ハコガクRPG2 キャラメイクってどうすんの?

弱虫ペダル二次創作 腐向け 荒北がVRMMOをやる話
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ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「ふうん。まあ、いいや、とりあえず、ちゃっちゃとキャラ作るぞ」 「はい、マスター。まずは私に名前をつけてくれる?」 「名前?……じゃ、ティータ」 「ティータ?どういう意味?」 「ティターニアの愛称」 「……ステキ!マスターはいいセンスしてるわ!」

2014-10-25 11:27:09
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 大喜びの妖精はふわふわと荒北の周囲を踊る。 「さ、キャラメイクしましょ!まずは、マスターの名前よ」 「んじゃ、アキ」 「アキもあきもAKIもいるわ。アキ*なら大丈夫よ」 「じゃあ、それで」 「了解。アキ*で登録したわ。それから、大事なのは職業ね」

2014-10-25 12:57:30
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「職業?」 「そ、おおまかに分けると、戦士型か魔法使い型か……何をやりたいかでそれに適した種族を選ぶほうがいいの」 「……俺の最大の目的、とりあえず勉強なんだけど」 「うっ……そ、それにしたって、ううん、それだったら、マイルームを拡張しないと!」

2014-10-25 13:04:00
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon それにはガンガン稼がないと!とティータは拳を握り締める。 「マイルームの拡張はそりゃあお金かかるんだから!」 「でも、誰かとチーム組んでやるとかムリだぜ。勉強するんだから」 「ソロがメインってことになると、やっぱり戦闘できて魔法も使えないと」

2014-10-25 13:27:50
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「魔法剣士とかそーゆーの?」 意外かもしれないが、荒北は予習をちゃんとするタイプである。 もちろん、ゲームの公式WEBはちゃんと見ている。 「そうね。でも、魔法剣士って育成大変なんだから。メイン職業を魔法使いにするか剣士にするかでも違うし」

2014-10-25 13:30:47
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「???」 「魔法を使う剣士を魔法剣士って言うけど、私としては剣を使う魔法使いをオススメするわ」 「なんで?」 「その方が私の特典がいかせるんですもの」 「???」 「私の種族は妖精なの。ナビが妖精っていうのはもちろんレア中のレアよ」

2014-10-25 13:34:17
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「特典だもんな」 「そうよ」 ティータは胸を張る。 「本来ならば、小人族を選んで、LV30時のランダム進化で妖精にあたった時にしかなれないんですから!つまり、マスターは超初心者だけど、この私はもう最初から進化形態なのよ!」 「はいはい」

2014-10-25 13:37:52
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「しかも、LV30時にもちゃんと進化するんだから」 ふふん、というドヤ顔のほっぺたを、荒北は指先でつついた。 「わーったよ。で、妖精の特典って?」 「妖精族の加護があるのよ!この私は、全属性なのよ。つまり、加護だって全属性にあるんだから!!」

2014-10-25 13:40:40
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「へえ」 言っている意味はわかるが、ゲームをあまりやらない荒北にはそのメリットがよくわからない。 「魔法適正30%UPなんだから!で、種族は天族か魔族、これで決まり!」 「天族と魔族って?」 「魔法適正20%UPになる種族よ」 「他の種族は?」

2014-10-25 14:01:10
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「人間族と獣人族と魚人族、それから鳥人族、小人族ね。ちなみに、この場合の小人族とナビキャラの小人は種族がまったく違うから、区別する意味でドワーフ族ってなってるわ」 「ほう」 説明をされてもイマイチ反応が鈍い荒北だったが、ティータはあまり気にしない

2014-10-25 14:04:58
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon この自分のマスターが聞き流しているわけではなく、ちゃんと話を聞いていることはよくわかっていたからだ。 「天族と魔族は総じて基礎パラメータが良いのよ。ただし、デメリットもあって、成長度合いが遅いの」 「どのくらい?」 「2割から3割くらい」

2014-10-25 14:07:06
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「それはレベルをあげる経験値ってやつが多く必要ってことか?」 「そう。でも、HP……単純に言えば体力の基礎値がまったく違うから死ににくいし、MP……魔法を使うエネルギーだって最初から二桁あるのよ。マスターの場合、単純に考えても1.5倍位になるわ」

2014-10-25 14:10:34
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「へえ」 あまり実感がわかない荒北だったが、数値で表されればそれがすごい事はわかる。 「じゃ、天族と魔族の違いは?」 「容姿と闇属性と光属性のどちらにより補正がかかるかよ。マスターの場合、私がいるから天族を選んでも闇属性があるし、逆も勿論あるわ」

2014-10-25 14:14:33
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon これ、すごい特典なんだからね!と胸をはるティータに荒北は小さく笑う。 なんだか妹達が荒北に自慢をする時とよく似ていた。 「で、ティータのおすすめは?」 「んー、マスターは魔族がかっこいいと思うの!!私が金髪だから、黒髪のマスターの方が映えるわ!」

2014-10-25 14:22:14
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「んじゃ、魔族で」 「しかも、魔族は戦闘能力補正だってあるんだから!」 「へえ」 その分、レベルアップには経験値が必要なのだということは言うまでもなかったが、勿論、荒北はそんなことはまったく知らない。 「じゃあ、初期パラメータはどんな風に振る?」

2014-10-25 14:25:11
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「よくわかんねーから、ランダムでいいわ」 「え?」 「ラ・ン・ダ・ム」 荒北はよくわかるようにはっきりと発音してやった。 そろそろ飽き始めていることは内緒だったが、バレバレでもあった。 「……ま、マスターはこの私にあたったくらい運が良いものね」

2014-10-25 14:27:50
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon それでもいいかも、とティータはひきつり笑いをみせる。 (ほんと、よくできたAIだな) レアだというから、もしかしたらかなり特別製なのかもしれない。 (確かにラッキーだな) 全サーバーで唯一のレアなナビキャラであることを荒北はまだ知らなかった。

2014-10-25 14:30:51
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「名前がアキ*。種族は魔族。パラメータはランダムっと。これでOK?」 「おう」 「じゃあ、転送するわよ」 「どこに?」 「マイルームよ」 「ここは?」 「転生の間よ。神殿と死後の世界の狭間にあるの」 「ふーん」 何もない。光だけが溢れている。

2014-10-25 14:35:18
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「じゃあ、マイルームで会いましょう、マスター」 「おう」 本来、ここでキャラメイクをするのはカオスワールドの夜を司る女神ニュクスである事を荒北は知らない。 そして、RPGほぼ未経験である荒北は、その後も自身のケースの特別さを知ることがなかった。

2014-10-25 14:40:48
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon (あれ?職業選んだっけ?) ついでに言えば、性別も選んだ記憶がなかった。 「ま、いっか」 マイルームに行けばわかるだろう、と、荒北はあっさりと首をふった。 ▼アキ*はマイルームに転送された

2014-10-25 15:01:02