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うし
@ushine7575
@yushine7575 「俺はお前を導く光になりたいんだ、梵天丸…」小十郎の硬い腕に囚われる。抱きしめられるのでは無かった、愛情を伝えてくる様なものではない。逃がさないと。逃げるなら俺を殺していけとでも言うような硬い腕。こいつは俺を逃がしはしないと、確信した。
2015-01-19 21:15:10
うし
@ushine7575
@yushine7575 「絶対に…絶対に、俺を逃がさないと誓え」別れの時はお前が離れて行くのではない、俺がお前から逃げるのだ。だから、俺を離すな。逃がすな。俺の右目になれ、小十郎−−−。貴方様に誓って。それは、密約の様に、呪いの様に結ばれた。 #冬の小梵フェア
2015-01-19 21:19:44
ミール
@spt_m
あっち向いて二人で前ならえ。流れる音楽と梵天丸の腕振りに合わせるべく膝を落とすたび、じわじわと効いてくるスクワットに太腿が異議を申し立てる。頭を下げればぶつかりません、「小十郎、平気？」「なんのこれしき」数えて25回目に、とうとう小十郎は音をあげた。#冬の小梵フェア
2015-01-20 21:33:45
ミール
@spt_m
恋とは何だ、その問いに小十郎は困ったように笑った。それが自分の知ることのないものだと梵天丸はとうに知っている。あなたもいつか、なんて見え透いた慰めはいらない。今知りたい、他の誰でもなくお前と知りたい。梵天丸が広い背中に投げつける視線に、彼は気付かない。 #冬の小梵フェア
2015-01-20 21:12:31
マゼンタ
@magenta15tea
#冬の小梵フェア 梵天丸の廃嫡を企んだ男は、こう嘲笑った。「片倉はどのような地位や恩賞を殿に約束されたのだ。それとも若を手籠め済みか？」数瞬後、無様に転がる男を見下ろしながら小十郎は悟った。己はただただ、梵天丸を愛しているのだと。
2015-01-21 19:59:43
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@nekoaya
「近寄るでない！」甲高い母の金切り声の直後、パチンと硬い音がした。 手にしていた扇子で叩かれた手は、ほんのり赤く腫れている。いつものこと…淡々と受け止めて、落ちた花を見つめた。鮮やかな赤い花は、母上に似合うと思ったのに…花びらを数枚散らして縁側を汚している。 #冬の小梵フェア1
2015-01-21 21:19:14
綾ぬこ♀男爵_( _*´ ꒳ `*)_11/9発売
@nekoaya
ひどく悪いことをした気がして、そっと花を拾う。可哀想なことをしてしまった…。 花を抱えて振り返れば、怒ったような顔の傅役が抱き上げて無言で歩き出す。やはり悪いことをしたのだ。 だから母上も小十郎も怒っている。 離れの部屋の畳に触れたとき、 「ごめん…」 #冬の小梵フェア2
2015-01-21 21:19:44
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@nekoaya
小さな声で謝っていた。驚いた顔をする小十郎が「なぜ？」と掠れた声を上げる。 小首を傾げて待てば「なぜ！なぜ、貴方が謝るのです」と強い口調でにじり寄ってきた。はらりと落ちた前髪に手を伸ばし、そっと触れる。 冷たい冬の風が二人の間を抜けた。 「梵天が悪い」 #冬の小梵フェア3
2015-01-21 21:22:29
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@nekoaya
なんの疑問もなく告げた。 「貴方は…っ！！」 声を詰まらせ、小十郎の逞しい腕が抱きしめる。痛いくらい抱き締める小十郎の頬が触れる首筋に温かな何かが伝う。 …なみだ？ 手で触れた温かな何かは、小十郎の涙のようで、どうしたのかと慌てた。 「どこか痛むのか？」 #冬の小梵フェア4
2015-01-21 21:44:33
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@nekoaya
ぺたぺたと手が触れる先、男は涙を隠しもせず声を震わせた。 「…貴方が泣かないから、俺が泣いているのです」 梵天が、泣かないから？ おかしなことを言う。梵天が泣く必要はないし、泣くようなこともなかった。男は涙を見せてはならぬと、小十郎は教わらなかったのだろうか… #冬の小梵フェア5
2015-01-21 21:52:21
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@nekoaya
不思議そうな顔をしていた梵天の頬に手を滑らせ、小十郎は大きく息を吐いた。 「母君に傷つけられても泣けなくなってしまったのですね…それほどに傷は深い」 小十郎の涙を拭い、ちくりと痛んだ胸を手で押さえる。 「ちくちくする」 「…梵天丸さま」 #冬の小梵フェア6
2015-01-21 21:57:25
綾ぬこ♀男爵_( _*´ ꒳ `*)_11/9発売
@nekoaya
赤くなった手の痛みが強くなった気がして、じっと見つめる。また胸がちくりとした。 「いつか、自由にして差し上げます」 真剣な目で告げられた言の葉に、ふわりと温かくなる。自然と頬が緩んだ。 ぎゅっと抱き着き、小十郎の大きな背に手を回す。 「鳥のように自由に、か？」 #冬の小梵フェア
2015-01-21 23:18:08
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@nekoaya
「はい」 梵天が伊達家の跡取りである今、それは叶わないだろうと予想はついた。誰よりもそれを知るくせに言霊を使う男の心が、じわりと子供に沁み入る。 「…約束だ、こじゅろ」 初めて見た小十郎の涙は、梵天の代わりだと言う。小十郎は強いから己の為に泣かないのだろう。 #冬の小梵フェア
2015-01-21 23:18:36
綾ぬこ♀男爵_( _*´ ꒳ `*)_11/9発売
@nekoaya
小十郎を可哀想だと思った。冷たい風が指先から熱を奪う。抱き締める小十郎が寒くないように…祈りながら縋り付いた。 終 #冬の小梵フェア
2015-01-21 23:19:42
未都@冬もやります小梵フェア
@mitohaya
「いつか自由にしてさしあげます」 「鳥のように自由に、か？」 それは叶わないと、予想はついていたけれど 綾様のSSより引用 迷走した;;;;;;けどもせっかくなので:::: #冬の小梵フェア pic.twitter.com/FSG2I1KJn2
2015-01-23 02:33:39
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とだひ
@gorira_kkuma
ぼんのゆめ ぼんのゆめはちちうえをこえるおうしゅうのおうになることです。 あと、こじゅうろうのみけんのしわがきえてくれたらうれしいです #冬の小梵フェア
2015-01-22 00:13:44
*ひま🌟12/17南４ミ49b
@hima73
水たまりが凍って薄氷になっているとわざと踏んで割ったし、氷柱はへし折る。新雪が積もれば走って寝転んだし、今もそういう気持ちは残ってる。「今も？ 変わってんな」生意気そうな少年は鼻で嗤う。変わっているのはおまえのほうだろ。霜柱を踏みしめて歩く楽しみも知らない少年。 #冬の小梵フェア
2015-01-22 03:48:32
邪馬
@h_mores
あいつは「よくやった」とか「うまくなったな」とか褒めることはないが、時折、頭を乱暴にぐしゃぐしゃと撫でる。あのゴツゴツとした大きな、柔らかくはないが暖かい手で。それが何より安心して嬉しい。でも絶対にあいつには言ってやらない。さぁ今日はあの手は伸びてくるだろうか。#冬の小梵フェア
2015-01-21 14:53:31
プク 🍆(ずんだずんだ)
@pukufukup
「いい面構えになってきたじゃねえか」 #冬の小梵フェア pic.twitter.com/dr29kW2ro7
2015-01-21 22:41:39
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(*//∀')ぼんてんもち（の中の人）
@bontenmochi
(*//∀・)人|｀∀´､| ぼんてんもちえにっきでさんかだよ。 #冬の小梵フェア p.twipple.jp/cDq5v
2015-01-23 04:00:11
じょにーお(*●ω｀*)
@joniioka
#冬の小梵フェア 小十郎・・・お花散ってしまったね・・・ pic.twitter.com/uVp0QaKVu9
2015-01-23 00:35:09
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未都@冬もやります小梵フェア
@mitohaya
フォロワーさんの描いてた泣いてた梵ちゃんに返そうとして没った pic.twitter.com/XvpD5Vmk1o
2015-01-23 03:35:04
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ミール
@spt_m
下ばかり向いて本を読む子供に何を教えろというのか。体術や剣を教えようにもその体はあまりにも細く未熟だ。「下ろせ、部屋に戻せ！」軽い体を抱え上げて外に出れば子供は盛大にむずがって暴れる。「そう言うな、今日はいい晴れ具合だぜ」まずはせめて、空の青を教えてみようか。 #冬の小梵フェア
2015-01-23 00:53:15
オワリ
@owari_track
喜多の編んだマフラー。耳当てもついた裏起毛の帽子。ダウンのジャケット。小十郎とお揃いの手袋。ムートンのブーツ。コーデュロイのパンツ。毛糸の靴下。それに小十郎！今年の冬も梵天丸の防寒は完璧です。 #冬の小梵フェア
2015-01-23 14:36:47