- tiger_lingon
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自分は演習、不知火は非番、という日に初霜が朝目覚めたときには既に不知火の姿は無くて、いつも初霜が起きたときには先に目覚めて着替えているのにいないから初霜は不思議がる。
2014-11-04 21:17:46それでも普段と時間通りの生活をしなくちゃいけないから、「なにか用事があるんだろう」程度に考えながら演習開始までの時間を過ごす。朝食時やその後にも自分に「おめでとう」と僚艦が声をかけてくれるんだけどその時には「なんでそんな自分におめでとうと伝えるんだろう」って考えていて
2014-11-04 21:21:40演習開始直前、若葉に「進水日だな、おめでとう」と言われて、その日初めて初霜は自分の進水日であることをぼんやりと思い出す。またそこで、だから「おめでとう」と声をかけてくれたのだと理解する
2014-11-04 21:24:40加えて、1度終わった自分の生をもう1度受けていられると同時に、また僚艦と共に生活し戦闘することのできる今をとても嬉しく思うんだ
2014-11-04 21:29:25日が暮れ演習が終わっても、夕食が終わっても不知火は戻っておらずさすがに非番だからといっても心配になり、探しに部屋を飛び出そうとしたところで不知火が帰ってくるんだ
2014-11-04 21:34:56「こんな時間までどこに行ってたんですか。非番だからって言ったって、何も言ってもらえなかったら心配するじゃないですか!」「す、すいません…」「誰も不知火さんの行方知らないっていうし…」「…あ、あの…」
2014-11-04 21:42:13不知火はポケットから小さな箱を取り出して初霜の前に跪いて言うんだ。「何も言わず出かけ、心配をかけてしまったことは謝ります。すみません。それで…あの…」「進水日、おめでとうございます」開けた小さな箱の中には、銀色に輝く指輪が入っているんだ
2014-11-04 21:48:03指輪を見て、初霜は思わず声を漏らすんだ。「えっ…?」「いや、あの…。結婚しているのに、指輪がケッコンカッコカリ用の指輪だけというのもあれかと思いまして、前の非番の日に頼んでたものを取りに行ってきたんです、今日」「それで…今日1日いなかったんですか?」
2014-11-04 21:54:13「ここから1番近い街までも、だいぶ距離がありますし…」「これを…私にくれるんですか…?」「不知火があなた以外に贈る人なんていませんよ」「嬉しい…ありがとう、不知火さん」
2014-11-04 21:58:03「ねぇ、」「私は、初霜さん、あなたを守り、いつまでも大切にし、幸せにすることを誓います。だから、これからも不知火の傍にいてください」「…私も、あなたの背中を守り、生涯愛することを誓います。だから…あなたの傍にいさせてください…!」
2014-11-04 22:06:07