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古籏一浩氏の昔話【前篇】 ~ MZ-700版タイニーゼビウスの開発話

ソフトバンクの雑誌Oh!MZの1986年11月号に掲載された古籏一浩氏作のMZ-700版タイニーゼビウス(http://www.openspc2.org/mz700/XEVIOUS.html)に関するツイートのまとめです。 ◆関連 ・古籏一浩氏の昔話【後篇】 ~ MZ-700版スペースハリアーの開発話 http://togetter.com/li/737302
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古籏一浩 @openspc

昔話:ザカートが弾を出すだけなのに猛烈に難しかった。もともとゲームが下手だったせいもある。弾と自機の判定を組み込んだけど、やられまくるだけ。どうも弾が移動する方向にいってしまったり、自機を頻繁に動かすとかえって死にやすい。何度もやっているうちに弾よけがうまくなった。

2010-03-21 01:36:14
古籏一浩 @openspc

昔話:自分が作ったゼビウスもどき(この時点では地形も何もない)で弾よけを練習し上達したところで、ゲームセンターにいって本物をプレイした。やはり訓練の成果(?)があり、3面のバキュラ(飛来する板)も見ることができた。という事で次も簡単なブラグザカートを作った。

2010-03-21 01:41:05
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスのブラグザカートはザカートの改良版という位置づけ。ザカートは弾を1つしか発射しないがブラグザカートは5方向に弾を出す。ということで組み込んだ。が、弾は8方向しかないので3つだけ。プレイすると難しすぎて全くゲームにならなかった。そしてブラグザカートは消滅した。

2010-03-21 01:43:47
古籏一浩 @openspc

昔話:ブラグザカートは最終版には存在していない。ザカートも同様。難しすぎて消えていった敵、技術力の不足でできなかったもの(シオナイト、ナスカの地上絵)も結構あった。ザカート、ブラグザカートが駄目だったので今度はトーロイド(円盤状の敵)を作ることにした。

2010-03-21 01:45:41
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスで最初の出てくる敵がトーロイド。円盤形の敵で自機に向かって近づき、自機のX座標と同じくらいになる前に回転しながら逃げていく。X座標と同じだったら逆方向に移動させるのは簡単にできた。ブロック崩しの弾と同じ原理だからだ。問題は回転アニメーションだった。

2010-03-23 21:51:18
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの敵をアニメーションさせるにはどうすればよいか。やり方は2パターンのキャラグラを用意して切り替えるだけ。どうやって切り替えるかはフラグで処理。ただ、このフラグはON/OFFという使い方ではなくアニメーションパターンを示す数値で処理していた。

2010-03-25 23:37:17
古籏一浩 @openspc

昔話:コンピューターは計算が得意なはずだが当時多く使われていたZ80には乗算や除算などの命令はなかった。つまり乗算、除算のプログラムを自前で作らないといけなかった。しかし、リアルタイムゲームではコストが高いので論理積を使ったという具合。コストは100倍くらい違う。

2010-03-27 11:55:51
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの敵のデータは「識別番号」「Y座標」「X座標」「アニメ番号」といった具合に1バイトずつで構成した。プレイすると敵が4つを超えると非常に難しくなる感じだった。意外な問題は何度もプレイすると腕があがって、どのくらいの難易度がよいのか分からなくなる事だった。

2010-03-29 03:21:46
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの敵はいくつもあるけど、都合が良いことに性能を継承している。つまり、弱い敵から強い敵までいるけど強い敵は弱い敵の改良版。今でいうオブジェクト指向というか。ということで、次は2番目に強い敵「タルケン」を作る事にした。

2010-03-29 03:28:09
古籏一浩 @openspc

昔話:タルケンは上から飛んできて自機から適度に離れた上部で停止し弾を撃ってから上方向に逃げる。トーロイドだと下に逃げるけどタルケンは上に逃げる、といった違い。本物はちゃんと弾を撃ってからコックピットが反転してから離脱する。が、技術力がなく弾を撃ってすぐに離脱となった。

2010-03-29 03:30:23
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの敵キャラ「タルケン」が弾を出すようになったけど、肝心の弾が●でいまいちだった。本物は2種類の画像を切り換えて光っているようにしていた。弾は白丸の中が赤と青が交互に点滅するもの。どうして赤と青だったのか当時は分からなかったが、後にポケモン事件で初めて理解した。

2010-03-29 23:35:07
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの敵弾が青と赤の点滅で、白と黒の点滅よりも弾が光っているように見える。http://bit.ly/9KsoNW でもmz-700でそれをやるとイマイチだった。結局●と○を交互に切り替えて表示する事にした。書き換えが低速なX1版も光っているようには見えていなかった。

2010-03-31 03:32:20
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの地形データは1983年のマイコンBASICマガジンの付録スーパーソフトマガジンを参考にした。というか、これしか参考にするものがなかった。作り方は画面に文字を書いてLDIRで転送する。これを何回も繰り返して1エリア分を作った。http://bit.ly/9p22sD

2010-04-03 23:29:15
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスの地形データは画面からメモリに転送しただけでは駄目だった。というのも文字情報はあるが色データがないからだ。しかし、色データまで入れると全てのエリアデータが入らない。X1版ではエリアが変わるたびにテープから読み込んでいた。しかしmz-700には、そんな事は無理だった。

2010-04-06 23:53:24
古籏一浩 @openspc

昔話:同じシャープのX1にはできてmz-700にできないのはカセットの仕組みにある。X1は電磁メカカセットでプログラムから早送り/頭出しなどができた。しかしmz-700のカセットは再生と停止だけ。このため、無理にでも地形データをメモリに入れなければいけなかった。

2010-04-06 23:54:40
古籏一浩 @openspc

昔話:都合のよい事にゼビウスの地形データは巨大な一枚絵になっており、そこを縦方向にスクロールしているだけ。そこで実際に入力する前に方眼紙を貼り合わせて地形を描いた。メモリの都合上、最初は本物と同じくらいだが、後半は半分くらいに長さを縮めないと入らなかった。

2010-04-06 23:57:05
古籏一浩 @openspc

昔話:頑張ってゼビウスのマップを入力。画面に書いて転送するという状態。ツールなき時代はこんなもの。後に開発のためのツールをいくつか作ったりすることになった。ゼビウスは綺麗なマップが上から下にスクロールする。が、S-BASICとかのように本当にスクロールはさせていない。

2010-04-10 21:33:45
古籏一浩 @openspc

昔話:mz-700版のtinyゼビウスでは余っているVRAMに敵を描いた後に転送している。通常、描く前には消した後に新たな位置に表示する。8bit時代の多くは、この消すという処理が難しかった。古いゲームを見ればちらついたり重なると欠けたりするものが多い。

2010-04-10 21:36:28
古籏一浩 @openspc

昔話:X1版のゼビウスでもやはり消して描いている。mz-700の場合はメインメモリから余っているVRAM(以後裏VRAM)に直接マップを転送することで「消す」という処理がなくなってしまった。最初からそうしたのではなく、たまたま都合よくそうなった。

2010-04-10 21:39:15
今野 篤 @kon_sult

いやぁ懐かし過ぎます。Oh!MZ。その後、openspaceでもお世話になりました。そこからmacの凄さを知りました。RT @openspc: 昔話:X1版のゼビウスでもやはり消して描いている。mz-700の場合はメインメモリから余っているVRAM(以後裏VRAM)に…(略)

2010-04-10 21:43:54
古籏一浩 @openspc

@kon_sult RT Oh!mzは手元に残してあります。読者からの反響が一番嬉しかった。今のmz-700はニコ動でいろいろやっている人がいますね。http://bit.ly/bMAJtJ @kon_sult いやぁ懐かし過ぎます。Oh!MZ。その後、openspaceでもお世

2010-04-11 04:01:54
古籏一浩 @openspc

昔話:ゼビウスのマップが猛スピードでスクロールする、というのは意外に快感というか、かなり気持ちよかった。でも、本物はゆっくりなので、どうにかしてゆっくりスクロールさせないといけない。そこで、カウンタを用意して処理するようにした。

2010-04-10 21:42:06
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