古流武術(古武道)問題

古武道を中心として武術関係のトンデモ、似非科学、オカルトに騙されないための知識を説明しています・・・のはずでしたが、最近は武術全般の話を書いています。 ここに書いてある事は又四郎個人の意見であり、又四郎が所属する流派、道場の公式見解ではありません。
92
又四郎 @matamatamatayan

古流柔術の名人や中国武術の名人が人間を吹っ飛ばすような人間離れした力を発揮する事について、未だに似非科学的な説明をする人が多いのでその事について。 実はちょっとした物理学の知識があれば説明できます。それには運動量(kgm/s)の知識が必要です。(つづく)

2014-10-21 16:51:16
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 運動量とは力を表す単位の一種です。相撲取りが土俵上で行う体当たりが約200~300kgm/sです。体重65kgの一般人が垂直跳びで50cm飛んだら204kgm/sです。秒速3.1m(時速11km)で走れば204kgm/sです。 (つづく)

2014-10-21 16:58:11
又四郎 @matamatamatayan

つまり一般人の体は相撲取り並みの力があるという事です。その力を使えないのは運動量を攻撃力に変換する筋力と感覚がないからです。何とか術理、何とか身体運用とかいう似非科学で説明する必要はありません。

2014-10-21 17:00:52
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 中国武術家、松田隆智の衝撃力測定実験では力積(kgw・s)という単位になっていますが、kgw・sに9.8を掛けると運動量(kgm/s)に変換できます。つまり松田さんの力積がキックボクシングチャンピオンより大きかったというのも同じ事です。 (つづく)

2014-10-21 17:07:15
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 松田さんの実験は30年近く前ですがまともな評価がまったく聞こえてきません。という事は武術家は科学の勉強をまったくしていないという事です。勉強したとしても文系の勉強ばかりです。だから似非科学で武術を説明する人が多いし、マスコミもそれに乗っかる (つづく)

2014-10-21 17:11:14
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 古流柔術、中国武術の力は物理で説明可能 正体は運動量(kgm/s) 相撲の体当たりと一般人の垂直跳びは運動量がほぼ等しい 一般人は運動量を攻撃力に変換する為の筋力と感覚がない (つづく)

2014-10-21 17:18:11
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 力積と運動量は本質的に同じ 力積(kgw・s)は9.8を掛けると(kgm/s)になる この程度は武術武道の専門家は知っておくべきですが、マスコミは似非科学武術家、オカルト武術家ばかり紹介するのが現実です。 (つづく)

2014-10-21 17:20:42
又四郎 @matamatamatayan

江戸しぐさという捏造がタイムラインに流れているのでちょっと書いてみます。

2014-09-23 13:43:42
又四郎 @matamatamatayan

実は史実が重視されるようになったのは近代からであり、昔は仮託(かたく)というものがありました。仮託とは史実ではない伝説ですね。藤原鎌足が開祖の武術とか、伝教大師最澄が作った武術とかです。

2014-09-23 13:46:36
又四郎 @matamatamatayan

近代になると史実優先になるのですが、いきなり全てが変わったのではなく、少しずつ変化しましたから、戦後になっても時々仮託が生まれています。例えば少林寺拳法です。創始者は中国武術を習って作ったという仮託を主張していたのですが、中国武術の情報が入ってくるようになると、仮託がバレました。

2014-09-23 13:53:02
又四郎 @matamatamatayan

今の少林寺拳法は、中国少林寺の武術とは別物である事を認めています。創始者の仮託、きつい言い方をすると嘘を、娘である二代目が認めるのは大変な事だと思いますが、別物と断言したのは立派なことです。二代目がテレビ番組に出演した時に、別物と断言してみせたのは、ちょっと感動しましたね。

2014-09-23 13:59:53
又四郎 @matamatamatayan

21世紀の現在に出てきた仮託が、江戸しぐさという事なんでしょうね。少林寺拳法のように仮託を仮託と認めるようになるのか、似非科学の道を進み続けるのか、興味深い問題です。

2014-09-23 14:02:28
又四郎 @matamatamatayan

体が持つ運動量(力)は相撲取りの体当たりと同じくらいと言う話しを書きましたので、そのつづきです。 (つづく)

2014-10-23 09:30:19
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) それだけの運動量があるなら運動量を攻撃力に変換する身体運用とその為の僅かな筋力があればよいのでは?という勘違いをする人がいるかもしれませんが、これは無理があります。例えば腕から運動量を発揮するとしましょう。 (つづく)

2014-10-23 09:33:30
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) この場合、腕や肩が弱ければそこから力が抜けます。腹や腰から発する場合でも腹、腰が弱ければそこから漏れます。つまり運動量を攻撃力に変換する身体運用と最小限の筋力があっても武術の技として使えない、絵に描いた餅です。 (つづく)

2014-10-23 09:38:09
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 金槌で釘を打てるのは柄が丈夫だから釘に力が伝わるからです。柄がグニャグニャだったら釘は打てませんよね?人体も原則的には同じです。

2014-10-23 09:42:04
又四郎 @matamatamatayan

弱い部分から力が漏れるから筋力が必要という話しをしましたが、中にはこんな疑問を持つ人がいるかもしれません。『伸縮性の高い軟らかい服を通して技をかけた名人がいるのだから筋力弱くてもいいのでは?』という疑問です。そこでこの疑問について説明します。 (つづく)

2014-10-26 10:30:18
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) この問題を理解する為には力が抜ける、漏れるという現象を物理的に知る必要があります。ここでは0.1秒に10kgm/sの力(運動量)を伝える事で成立する技があるとします。この力を軟らかい服を通して伝えると時間が10倍の1秒になるとしましょう。 (つづく)

2014-10-26 10:36:32
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 実際には力の伝わり方は複雑ですが、ここでは常に同じ大きさで力が伝わるとします。そうすると服を通して伝わる力は0.1秒間に1kgm/sになります。10kgm/sで成立する技ですからこれでは技がかかりません。 (つづく)

2014-10-26 10:40:24
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) つまり 力が抜ける、漏れる=力(運動量)の伝わる時間が長くなる です。 では次に最初の運動量を10倍の100kgm/sにします。すると服を通して伝わる力は0.1秒に10kgm/sになります。これなら技がかかります。 (つづく)

2014-10-26 10:45:52
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) 名人が伸縮性の高い軟らかい服を通して技をかけたというのはこれで説明できます。こうなると『運動量を大きくすれば筋力が弱くてもいいのか?』と思うかもしれませんがそれは違います。運動量を増幅するにはその為の筋力が必要になるからです。 (つづく)

2014-10-26 10:48:49
又四郎 @matamatamatayan

(つづき) ですから筋力不要論、筋力軽視論は似非科学、オカルトだという事です。誤解しないで欲しいのですが、筋力不要論、軽視論を主張する人が弱いと言っているのではありません。技量の高さと理論の正しさはまったく別問題だというだけです。

2014-10-26 10:52:09
又四郎 @matamatamatayan

一部のトップ大学の他は職業訓練校にしろという話しが出ていますが、これって階級社会になるという事ですよね。知識をトップ大学出身者が独占しその子供もトップ大学に入学するのですから貴族の復活です。勝ち組はそんなに平安貴族や大名になりたいんでしょうかねえ。

2014-10-28 12:19:36
又四郎 @matamatamatayan

勝ち組の貴族化が成功した場合、古武道(古流武術)も昔に戻るかもしれません。つまり貴族階級に取り入る事で活性化するという文化にありがちなパターンです。でもこういう活性化は健全じゃない気がするのであまり嬉しくない・・・。

2014-10-28 12:26:33
又四郎 @matamatamatayan

運動量の話しについて誤解している人がいるので説明しておきます。 (つづく)

2014-10-30 15:15:27
1 ・・ 14 次へ