【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ開設してみようというコーナー。第38話「王允のたくらみ」です。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」01】 第38話でございます。前回、孫堅が不慮の死を遂げてしまいますが、その報告が長安の董卓のもとに届きます。長安は遷都後、栄えに栄えていました。もと首都だったところを再活用したとはいえ、都市経営の才もあったか。

2014-12-09 12:34:20
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」02】 漢帝国一の権力者となった董卓は、長安の郊外のビウにビウ城を作らせます。王宮より立派な建物で、城内は金玉(きんぎょく)で飾らせています。ふりがなふらないと危ないな。あと20年分の食糧も貯蔵。何かあった時の備えは万全。

2014-12-09 12:37:32
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」03】 さらには15歳から20歳までの美女800人を後宮に入れます。董卓さんのストライクゾーンがこのへんですかね。あと、天下の財宝をことごとく集めます。やりたい放題の董卓に逆らえる者はもはやいません。

2014-12-09 12:39:25
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」04】 さて、そんな董卓にもたらされた孫堅死すの報。孫策が兵をまとめ帰国したことを聞いて、董卓は高笑い。周りのお付の人達も同調して笑っています。董卓にしてみれば、自分の敵が勝手に殺しあってくれるのですから、愉快愉快というわけです。

2014-12-09 12:41:05
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」05】 董卓にとっては吉報なので、早速大宴会を開くことに。おべんちゃら使う臣下の言葉に機嫌を良くする董卓は、ふと、天文官を呼びつけます。何か変わったことがないかと。

2014-12-09 12:42:49
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」06】 よせばいいのにこの天文官が、前日に黒気(こっき)が中空を貫いたといい、諸侯の中に裏切りの気持ちを抱くものがいると思われます。と言うのです。それを聞いた董卓は「そうだろうのう」と答えます。心当たりがあるのか、と問う天文官。

2014-12-09 12:44:44
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」07】 しかし、董卓はいきなり激怒して、そんなことはお前の知ったことか、と持っていた杯を投げつけます。天文官はたえず天文を占い、何かあれば自分に伝えるのが役目。聞かれて初めて答えるとは何事か、と叱責します。天文官は平伏すのみ。

2014-12-09 12:46:42
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」08】 董卓は呂布を呼びつけると、何やら耳打ちします。呂布は宴席に戻ると、一人の臣下を引きずっていきます。引きずった先から聞こえてきたのは断末魔の叫び声。その後、使用人が「ただ今特別料理をお持ちしてございます」とお盆を持ってきます。

2014-12-09 12:48:32
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」09】 蓋を取ると、哀れ、先ほど連れ去られた臣下の首が乗っているではありませんか。思わずのけぞる他の臣下たち。董卓は顔色一つ代えず、南陽の袁術と連絡をとっていたので成敗したと言います。この男以外に手を煩わせる者はいないだろうなと恫喝。

2014-12-09 12:50:25
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」10】 黙りこむ臣下たち。董卓は余興はおしまいじゃ、飲め、飲めと促しますが、真ん中に置かれた首が、微妙な空気を作り出しています。天文官からのくだりは、はじめから脚本があって、裏切り者を粛清するパフォーマンスだったと見れなくもない。

2014-12-09 12:53:21
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」11】 さて、董卓の城から離れて、司徒王允の屋敷です。王允といえば、曹操が董卓暗殺をたくらんだ時に家宝の剣を授けた人物です。忘れていた方は思い出してください。曹操に貸した剣は、戻ってはないでしょうな。この王允、月を眺めて涙しています。

2014-12-09 12:56:04
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」12】 涙を流す王允に近づく少女。皆様お待たせ、貂蝉です。貂蝉は王允のことを「殿様」と呼んでいます。王允のことを心配して来ました。王允もすっかりやつれてしまったと。

2014-12-09 18:20:09
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」13】 横山光輝「三国志」では、貂蝉は、王允の奴隷として買われた娘ということになっております。しかし、実の娘のように扱って育ててきたということで、貂蝉は王允にその恩を返したいと考えていました。自分に出来ることなら命も惜しくないと。

2014-12-09 18:21:59
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」14】 王允は、天子様、つまり現皇帝の行く末を案じていたといいます。このままではいずれ董卓が天子の座を狙うに決っていると。と言っても、王允には何も出来ないと。董卓には知恵袋の李儒がいて、武将としては呂布がいます。暗殺も難しい状況です。

2014-12-09 18:24:03
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」15】 そこで、貂蝉は、董卓と呂布の仲を悪くさせてはどうか、と言い出します。何っ、と貂蝉の真意を尋ねる王允。そこで、貂蝉はヒソヒソ作戦を王允に告げます。貂蝉が本気でそんなことを考えているのか、と驚く王允。

2014-12-09 18:26:07
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」16】 貂蝉は、奴隷女の自分が王允の役に立てるのはこのくらいのことしかない、といい、喜んで引き受けるといいます。ここから、いわゆる「美女連環の計」が始まるわけです。

2014-12-09 18:27:27
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」17】 さて、貂蝉が自ら董卓と呂布の仲を引き裂く役を引き受けるという形になりましたが、それなら「王允のたくらみ」という今回の副題が気になるところです。普通に読めば、貂蝉の決意に対して、実際に段取りを組んだのが王允ということでしょうか。

2014-12-09 18:30:51
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」18】 もう少し穿った見方をするなら、貂蝉という奴隷の娘を手に入れた王允が、その美貌が将来役に立つと思って、わざわざ実の娘のように育て、自ら犠牲を申し出るように仕向けていった、ということが言えなくもない。

2014-12-09 18:34:03
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」19】 董卓と呂布の離反という大胆な行動。仮に計画が露見したとしても、言い出したのは奴隷の娘であり、勝手にやったことだと言い逃れもできます。王允のリスク回避の手法であった、というのは深読みしすぎでしょうか。

2014-12-09 18:36:46
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」20】 ともあれ、貂蝉と王允の作戦がスタートしました。 数日後、呂布のもとに王允からの贈り物が届けられます。見れば立派な冠。洛陽から長安に遷都する際に財産すべて失ったはずの王允でしたが、なけなしの財産を贈ったようです。

2014-12-09 18:38:39
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」21】 ものをもらったらお礼にいかねば、と呂布は赤兎馬に乗って王允の屋敷を訪ねます。呂布が到着すると、王允は飛び出してきました。王允はすぐに宴席の支度をさせ、呂布をもてなします。手際よく料理が並びます。

2014-12-09 18:40:42
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」22】 なぜ自分をここまでもてなすのか、と問う呂布に対し、呂布の武勇を尊敬していたと言う王允。そして、酒だけでは座が寂しいから、舞を見せろというと、貂蝉が出てきます。天女のような貂蝉を見た呂布は、もうメロメロです。

2014-12-09 18:43:11
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」23】 すっかり貂蝉を気に入った呂布は、「このような美女を側に置きたい」と言います。王允はすかさず、それなら貂蝉が「呂布の側で仕えたらどうだ」、と言うと、貂蝉は「光栄に存じます」と応えます。

2014-12-09 18:45:20
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」24】 急な展開に戸惑う呂布ですが、今の言葉が本当かと尋ねると、王允は誰が冗談でいうかと応え、後日貂蝉を送ると言います。もうすっかりよろこんじゃっている呂布は、必ず必ず頼みますぞ、と言って上機嫌で帰って行きました。第一段階終了。

2014-12-09 18:47:39
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【横山光輝「三国志」講座38「王允のたくらみ」25】 日を改め、王允は董卓のもとに出仕します。王允は多忙な董卓を慰めるため、酒席を用意したから、と招待します。董卓は、国家の元老たる人物の招待を断るのは失礼だと快諾します。

2014-12-09 18:50:11