『「消費税増税は金持ち優遇策」のウソ』のウソ　～資産家と労働者の間の本質的な格差～

広夢 @scidreamer

（２５）消費額が同じとすると、両者の消費税負担額は同じになる。また、相続税はCさんの方が多くなるので、納税額の合計は確かにCさんの方が多くなる。

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（２６）しかし、そもそも両者の生涯賃金は同じだったはずだ。それなのに最終的な遺産はCさんの方が多くなる。これは、Cさんが『時間』の優位性により不労所得を得た結果である。同じだけ働いても、不労所得の分だけ格差が生じるのである。

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（２７）以上のような不労所得は、資産が多い程、そして、資産を早く手に入れる程大きくなる。言ってみれば、ここから生じる格差は『持つ者＝資産家』と『持たざる者＝労働者』の間にある本質的な格差なのだ。

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（２８）この不労所得による格差を是正するには、資産税と累進的な所得税の両方を導入する必要がある。あるいは、消費税と相続税の両方を消費額や遺産額に対して累進的にするか、である。定率の消費税や相続税だけではこの格差を是正することはできない。

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（２９）要するに、消費税増税論者の理想国家では不労所得による格差が生じる。もちろん、その格差をどう扱うかは国民が決めることだ。しかし、格差の存在を知った上で決めるのと、知らないままに決めるのとでは大違いだ。騙されるわけにはいかない。

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