英米豪の旧日本軍戦争捕虜が続けざまに表舞台に出て来たのはなぜですか?
- midoriSW19
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調べる前は、日本軍のBC級戦犯の裁判記録などから、連合軍捕虜虐待は誤解に因るものが混じっているのではないかと漠然と考えていた。しかし『レイルウェイマン』他POWの出版した収容所や強制労働の記録等を読むにつれ、そんな生易しいものではないのがわかった。 @midoriSW19
2015-01-01 03:21:27POW収容所の通訳だった永瀬隆氏の書籍も多数読み、虐待拷問した側にもひどい心の傷が遺っている事も知った。永瀬さんは英語塾を経営しながらお金が貯まると現地に出かけ、訪問したPOWと交流をもっておられた。日本政府は何の助けもしなかった。@midoriSW19 @midoriSW19
2015-01-01 03:27:05ローマックス著『レイルウェイマン』に書かれたウォーターボーディング(拷問)の様子は読むだけで息が詰まるほどだった。実際に手を下すのは永瀬さんではなくても、上官の命令を自分のわかる言葉で語る通訳がしだいに強い憎悪の対象に変わってゆく様子が描写されている。@midoriSW19
2015-01-01 03:31:54英国人POWだけでなく他の連合軍POWも同様ではないかと想像するが、終戦で帰国した彼らは二重の意味で遺棄されていた。周囲は勝利に浮かれていて、POWが持つ収容所での肉体的精神的ダメージを理解できない。マッチョなイメージを壊す元POWの肩身は狭かったと思う。@midoriSW19
2015-01-01 03:36:34泰緬鉄道建設で強制労働させられていたのは連合軍POWだけではないことも忘れてはならないことだ(と言うより、多くの日本人には初耳かもしれない)。POWの何倍もの数の現地人「労務者」が強制労働に駆り出され、命を落とし、 戦後も極貧のうちに捨て置かれた。@midoriSW19
2015-01-01 03:40:05イギリスに20年住んで「国に帰れ」と言われた事がたった1回だけある。1995年のVJデイ(対日本戦勝記念日)50周年の少し前、西ロンドンの住宅地で老紳士に「日本人か、何をしている、国に帰れ」とすれ違い様に突然言われた。POWだったのではないかと後で思った。@midoriSW19
2015-01-01 03:47:00これ以前にも書いたけど、当事者が高齢でどんどん亡くなっているので、今のうちに語っておかないと記憶が風化してしまうという危機感が、タイミングの重なりの背景ではないかと私は思っています。ザンペリーニ氏は(続) @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:00:50…今年亡くなったし、奥の細道の作者のお父さんは脱稿直後に亡くなったというし、ローマックス氏と長瀬氏がなくなったのも数年前ですよね。「生きているうちに」と製作や執筆にとりかかったのではないかと。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:04:29To End All Warsも10年以上前の作品だけど、やはりアーネスト・ゴードン氏が映画公開と前後して亡くなっている。特にビルマ戦線は英国では忘れられた戦争なので記録の必要が切実なのかなと。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:08:31単純な話、テレビでもDad's Armyとか「ナチと戦う話」系のものは毎年しつこく再放送するけど、Tenkoとか全然再放送しないですよね(あれは泰緬鉄道じゃなく女性収容所の話ですが)…。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:11:29作品発表が重なった理由にPOWの死期が近いという一面は絶対にあるけれど、特に映画の場合は莫大なお金がかかるので制作者の情熱だけでは作れない。その映画が絶対に当たると確信できるか、「今作るべき」という強い動機が必要。@yunod @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:15:19証人の存命中にという動機ならドキュメンタリーの方が早く安くでき、実際の証言も記録できる。劇映画というお金も手間もかかる表現形態を選ぶのは(どちらも公開前に亡くなってしまったし)一般に広く知らせる為に他ならないと思う。@yunod @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:31:43Unbrokenの場合、インタビュー等で見る限りアンジェリーナ・ジョリー個人のプロジェクトという面が強かったようで、彼女本人が何が何でも映画にしたいと奔走して実現させたようです。それから(続) @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:37:12The Railway Manの方はドキュメンタリーとTVドラマは50周年の時にBBCでやりましたよね。今回の映画は大手映画会社は噛んでなくて、「製作委員会」的な形であちこちが寄り集まって作った印象。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:41:08「一般に広く知らせたい」という動機はもちろんある。ドキュメンタリーほとんど残らないけど映画は残るから。でもその動機は個人の情熱レベルから始まってて、それは「もうすぐ亡くなってしまう」が背景ではないかと。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:43:52ローマックス氏もザンペリーニ氏も、公開前に亡くなってしまったけれど、映画を作り始めていたことは知ってましたよね。本人と製作・制作側が話をしている。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:45:59『レイルウェイマン』撮影中のニュースを聞いた時はとても悔しくて、自分達が作りたかった映画がなぜ10年前(永瀬さんの存命中)に作れず今ならできるのか考えた。10年前には2人とも80代で高齢だけが理由ではないと思った。@yunod @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 05:53:44いろいろあるでしょうね。タイミングとか、誰がプロジェクト推進の原動力になっていてどんな支持者を集めたかとか。Unbrokenもアンジェリーナだから実現できたという面は確実にある。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:00:36Railway Manは、TVドラマ版がBBCだったので今回もBBCやチャンネル4が作ったのかと思ったけど、最後のクレジット見てたら英国系はプロダクションにあまり絡んでなかったようで驚いた記憶があります。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:03:15というわけで私はこれらの作品が立て続けに出たことと日本の右傾化とは直接関係はないという意見ですが、それとは別に、英米とも安倍政権下での日本の右傾化について強い懸念があることはもちろん確かです。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:07:37ちょっと話外れるけどインスペクターモースシリーズで日本人留学生が殺されるというエピソードがあって、実はこの学生の父親がPOW虐待してた軍人で、POWの子による復讐だったというストーリー。これ、(続) @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:10:421988年に放映されてるんですよ。天皇訪英で元軍人が抗議したあの年です。POWはクリスチャンで、日本軍人に磔にされて殺された、というストーリーだったんですが、To End All Warsと似てますよね。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:13:27どういうきっかけで話が動いて実現したのか個人的にとても興味があったんですが、アンジェリーナのような露出の大きい有名人が作ったわけではなかったので、その辺りの話が聞こえてこなくてちょっと歯がゆいです。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:18:05…と書いた後改めて探してみたら、ここにあるじゃん→ boltonschool.org/senior-boys/ne… 豪人監督を入れてオーストラリアとの共同制作という形にすることで資金を集めることができたと。 @midoriSW19 @TrinityNYC @ittetsu_mum
2015-01-01 06:37:51