テロ・デモでゆれるフランス、フランス思想専門家の内田樹さんのここ数カ月のツイート

内田樹 @levinassien

歴史が教えるように、フランスはファシズムと反ユダヤ主義の「祖国」です。その事実を抑圧し、隠蔽してきたことによって、「深層のフランス」は繰り返し症状として回帰してくることになりました。極右の進出を理解するためには、そのような補助線を引くことも必要です。

内田樹 @levinassien

北アフリカからの移民たちをパリ郊外の「ゲットー」に押し込み、そこで生まれた子どもたちが文化資本の獲得が構造的に不可能であるような仕組みを作ったのは、フランスに内在する「ファシズムの原理」、La France profondeと呼ばれる古層です。

Gotch / Masafumi Gotoh @gotch_akg

（論壇時評）熱狂の陰の孤独　「表現の自由」を叫ぶ前に　作家・高橋源一郎 - 朝日新聞デジタル t.asahi.com/h4ms

内田樹 @levinassien

高橋源一郎さんの「論壇時評」の言葉に僕も同意の一票を投じます。熱狂した群衆が街路を覆い尽くすときにベランダから街路を見下ろす冷静なまなざしも集団にとっては不可欠にものだと述べたのは五月革命のときのレイモン・アロンでした。レヴィナス老師もそうでした。

内田樹 @levinassien

ソルボンヌの学生たちが学舎を占領してカーテンに火を点けたのを見たレヴィナスは青ざめました。学ぶ機会がどれほど得がたいものか身にしみていたからです。でも、学生たちはなすすべもなく立ち尽くすこの老教授をただの時代遅れのブルジョワ知識人だと思っていたことでしょう。

内田樹 @levinassien

「おまえは敵か味方か、はっきりしろ」「旗幟を鮮明にしろ」という脅迫的な言葉がある音量を超えてきたら、意見を述べることを控えるのは大人のマナーの一つです。フィリップ・マーロウは「そういうとき」には絶対に自分の立場をあきらかにしませんでした。