松田少将と伊勢の回避運動神話

さむらい@戦史調査中！ @Type96_AAgun

エンガノでの松田千秋神話ついてだが、前にも中瀬艦長の話を出して松田少将発案とされる類の話は無いと紹介した。そして当の本人も伊勢の回避については中瀬艦長の見事な操艦と艦長以下乗員一同の善戦（対空戦闘）と奇跡と謙遜する中瀬艦長を讃えている。

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中瀬艦長と伊勢の奮闘に関して述べたのちにレイテ戦における敗因の主因について述べているが、そこで初めて自身の摂津艦長時代に纏めた「雷爆撃回避運動法」について触れ、開戦前には講演したこともあるけど開戦から三年を経たレイテ戦時には艦長の多くが交代

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あわせて作戦様相の変貌もあって爆撃回避に対する艦長の関心が揺らいだのではないかと松田少将は考察しており、これが故に「艦上機の爆撃は回避できない」というのが各艦長に一般的に通念だったのではないかと思われると述懐されている。

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従って松田少将自身は持論である「雷爆撃回避運動法」は開戦前であるが講演も行うくらいに絶対的な自信を持っていたことは間違いないが、それが広まっていたかどうかはまた別の話なのである。それを第三者が意図的に解釈して今あるような通説になったのではないだろうか。

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また面白いことに回避運動法については話の所々に自慢のごとく言われるのに対して、考案されたとされる弾幕射法については何ら述べられていない。以前から述べているように伊勢で行われた弾幕射法の要領というのは別段特別なものではなく、至って普通のものなのである。

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その普通の射法も下士官兵が聞けば「〇〇に発案された射法」と感じ取ってもおかしくない。また別の例でも武蔵の高射長を経験した古賀大尉の曳光弾の観測による修正射法というごく一般的な機銃の射法を「古賀大尉発案による」と記述されるケースなどもあるから十分あり得よう。

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その普通の射法も下士官兵が聞けば「〇〇に発案された射法」と感じ取ってもおかしくない。また別の例でも武蔵の高射長を経験した古賀大尉の曳光弾の観測による修正射法というごく一般的な機銃の射法を「古賀大尉発案による」と記述されるケースなどもあるから十分あり得よう。

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私も何度か紹介した一次史料「雷爆撃回避運動法」のことを言ってるのだろうけど、あれには対空戦闘に関する記述はないんだよね。 twitter.com/seinamidd/stat…

駆逐艦bot @seinamidd

俺が体を張って得たデータでこさえた対空戦闘についての論文を読んでなかったヤツ前に出ろ。読んでも活かせなかったヤツもだ。俺は心が広いからな、何のことだか判らないようなら名前を挙げてやってもいいぞ？　伊勢と日向以外の全員だ。前に出ろ。そこに座れ。　／摂津

2015-12-26 16:06:42

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これが原文史料なんだけど、松田千秋少将が摂津艦長時代に得たデータに過去の回避運動に関する研究論文や戦訓を組み合わせて、目標毎に有利な対勢の位置取りや回避運動時期を説いたもので対空戦闘のことについては記述されていない。 pic.twitter.com/EsOFSqTfqV

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また、エンガノ岬では伊勢、日向が雷爆撃回避運動法を両艦長が勉強していたみたいに書かれているが、別に松田千秋少将の雷爆撃回避運動法を忠実に守って実行していたわけではない。また他の艦でも、例えば武蔵艦長の猪口敏平少将は上番時に過去の武蔵の操艦に関するデータを申し受け、

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航海長とともに対空戦闘時の際の回避運動の要領を決めていた。従って雷爆撃回避運動法が理想の回避運動法を説いていたとしても艦ごとの特性や戦場の地形によっていくらでも要領は変わってくる。