティブな要素を有しているが、多くは未治療であったり福祉サービスを受けていない

2014-10-11 17:25:55
aikider @sayoarashi

未治療の成人ADHDのPET研究

2014-10-11 17:26:20