- dungeon03hen
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(ここはどこだ...)男は周りを見渡す。どこまでも続く草原、生き物はおろか岩一つない異様な光景が広がっている。
2015-01-23 21:50:09そこにあるのは一本の道。そして、その先には異形の塔がある。白い円錐形の塔に、枝のように左右に延びる突起があり、その中央には異様な模様が描かれた円盤。そこから上は両腕を広げた人のような形になっている。 pic.twitter.com/di3dGBBUlE
2015-01-23 21:51:08数時間前...そこには一人町のなかを歩く男の姿があった。町は今日の夕食で悩む主婦や、授業をサボりカツアゲした金でゲームセンターに入り浸る他校の不良で溢れている。
2015-01-23 21:52:33男は近所の学校に通う中学二年生。アパートで独り暮らしをしている。「今日は時間があるから少し遠くまで歩いてみるか。」そう呟くと彼は今まで訪れたことのない町外れへと道沿いに足を進めた。学校は職員会議で昼前に終わっていたのだ。
2015-01-23 21:55:31しばらくして男は立ち止まった。15分ほど歩いただけだが、先程までの賑わいが嘘であるかのような静かな場所に来ていた。道沿いにあるのは一定の感覚で並ぶスギの木だけのように見える。ならば、何故男は立ち止まったのか。
2015-01-23 21:56:51スギの木以外には何もないと思われた道沿いにポツンと木製の古びた小さな屋台があった。まるで人に見つかるのを避けるために木々の奥に隠されているかのような異様な屋台だ。 pic.twitter.com/CuaKaD7qnd
2015-01-23 21:58:05まだ、昼食をとっていなかった彼は静かにその扉に手をかけ、押してみる。...開かない!(落ち着け、押してダメなら引いてみろだ。)
2015-01-23 21:59:10今度はその扉を引いてみる。...開かない!(くそっ!定休日か!?)だが、諦めるわけにはいかない。彼の空腹は限界だ。このままではここで虚しく散ることになるだろう。
2015-01-23 21:59:46(...こうなったら、最後の手段だ!)彼は後ろに下がり距離をとると、助走をつけて扉に体当たりをした!扉は壊れ、建物の内側へと倒れる!
2015-01-23 22:00:36今の体当たりで体力を使いきったのか、男はフラフラと席へつく。店内にはカウンターといくつかの椅子があるだけで、実にさっぱりとしている。
2015-01-23 22:01:40カウンターの奥には一人の男がいる。歳は20代前半といったところであろうか。白いシャツを着て、頭には鉢巻きを巻いている。彼はこの店の店長にして唯一の店員である。 pic.twitter.com/BeLjCS4j4O
2015-01-23 22:08:02ドン!男はカウンターを拳で叩く「フフフ...わざわざ人気のない町外れに店を建てた上で突き破らなければ入れない扉とはやってくれる...さぁ!隠れた名店の味とやらを見せてもらおうか!」空腹に耐えかねて発狂したのか、男が叫ぶ。
2015-01-23 22:09:43男は店長からもち巾着を受け取りながら答える「それが、友達が全く出来ないんですよね...どうしてだろう。誰も俺に近付こうとしないんですよ。」 pic.twitter.com/cNOR4wy0YO
2015-01-23 22:13:31