【オックスフォード白熱教室】ボルヘスの『バベルの図書館』は文学を通して数学の高次元トーラスに辿りついた

数学の専門知識が無くても判りやすく素晴らしい講義でした。
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rieco @rieco_maracas

私たちが夜空に見ている星のいくつかは、実際は私たちの太陽が何度も何度もループして見えているのかもしれない。

2014-12-20 13:43:08
rieco @rieco_maracas

この宇宙はどういう形をしているかといえば、それは4次元の形状だ。 3次元の端をすべて繋ぎ合わせて得られる形は“4次元トーラス”と呼ばれるものだ。 いわば4次元ドーナツだ。 それを形で現わすことはできないが、数学を使えば探求することはできる。

2014-12-20 13:43:20
rieco @rieco_maracas

ボルヘスが短編小説の中で作りあげた図書館もそうした形だ。 図書館は端を繋ぎ合わせて行って、4次元の姿を作りだした。 彼はこうした数学における高次元トーラスの考えに、文学を通して辿り着いたのだ。

2014-12-20 13:43:29
rieco @rieco_maracas

ここで近年に起きた数学における大きなブレイクスルーについて話そう。 10年ほど前、ロシアの数学者グレゴリ・ペレリマンがポアンカレ予想と幾何化予想を証明した。 このことは私たちの宇宙を繋ぎ合わせるほかの方法を探るものでもある。

2014-12-20 13:43:52

ポアンカレ予想とは、
単連結な3次元閉多様体は3次元球面 S^3 に同相である。
という予想であり、1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって提出された。以来ほぼ100年にわたり未解決だったが、2002年から2003年にかけてロシア人数学者グリゴリー・ペレルマンはこれを証明したとする複数の論文をarXivに掲載した。これらの論文について2006年の夏ごろまで複数の数学者チームによる検証が行われた結果、証明に誤りのないことが明らかになり、ペレルマンには、この業績によって2006年のフィールズ賞が贈られた(ただし本人は受賞を辞退)。[Wikipedia]

幾何化予想(geometrization conjecture)は、ウィリアム・サーストン(William Thurston)により、閉(英語版)(closed) 3-次元多様体の分類のプログラムとして、1980年に提案された。幾何化の目的は、3-次元多様体を基本的なブロックに分解し、一つ一つのブロックでの幾何学的構造を特定できるような分解を見つけるプログラムであり、「常に基本ブロックへの分解が可能であろう」という予想を、サーストンの幾何化予想という。また、幾何化予想は、ポアンカレ予想の一般化となっており、グリゴリー・ペレルマン(Grigory Yakovlevich Perelman)により、リッチフローを使ったポアンカレ予想の証明の際にも使用された。[Wikipedia]

rieco @rieco_maracas

ドーナツのような形以外に、有限でありながら行き止まりを持たない繋ぎ方にはどんなものがあるのか。 ペレリマンが達成したことはそうした問題を解き、ボルヘスが物語の中で使うことができたかもしれない、宇宙の形の全ての可能性をリストにしたことだ。

2014-12-20 13:44:01
rieco @rieco_maracas

多くの芸術家がその創作の中に数学を使っている。 その逆に、数学も芸術的な感覚によって駆り立てられているとも言える。単純に美しく面白く驚きに満ち溢れているから、私たちはそれを追い求める。 その気持ちは芸術家も同じだと思う。

2014-12-20 13:44:19
rieco @rieco_maracas

第4回は「数学が教える“知の限界”」無理数、カオス理論、不完全性定理、無限などのお話だそうです。

2014-12-20 13:44:48