2015年2月2日

山本七平botまとめ/【唯一神と血縁/断章取義①】自分の行動を規定している規範・原理に無自覚的な日本人

山本七平・岸田秀の対談集『日本人と「日本病」について』/唯一神と血縁/断章取義/22頁以降より抜粋引用。
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山本七平bot @yamamoto7hei

①【唯一神と血縁/断章取義】【岸田〔岸田秀:以下「岸田」〕】僕はずっと以前から山本さんのご本は殆ど読んでいるつもりなんですが、そうして感じた事は、そのお考えが…僕の考えている事と極めて共通する点がある、という気がしたんです。<岸田秀との対談集『日本人と「日本病」について』

2015-01-25 16:39:01
山本七平bot @yamamoto7hei

②【岸田】つまり、日本人は自分の行動を規定している規範というか、原理というか、そういうものに対して無自覚的である。 そして、意識していないがゆえに、太平洋戦争をその典型として、他民族と接したときにいろいろな摩擦が起こってくるわけですね。

2015-01-25 17:09:00
山本七平bot @yamamoto7hei

③【岸田】その問題を解決するためには、 まず、自分たちを真に動かしているものを意識化すること、知ることである ということを、山本さんはあちこちで述べていらっしゃるわけです。 この考え方というのは、実は、私のほうの仕事である精神分析そのものなんですね。

2015-01-25 17:39:02
山本七平bot @yamamoto7hei

④【岸田】山本さんは日本の現代史の数々の局面を分析するのに「空気」という言葉を用いておられるわけで、その発想に僕が「共同幻想」と呼ぶ処のものと大きな共通性を感じました。 一度お会いして日本人論と日本の近代史の分析について、大いにお互いの考えをぶつけ合ってみたかったんです。

2015-01-25 18:09:01
山本七平bot @yamamoto7hei

⑤【岸田】…神経症の患者は、一応ちゃんと主観的動機というものを持っていて、意識面では様々な正当化を行っているんです。 ただし、それは彼を真に動かしているものとは違う。 これは一神経症患者にとどまらず、人間の集団というか、民族についても言えるんですね。

2015-01-25 18:39:02
山本七平bot @yamamoto7hei

⑥【岸田】そもそも人間の精神発達の過程でいうと、まずはじめは自閉的、自己中心的なんです。 すべて自分を中心にして世界は回っていると思っている。 この自己中心性から脱却するには、他者との衝突しかないんですね。

2015-01-25 19:08:56
山本七平bot @yamamoto7hei

⑦【岸田】他者と衝突する事によって初めて、自分の見方が普遍的なものではなくて自分にしか通用しないんだという事が分ってくる。これなくして精神発達はあり得ないんです。 これは個人についてだけではなく、国家という集団についても言えるのであって、日本の鎖国というのは一種の幼児期だった。

2015-01-25 19:39:03
山本七平bot @yamamoto7hei

⑧【岸田】その期間中も長崎でオランダとつき合っていたとはいっても、あれは言わばこっちの勝手になるつき合いで、やめようと思えばいつでもやめる事ができる。 これでは本当の意味の他者との衝突は起こってこないわけで、国家的なレベルで日本が自己中心的だった時代なんでしょうね。

2015-01-25 20:09:00
山本七平bot @yamamoto7hei

⑨【山本〔山本七平:以下「山本」〕】そうですね。 【岸田】ただ、他者との衝突というのは、両刃の剣なんでしてね、 それが全然なければ精神は発達しないけれども、あまりにも強い衝突が起こると、こっちの人格が混乱しちゃう。

2015-01-25 20:38:58
山本七平bot @yamamoto7hei

⑩【岸田】ペリーの来航は実はそのひど過ぎるショックだった。 そこで日本人の精神構造が狂ったんじゃないか、 というのが僕の考えなんです。

2015-01-25 21:08:58
山本七平bot @yamamoto7hei

⑪【岸田】例えば家の中で両親に可愛がられて何一つ不自由なく育つ。下男、下女がいたといってもそれは他人じゃない。 ところが、ある時突然、両親が死に、家が破産して、冷たい世間に放り出された。さてどうしたらいいかわからない、 と一生懸命にあがいたのが、明治以来の日本なんじゃないか。

2015-01-25 21:39:00

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