旅行業界のネット販売概況についての一考察

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松田ロードスター @tmazda1974

ふと思い立ったので推論してみた。国内個人旅行市場においては楽天とじゃらんの優位は既に揺るがぬものであり、ニッチプレイヤーは散見されるものの、全体としてはこの2社が支配的である。書籍販売が実店舗からamazonへと主権が移りつつあるように旅行でも同じ事が起こる。(続く

2010-11-23 17:08:34
松田ロードスター @tmazda1974

サプライヤである出版社が流通革命の中でロジスティクスの主権を握ることはなかった(興味が無かった)のと同様に、旅行業界でもサプライヤであるホテルが主権を握る事は無いであろう。というのは、サプライヤのパワーが小粒で、主権を握るほどの支配能力が無いからである。(続く

2010-11-23 17:09:10
松田ロードスター @tmazda1974

サプライヤが主権を握るにはロジスティクスに関する高度な知性とリテラシ、資金力、規模が必要であるが、サプライヤサイドで業界展望を述べるリーダーが不在なため、団結して対応することができない。(JTB等はプロバイダであるためリーダーとはなりえない)(続く

2010-11-23 17:09:44
松田ロードスター @tmazda1974

旅行業界は情報産業から比べるとレベルが低いため、その業界から来たプロバイダに情報ロジスティクスでは全く互することができず、市場主権を奪還することはほぼ不可能である。サプライヤは彼らの支配から脱出しようともがきつつ、その手の中でパイを喰い合うことになる。(続く

2010-11-23 17:10:18
松田ロードスター @tmazda1974

情報ロジスティクスを押さえた楽天とじゃらんが市場において支配的となり、その時代が続く。書籍と同様のプロバイダ依存型の業態構造が続く(今までもそうだったので、政権が交代しただけ)と思われるが、技術の進展によってはブレークスルーが発生するかもしれない。(続く

2010-11-23 17:11:24
松田ロードスター @tmazda1974

技術の進展の中で直近で注目すべきものはHTML5だ。能力の低い、資金力もないサプライヤの唯一の勝機は「サプライできること」、それ以外に無い。HTML5の普及と進展により「情報を市場に直接サプライできる」ようになるので、これによりパラダイムシフトが起こる可能性がある。(続く

2010-11-23 17:12:01
松田ロードスター @tmazda1974

HTML5の普及が進み二次利用できる情報が偏在するようになれば、プロバイダを経由しなくても予約情報は自由に流通しはじめる(マッシュアップされる)。そうなると楽天じゃらんなど、情報ロジスティクスの集積地としての予約ポータルは存在意義を失う。(続く

2010-11-23 17:12:34
松田ロードスター @tmazda1974

ネット販売の普及が実店舗での販売の存在意義を失わせたように、何らかの技術が楽天・じゃらんという予約ポータルの存在意義を失わせることは大いに考えうることである。(続く

2010-11-23 17:13:06
松田ロードスター @tmazda1974

しかしながらプロバイダ側もただ主権を失うわけではないので、新しい技術に対応しつつ実効支配時間を少しでも延ばそうとする。彼らはセミナーや業績報告会で旧来のマーケティング手法や予約ポータルの優位性を滔々と語るだろう。(続く

2010-11-23 17:14:07
松田ロードスター @tmazda1974

少し考えれば分かるが、本当に重要な情報は無償では提供されない。無償であるなら、それは彼らのビジネスモデルに益するから無償で行われるのである。プロバイダはサプライヤの利益を考えない。だから決して彼らからHTML5について語られることはない。(続く

2010-11-23 17:14:43
松田ロードスター @tmazda1974

サプライヤはパラダイムシフトが起こるのを坐して待つのは愚かである。できるだけあらゆる情報を収集し、情報ロジスティクスの主権を早く取り戻すよう努力せねばならない。しかしながらそのような観点を持つサプライヤは、非常に僅かである。(終

2010-11-23 17:15:18