Gレコの問題点は、初代ガンダムで出来ていた作劇の基本を忘れてること

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うる星やつら「ビューティフルドリーマー」では、街中を歩く中、突然一人の少女が、無数の風鈴に囲まれて戸惑い逃げる、どこまでも風鈴は少女を追いかける。そして突然消える。この演出、説明も何もない。しかし誰も不要だと感じない。訳が分からないとも言わない。少女は一言もしゃべらない。

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もし少女が、今のは何が起こったのか？と言い出したら、それは余計である。言うまでも無く、視聴者がそれを感じてるのだから。カリオストロなら、ルパンが旅、少女が逃げて、悪人が追う、ルパン助けて、落ちて気絶。説明など不要だ。Gレコは不要に説明して、それが何の理解にもつながらない、これでは

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蛇足以外の何物でもない。もちろん初代ガンダムは違った訳で。別に懐古で昔は良かったと言う訳でも無い。同じ人が、昔にできた事を軽々と無視してるから問題だ、と言う。

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つまり冨野さんの中で、アイディアが膨大に膨らんでいるのは分かる話だが、それが彼の中で調理されてない。未調理の材料を、適当に切っただけのニンジンや大根を皿に並べられて、これが作品だ、と言われているようなものだ。それを面白いと言える人もそりゃ居るだろう。しかし冨野さんの中で

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どれを削り、どれを炒めるか、煮込むか、そこまで熟成した料理でないのは確かだろう。はっきり言えば無駄が多い。冨野さん的に言えば、無駄が多いのは、それが現実らしさだろう。しょっちゅうサンライズやバンダイ、スタッフに文句言ってるからね。しかし製作の都合、舞台裏みたいな世界を、戦争劇に

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転化されても、そりゃ誰も付いていけないよ？と成るわな。

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まあ何も考えずに観ればドタバタコメディとして楽しい。人間感情の複雑さ、会話のドッジボールをもっと楽しみたいなら、「カラマーゾフの兄弟」の方が50倍は良いだろう。欧米でガンダムの評価が低いのは、原作ナウシカをそのままアニメ化したようなもんだと思えば納得いく。マクロスは人気なんだし。

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Gレコの不評部分をまとめてみたつもりだが、個人的には小説シーブックが自分そっくりなので、それでガンダムはお腹いっぱいな感じ。風呂から拭かずに上がって水浸し、食事中に父とケンカして妹が泣きだす。文化祭やら自転車エピソードやら、バイク、戦車盗むやら。

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そういえばGレコのシャアは、先輩のイジメパンチをかわした優等生だとも聞いたが、また小さいのを選んだなあ、と。もっとデカイ奴がシャアでも良いのよ？ここの軸がしっかりしない、つまりブレるから、ベルリもフワフワするんでさ。シャアやランバラルが自信なくてブレてたら、アムロもブレるでしょ。

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シャアやラルをやっつけたい、と思うからアムロが成長できるし、観てる方もアムロと一緒に戦ってる気分になる（感情移入）。ダンバインはバーンやニーがブレてたが、ショウがしっかり好戦的で、シーラ、エレが居たからまとまったが、Zガンダムなんかジェリドがシャアとしては小物過ぎ、後から出てきた

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シロッコは20話まで出てこないし、ジェリドは小物かと思ったらmk-2を破壊するし、死んだと思っても出世して帰って来る。結局ラスボスはシロッコだけど、ジェリドがフラフラしてるから、観てる方はどっちがシャアなのか分からなかった。これも作劇のミスじゃないのか、と。

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アムロやベルリは自身に目的なく戦ってるから、相手がブレない必要がある。相手を軸に物語が作られる。ショウは頼まれなくてもいきなり殴りかかる奴で、シーラと、バイストンウェルの平和の為に戦おう、そしてオーラマシンを全部ぶっ壊す！と約束する。こういう奴は周りがブレて行く。

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黒騎士バーンやトッドにも、誓いや約束があれば良かったが。ダンバインではショウがシャアで、バーン、トッドがアムロだった（シャアを倒すのが目的）。

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そもそもGレコ観たのは、一日どうしても時間をつぶさなきゃならなくなって、それで映画館に逃げ込んだ、てのが理由。そしたら予想外に面白かったけど、それは劇場の音響効果もあった。ネットで事前に観た、冒頭10分より、劇場で観たら3倍は面白く感じた。Zの劇場もだったけど、映画館で観るべし…

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アムロは赤、青、黒とやっつけて行くから成長するが、バーン、トッドはシャアにやられっぱなし。これじゃ性格凹んでもしょうがない。ジェリドもだけど。これだと、どこを見て良い物語なのか分かりにくい。主人公は格下をやっつけても成長しないし、時々世の理不尽さに憤慨、涙するだけだから。

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Vガンでもそうだったなー、クロノクル（黒が来る？）はウッソに絶対勝てないポジなのは観てて明らかで、ウッソはピンチになれば光の翼（すぺしうむ光線）でどんな難局もクリアしちゃうし。

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もっともこうして見てみれば、初代ガンダムだけ特殊で、後は最強主人公の前に敵がうなだれるダラダラ展開ばっかだ。もっとも初代ガンダム、シャアの後半もそれだが。そういう展開になるにしても、やはり最初くらいは敵を軸にした方が、物語は分かり易いとは思う。

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北斗の拳でもシン、ラオウ、イニシャルＤでも高橋兄とか、大体目標になる奴が居て、観てる方も感情移入できる。Gレコはねー。

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俺がアルドノアを観てた（期待してた）理由は、アレ、進撃の巨人のロボット版だと思ってたからだ、2話までは。1969年に月面で火星に行けるワープ装置見つけて、そこで火星人が貴族、騎士になって地球に進行する。……この設定のいい加減さは無視できる。進撃だって、巨人の体を壁にしてるとか、

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人間が巨人になるとか設定滅茶苦茶だから。要はテーマが面白ければ良い訳で。で進撃は人類が全滅していく（方向の）絶望的な状況での人間性を描くテーマだが、アルドノアも、火星人の侵略で地球が全滅していく、その中で地球少年と火星の騎士少年と姫のドラマがどうなるんだ？てのはかなり興味があった

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もっともそれは2話までの話。3話になったら、あ、コイツ何も分かってねーとバレて爆死したけど。一番イカンかったのは、作戦決行は明日、にしたコトだ。余裕ありすぎ。あれで緊張感が全部吹っ飛んだ。作ってる方は、インコとカームの不安な一夜を描きたかったのかもしれないが、とにかく余計な事だ。

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バイオハザードの1作目はなぜ、あんなに怖かったのかと言うと、絶対に洋館から脱出できない（クリアするまで）設定だからだ。映画「エイリアン１」も同じ理由。どっちも2は、途中で脱出できちゃうんだよね。その時点で怖くも何ともなくなっちゃう、ただのアクションゲームに成り果てる。

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進撃だって城壁から一切脱出できない訳だよ。要するにアルドノアは作劇の基本をちゃんと抑えてある、進撃のロボット版なのかと期待したが、2話まではそうだった。という話。ラブステージが同じ時期にやっていたのは救われたけど。コッチは基本がしっかりしてた。変わってるのは彼女が男だった事だ。

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前にトミノさんは人にモノを教えるのが凄い下手だろうと書いたが、やはりそう思う。自分が自分で作った基本を無視して置きながら、他人にお前は分かってない、と説教する人だから、後進が育つ訳ない。