椎原旬氏が過去作を振り返る
お願いお星さま
『夏少女』を作っている間、たけまさには『とらかぷっ!』原画集やコンシューマへの移植版である『とらかぷっ! だーっしゅ!!』の作業を主に進めてもらっていたが、『夏少女』開発後期にはたけまさにも演出に入ってもらう形になっていた。
2015-01-25 03:33:29「メインの作業担当(シナリオとか原画とか)と関係なく、演出とデバッグ作業は社内スタッフ全員が担当する」。これは、長く続けていた制作作法。
2015-01-25 03:34:04この作法には、制作の最終工程に携わることで、自分たちが作っているゲームに対する理解を深めることと、ゲームを作っているという実感をより強く持つこと。そんな2つの目的があった。
2015-01-25 03:34:47とにかく、たけまさに原画家としての作業を中断させてしまっていたので、モチベーションを保つためにも、次の企画はたけまさの色が生きる企画にしなければと思った。
2015-01-25 03:37:06そこで、たけまさに新企画に入れて欲しい要素を聞くと「幼馴染み」という答えが返ってきた。そんなシンプルな要素を中心からずらすことなく生まれた企画……それが『お願いお星さま』だった。
2015-01-25 03:38:01『お願いお星さま』は、「とにかく自分たちの好きに作ろう」と思って作り始めました。『夏少女』の制作では綺麗に作りきることを優先している部分があったので、今度は自分たちのやりたいこと、好きなことを出来る限り詰め込んでしまおうと。
2015-01-25 03:39:42具体的に言うと、ヒロインを幼馴染みにして、少年マンガ(ちょっとH枠のやつ)にあるようなドキドキするシチュエーションを大量に投入して、「二人の可愛い幼馴染みがいるなら1+1=2以外の答えがあるんじゃない?」という提案もしちゃう、みたいな感じ。
2015-01-25 03:40:45あと、パッと見アドベンチャーっぽくない要素を何か入れたくて星図盤を作りました。あれは単にゲームの進行を視覚化したというより、「選択すること」そのものの特別感を伝えたかった気がします。その感覚が伝わったかどうかは謎ですが、作っていて楽しかったので良しとします。
2015-01-25 03:46:53ちなみに、『夏少女』の開発終盤~開発後に3人のスタッフを採用したこともあり、開発室のスタッフは一気に倍の6人になりました。
2015-01-25 03:47:19そういう内部スタッフの増加だけでなく、振り返ってみれば『お願いお星さま』の制作時には数多くの出会いがあったなあと思います。
2015-01-25 03:48:36たとえば、その後もSDで何度もお世話になることになる、いくたたかのんさん。初めてのコンタクトが、たかのんさんからの「『とらかぷっ!』の同人誌を作って良いですか?」というメールだったのは、今でも思い出深いです。
2015-01-25 03:49:11その同人誌はもちろん今も大切に持っていますが、1冊しか手元にないのは不安だという理由で、2冊目をオークションでやや高めのお値段で落札したりもしました。だって、たかのんさんに同人誌作ってもらえて嬉しかったんだよ!
2015-01-25 03:50:24他には、やっぱりその後何度も主題歌でお世話になることになるElements GardenさんとNANAさん。上松さんのElements Gardenとしての初仕事が『星☆に願いを』だったことには縁を感じるというか、なんかもうその縁にめっちゃ感謝です。
2015-01-25 03:51:20それから、BGMで何度もお世話になるノーブランドサウンズさん、ムービーで何度もお世話になるどせいさん等々、長くお付き合いさせていただくことになる方に出会いまくった作品になりました。
2015-01-25 03:52:14そう言えば、芝原さんや羽沢さんを含めて、おね星からお世話になっている声優さんも多いですね。個人的には願い星役の茶谷さんの「お仕事しちゃうよっ♪」が妙に印象に残っているのですが、グラフィッカーさんの発した「ひびきの声、エロいッスよ」という言葉も忘れられなかったり。
2015-01-25 03:55:16あの一言が『てとてトライオン』のヒロイン声優選定時の自分に影響したのかどうかは、自分でもわかりません(笑)
2015-01-25 03:56:00