古流武術(古武道)問題

古武道を中心として武術関係のトンデモ、似非科学、オカルトに騙されないための知識を説明しています・・・のはずでしたが、最近は武術全般の話を書いています。 ここに書いてある事は又四郎個人の意見であり、又四郎が所属する流派、道場の公式見解ではありません。
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又四郎 @matamatamatayan

非力説はその名の通り力不足です。日本刀はバットと同程度の重さなのでバットを振り回す力がない人は刃の鋭さに依存しなければ斬れないでしょう。

2015-04-15 19:32:21
又四郎 @matamatamatayan

解剖学説は人体の構造上の問題です。腕を頭上から脚に向かって下ろすと前半の90度までは腕が前方に伸び後半90度は戻ってきます。この前半部分を押斬り、後半部分を引き斬りと勘違いしたのでは?という説です。

2015-04-15 19:33:07
又四郎 @matamatamatayan

信仰説は間違った説(引き斬り、押斬り)を信じている人が間違ったやり方で刀を使ったので斬れないという事です。こういう経験をすれば日本刀はすぐ斬れなくなるとか、性能が悪いと言い出すかもしれません。

2015-04-15 19:33:29
又四郎 @matamatamatayan

刃筋説とは物体と刃の角度です。カッターナイフでも刃を寝かせて切ったら切れませんよね?日本刀は普通の刃物より刃筋が立ちにくいので最初の二~三回はビギナーズラックで刃筋が立ったのにすぐに刃筋が狂って斬れなくなったという事です。

2015-04-15 19:33:50
又四郎 @matamatamatayan

角度説は物体と刀の角度です。刃筋は左右の角度、この場合の角度は前後の角度です。包丁を使う時、物体と並行に包丁を使うよりギロチンの刃ように角度をつけた方が切れやすいですよね?この角度が並行になってしまったので斬れないという意味です。

2015-04-15 19:34:13
又四郎 @matamatamatayan

古流武術に必要な筋力と一般的な意味での筋力の違いについてです。私の場合、入門前の握力は約40kgでした。現在の握力は約30kgです。それでも古流に必要な力は強くなっています。こういう事は他分野でもある事です。

2015-05-09 21:16:05
又四郎 @matamatamatayan

相撲取りの中には握力計が振り切れる人がいる一方で40kg程度の握力の人もいます。と言う事は余程特殊な戦い方をしない限り握力は関係ないという事です。パンチ力=握力X体重という俗説がありますがこれは間違いですね。

2015-05-09 21:16:30
又四郎 @matamatamatayan

握力が強い人の中にパンチ力が強い人が多いのは全身の筋力が強いからだと考えられます。数字は忘れましたが私は背筋力も古流をやる前の方が強かったですね。一般的には握力や背筋力のような機械で測る力や重い物を持ち上げる力を筋力と呼びますがそれとは異なる筋力もあるという事です。

2015-05-09 21:17:34
又四郎 @matamatamatayan

筋力否定論や筋力軽視論が出てくる最大の原因はここにあるのでしょうね。一般的な意味での筋力が弱くなったのに武術の力は強くなっているのですから非科学的な理屈で考えてしまうのもある程度仕方がないのでしょう。

2015-05-09 21:17:55
又四郎 @matamatamatayan

古流の多くはその流派で主要大系になっている武器術で必要な筋力を鍛えます。興味深い事に武器術が進歩すると殆ど稽古していなくても体術が進歩します。最もそれは体術が身についている人の話であって体術を会得出来ていない人は無理ですが。

2015-05-09 21:18:19
又四郎 @matamatamatayan

より正確には体術の中でも当身(打撃技)、逆手(関節技)、相撲的な押し合い等です。担ぎ系の投げ、つまり背負投のような技術は武器術をやっても進歩しませんでした。進歩どころか担ぎ投げをやらないでいると投げが下手になりました。

2015-05-09 21:18:45
又四郎 @matamatamatayan

投げの稽古をしていなくても担ぎ系の投げが上手い人もいますが、そういう人は最初から筋力が強かったりウエイトトレーニングをやっている人だったりします。

2015-05-09 21:19:18
又四郎 @matamatamatayan

どうも担ぎ系の投げとその他の技術は系統が違うようです。古流柔術を除くと伝統武術の多くは担ぎ投げをしない傾向があります。古流柔術でさえ担ぎ投げを殆ど採用していない流派がありますがその理由はこの辺にありそうです。

2015-05-09 21:19:42
又四郎 @matamatamatayan

型と試合のお話です。 型は拍子を合わせる事が重要です。拍子が合わなければ型になりません。型中心の武術をやる人は試合でも拍子を合わせようとしますが、ここに問題があります。何が問題かと言えば拍子を合わせると試合に勝てなくなるからです。

2015-05-20 10:49:19
又四郎 @matamatamatayan

型で拍子を合わせるのはそうしなければ反応できないからです。試合でこれをやってしまうと相手に反応されるので技がかかりません。試合では拍子を外す必要があります。

2015-05-20 10:49:41
又四郎 @matamatamatayan

型で試合と異なる拍子を使うのは、試合の拍子は再現出来ないし、拍子を合わせた方が鍛錬になるからです。拍子の外し方はコツが分かれば簡単ですが、拍子を合わせるのは難しいです。そういう意味では試合より型の方が難しいですね。

2015-05-20 10:50:07
又四郎 @matamatamatayan

しかし拍子の外し方は中々気が付きません。型中心の武術の場合、10年以上やっていながら試合をやるにはまだ未熟だと考える人が大勢いますが、そう考えてしまうのは型と試合の拍子の違いを知らないからです。宮本武蔵は五輪書の中でくどいほど拍子を説いていますが、その理由は恐らくここにあります。

2015-05-20 10:50:35
又四郎 @matamatamatayan

『他流は狙うが当流は外れるからよく当たる』という流派がありますがこれも恐らく拍子の外し方の事でしょう。ではどうしたら拍子を外せるのか?それは心法を先回りさせる事です。型はこうきたら、こうする、という後手の構成になっています。先手の場合も単なる先制攻撃であって先回りになりません。

2015-05-20 10:52:28
又四郎 @matamatamatayan

試合の場合は精神と感覚を先回りさせねばなりません。相手も先回りしようとするので実際に先回り出来るかどうかはともかく、先回りさせようとする必要があります。古流の技は一般的な武道や格闘技より難しいと言われますが、先回り出来れば古流の型に出てくる技を使えます。

2015-05-20 10:52:58
又四郎 @matamatamatayan

古流の中には『受け技でも受けようと思うな』『ひたすら相打ちの稽古をさせる』という流派がありますが、これは先回りの心法を表現していると考えられます。

2015-05-20 10:53:18
又四郎 @matamatamatayan

前に間合の話をしました。拍子、先回りは間合と切り離せない関係にあります。間合、拍子、先回り、どれか一つに気づけば残り二つも分かりやすいですが、一つも気づかなければ三つ全て分かりません。悟りはまつげに付いたゴミのような物、すぐ近くにあるのに自分では見えないと言いますね。

2015-05-20 10:55:29
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