続空想紀行

カゲロウプロジェクト二次創作「続空想紀行」 案・文章:翠寿(@suizyu329) 絵:きつ(@yga262yf)
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翠寿 @suizyu329

1。四季は巡る。親友によるお迎えで幕を閉じた突発的な旅から数ヶ月。目に焼き付けた鮮やかな色彩達のおかげでオレの仕事の幅は広がった。各地を旅したおかげで評判も広まったらしく、以前よりも店にくる依頼も増えた。充実した日々を送っていたオレにある日突飛な依頼が舞い込む。 #続空想紀行

2014-09-14 00:36:40
翠寿 @suizyu329

2。ローブのようなもったりとした黒衣を身に纏い、背丈程もある黒髪を一つにまとめ上げた少女。優秀な染物師がいるという噂を聞き、彼女はわざわざこんな辺境まで足を運んだらしい。ご苦労なことだ。アザミと名乗った彼女は王宮お抱えの咒士(まじないし)らしい。#続空想紀行

2014-09-15 10:59:21
翠寿 @suizyu329

設定11。 アザミ:王宮お抱えの咒士(まじないし)。元暦織り。暦織りは世界に一人しか存在してはいけないので、娘のシオンに受け継がせてから引退した。咒の仕方によっては未来予知も可能。#続空想紀行

2014-09-15 10:59:44
翠寿 @suizyu329

3。うちの店はオーダーメイドも承っている。アザミの希望もそれだった。彼女は咒の時に使う暗い色のストールが欲しいと言うのでオレは店にある暗色を片っ端から寄せ集めて彼女に見せた。が、どれも違うと一刀両断。アザミが言うには『常闇よりも暗く太陽よりも明るい色』がいいらしい。#続空想紀行

2014-09-16 21:33:25
翠寿 @suizyu329

4。まったくもって奇々怪々な依頼であった。闇よりも暗く太陽よりも明るい色だなんて、相反する色彩が同居しているではないか。オレは困り果ててしまった。少なくともこの店に彼女の望む色はない。そのことを素直に詫びれば「ならば調達してこい」などと驚くべき言葉が飛び出した。#続空想紀行

2014-09-17 21:18:17
翠寿 @suizyu329

5。在庫がないならば取り寄せろということだ。店にないなら仕入れて来いという横暴さ。お客様は神様だというがこの時ばかりはさすがのオレも驚きと苛立ちで素っ頓狂な声をあげてしまった。謎かけのようなアザミの要求は遥か昔に彼女が目で見た色彩そのものらしい。#続空想紀行

2014-09-18 21:38:36
翠寿 @suizyu329

6。遠く北の大地にその色はあるのだという。王宮仕えの彼女がそんな遠方まで赴くわけにはいかないので彼女の紹介で若い傭兵が案内係として同伴することになった。王宮仕えの人間の依頼を無下に断る訳にもいかず、オレは渋々承諾する。準備が出来次第その傭兵と共に店を発つことになった。#続空想紀行

2014-09-19 21:36:46
翠寿 @suizyu329

7。長旅の支度を整え、店の戸に長期不在の旨を記した看板を掛ける。案内役の傭兵とは街の入り口で合流する予定だ。寒冷地に向かうということでしっかり着込んだコートの襟をたてながら森を歩く。思い出すのは数ヶ月前の旅。今回は親友にも事前に旅のことを伝えたから問題ないだろう。#続空想紀行

2014-09-20 21:55:23
翠寿 @suizyu329

8。森の小道を抜け街へと降りる。その足で街の入り口へと向かうと、そこには予想外の人物が待っていた。漆黒を基調としたロングコートを着ている青年は件の傭兵だろう。だがその隣、馴染みの竜騎士装備の少女と中型の飛竜にオレは思わず額を抑えてしまった。ついてくる気満々ではないか。#続空想紀行

2014-09-21 22:50:42
翠寿 @suizyu329

設定12。 クロハ:傭兵。多様な武器を扱うが今のお気に入りは盗賊刀。傭兵たるもの身の回りにある全ての物を戦う術とする。コノハとは腹違いの兄弟。王宮仕えになるまでは二人で流れの傭兵をしていた。アザミに指名され、北の果ての地までシンタローを案内することになる。#続空想紀行

2014-09-21 22:51:11
きつ @yga262yf

設定12 #続空想紀行 見事に頭身を失敗しました pic.twitter.com/oHe21DgTYk

2014-09-21 22:51:25
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翠寿 @suizyu329

9。オレが街で傭兵と合流することを知っていたアヤノはあえて先回りをしていたらしい。今度は自分も旅に同行するんだと言ってきかない。初めは傍観を決め込んでいた傭兵、クロハも面倒になったのか連れてけばいいじゃないかと言い出す始末。アヤノの押しに負けるのは時間の問題だった。#続空想紀行

2014-09-22 19:15:56
翠寿 @suizyu329

10。ひーすけを街中で連れまわす訳にはいかないので基本的には自由にさせ、用のある時だけアヤノが指笛で呼び出すことになった。口も態度も悪い傭兵と能天気な竜騎士、そして非力な染物師。前代未聞とも言える組み合わせがここに集結した。向かうのは北の大地。先は随分と長そうだ。#続空想紀行

2014-09-23 21:19:55
翠寿 @suizyu329

11。穏やかな気候。旅の出だしは順調だ。必要なこと以外はあまり喋らないクロハはさすがに旅慣れている。王宮で腕を買われるまでは流れの傭兵をやっていたと言うから当然か。基本的にオレとアヤノが会話をし、それに時折クロハが口を挟むというスタイルが確立されていった。#続空想紀行

2014-09-24 22:05:53
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