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entry_yahhoo
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導入
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
（ ▼Д▼） ＜戻った 大淀「お疲れ様です」 （ ▼Д▼） ＜準備は？ 大淀「万全です。では、これを」 （ ▼Д▼） ＜ああ・・・では行くぞ！
2014-12-25 00:38:01
本編
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
草木も眠るウシミツ・アワー。灯りの落ちた鹿屋基地駆逐艦寮に忍び足で歩く二つの影有り。黒い第二種軍装の男と特徴的なセーラーの女。二人は共通の赤と白のミトンの帽子を被り、男は大きな白い袋を担いでいた。 1
2014-12-25 00:48:27
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「しかし」男、リカルドは背中の袋を揺すらぬように気を配りながら、隣の女、大淀に問いかける。「イベントとは言え、盗人か何かみたいだな」「そうでしょうか？」大淀はきょとんとした顔で問い返した。「俺の故郷には、クリスマスもサンタもねぇからなぁ」リカルドは過去を思い出すように答えた。 2
2014-12-25 00:54:34
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「まぁ、気にしないようにしましょう」大淀は周囲の索敵をした。動いているものは探知されず。これからの作戦に支障なし。「普段頑張ってる駆逐の皆様への慰労と考えれば」「慰労か」「そう、慰労です」リカルドは一旦息を吐き、気を引き締める。「まぁ、俺も世話にはなってるしな」 3
2014-12-25 00:58:55
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「で、俺たちの担当は」「この区間ですね」リカルドは袋を下ろし、大淀は懐から駆逐寮の見取り図を取り出し、プレゼント配布内容を確認する。「作戦対象は6部屋。夜間出動をしているのは2部屋ですね」駆逐寮は基本的に集団生活であり、一部屋に大凡4人が寝泊まりしている。 4
2014-12-25 01:06:15
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「じゃあ、とっとと始めるとするか」リカルドは袋から4つのカラフルな箱を取り出す。「ええ、ご武運を」大淀は提督を鼓舞しつつ、もう一度周囲の索敵を行う。やはり動いている者は自分たち以外になし。リカルドは細心の注意を払い扉を開けた。 5
2014-12-25 01:10:13
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
（寝てるな）室内に侵入したリカルドはまず慎重に状況を把握することに努めた。部屋の中には2段ベットが二つ。寝息が4つ。起きている者はいない。（ここは簡単そうだ）リカルドは静かに、しかし素早く枕元にプレゼントを置いていく。（こんなものか）リカルドは来た時と同じように音もなく去る。 6
2014-12-25 01:17:29
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「クリア」後ろ手に扉を閉め、リカルドは戻ってきた。「まずは一部屋、ですね」「本当にこれ、こんな真夜中にやる必要があるのか？」リカルドは袋から次の箱を取り出し、ぼやいた。「確かクリスマスパーティってのやってたんだろ？その時に渡せなかったのか」「それじゃ夢が無いですよ」「夢か」 7
2014-12-25 01:27:41
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「すまんな。あまり馴染みが無いからな」「後でお酒、付き合いますよ」「そいつは素敵だ」リカルドは箱を担ぎ、二部屋目に静かに入り込んだ。 8
2014-12-25 01:36:11
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「お疲れ様です」「お疲れさん」リカルドと大淀は酒で満たしたグラスで乾杯した。「滞り無く終わりましたね」「こちらの計算通り、ってところだな」「あら、台詞とられちゃいましたね」酒が入っているからか、両者とも饒舌だ。 10
2014-12-25 01:49:33
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「まぁ、あれだ」「提督？」リカルドはふと懐から小さな箱を取り出した。「サンタクロースにもプレゼントはしていいんだよな？」リカルドはその小箱を大淀に手渡した。「これは・・・ありがとうございます！」大淀は小箱を抱きかかえる。 11
2014-12-25 01:56:33
Ricardo Berenguer
@entry_yahhoo
「そうか、良かった。良かった」リカルドはそんな大淀を見て快活と笑い、ふと窓を見つめた。「成程、寒いわけだ」窓の向こうでは雪が降り始めていた。「メリー・ホワイト・クリスマスだな」 12
2014-12-25 01:58:13