船団《円環の理》
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『魔女図鑑』のオクタヴィアの説明,その1。 「人魚の魔女。かつて恋慕の夢を見た。この魔女は円環の理の一部から再び個として切り離された。お菓子の魔女とは違い、人間体と魔女体でそれぞれ別行動が可能。この魔女は水さえあればどこからでも現れる。」
2014-11-25 14:02:12『魔女図鑑』のオクタヴィアの説明,その2。 「人魚の魔女。かつて恋慕の夢を見た。円環の理は、その魂をいくつかを切り離し地上へおよこしになりました。ひとつはお菓子の姿。もうひとつは人魚の姿。(続く)
2014-11-25 14:08:33『魔女図鑑』のオクタヴィアの説明,その2,続き。 (承前)そしてさらにはご自身までもが、夜露がそっと零れるよりも恭しく地上へと降りられたのです。その姿はまるで、いつかあった少女のようでした。」
2014-11-25 14:08:47円環の理に関する記述は2つ。「この魔女は円環の理の一部から再び個として切り離された」と「円環の理は、その魂をいくつかを切り離し地上へおよこしになりました」。
2014-11-25 14:09:03前者の「この魔女は円環の理の一部から再び個として切り離された」という記述だけなら,もしかすると,円環の理の中では「個」という境界は完全に消滅し,全体で一つの存在として完全に融合してしまっているようにも解釈できます。でも,後者の書きぶりから考えて,その可能性は低いでしょう。
2014-11-25 14:11:26後者の「円環の理は、その魂をいくつかを切り離し地上へおよこしになりました」という記述。「その魂をいくつか」という部分。「いくらか」「いくばくか」という「量」の表現ではなく,「いくつか」という「個数」の表現。恐らく,円環の理の中においても,「個」という境界は消滅していない…。
2014-11-25 14:15:05恐らく,《円環の理》という組織は,鹿目まどかという「マザーシップ(母船)」に,他の魔法少女たちという「小型船」が多数連結して構成されている,ある種の「船団」なのだと思います。『翠星のガルガンティア』の物語の舞台となった,多数の船が連結して構成されている,あの船団のような感じで。
2014-11-25 14:20:30最初は,鹿目まどかただ一人で始まった《円環の理》という船団。その船団に,まどかが導いた魔法少女たちが,連結する形で所属していきます。全体では《円環の理》という組織ですが,その組織に所属している魔法少女たちは,決して「個」を失っているわけではありません。
2014-11-25 14:24:13《円環の理》の船団が存在している場所は,魔法少女たちが元々生きていた世界からいうと「一つ上の領域」であり,別の表現で言うと「概念」あるいは「形而上」と呼ばれる層(レイヤー)。そこに,鹿目まどかと魔法少女たちの魂から構成される《円環の理》という組織は,存在するのでしょう。
2014-11-25 14:27:5620141125 船団《円環の理》 暁美ほむらが裂いた部分 pic.twitter.com/BqpnD34ERC
2014-11-25 16:58:06ところで,『[新編]叛逆の物語』が終わった時点で,まどかの魂は2つに裂かれた状態にある,と自分は考えます。
2014-11-25 17:16:07片方は「人間としてのまどか」のみの情報を保有する魂で,ほむらと共にほむらが創り出した宇宙規模の結界の内側にいます。片方は「人間としてのまどか」以外の情報を保有する魂で,ほむらが創り出した宇宙規模の結界の外側にいます。
2014-11-25 17:16:15今考えついたことなのですが,もしかすると『[新編]叛逆の物語』の最終盤,ほむらが舞い踊るシーンで輝いていた月は,まどかの魂の状態を指し示す表現なのかもしれません。
2014-11-25 17:16:25つまり,元々のまどかの魂の半分,「人間としてのまどか」以外の情報を保有する部分が,今,ほむらが創り出した宇宙規模の結界の内側にある,という表現なのだと,自分は考えます。
2014-11-25 17:16:34さて,叛逆の行動を実行に移してから,ほむらはその心の内を,誰にもほとんど開示していません。それどころか,強い決意の下,意図的に,他人がほむらのことを邪悪な存在であると認識するように仕向け,他人がほむらのことを侮蔑を込めて「悪魔」と呼ぶように仕向けています。
2014-11-25 17:16:50まどかに対しては,歪んだ笑みを見せて容赦なく裂きました。インキュベーターに対しては,「そんな真似が出来る存在は,もう,悪魔とでも呼ぶしかないんじゃないかしら?」という台詞を発し,危険すぎる存在という雰囲気を醸し出しました。
2014-11-25 17:17:05さやかに対しては,「今の私は魔なるもの。摂理を乱し,この世界を蹂躙する存在。神の理に抗うのも当然のことでしょう?」という台詞を発し,挑発する態度を取りました。
2014-11-25 17:17:21これらの言動のいずれも,ほむらの本心を覆い隠すカモフラージュです。少なくとも,これらの言動が,ほむらの本心と直結しているわけではありません。
2014-11-25 17:17:36(仮にこれらの言動を理由にほむらを責めることがあれば,ほむらは怒りどころか,呆れることも通り越して,ぽかんとした表情を浮かべるでしょう。「この人は何を見当外れのことを言っているのだろうか」と。)
2014-11-25 17:17:42ここまで確認した上で,『[新編]叛逆の物語』の終盤,ほむらとさやかの対話を見てましょう。便宜上,各台詞の冒頭に,番号を振ります。 〈1〉さやか「あんた,何をしたかわかってるの?」 〈2〉ほむら「その様子だと,何があったのか理解しているみたいね,美樹さやか」
2014-11-25 17:18:12〈4〉ほむら「私が奪ったのは,ほんの断片でしかないわ。まどかがまどかでなくなる前の,人としての彼女の記録だけ。どうやらあなたたちまで巻き添えになって,もとの居場所に帰れなくなってしまったようだけれど」
2014-11-25 17:18:51