「千の想いを」~最終章06「激戦」~
- mamiya_AFS
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@tiyodadayo F-8駆逐ハ級、C-2戦艦タ級、B-6駆逐ハ級、B-3空母ヲ級。 E-5とA-2に潜水艦感ありだ。
2014-07-19 21:29:10千歳が操る航空機からの報告とソナーを睨み、天龍が隣の千代田に告げる。本人は樫野が用意しておいた出撃メンバーの武装リストをめくっており、返事は無いが小さく頷いた。 波に浮かぶ艦の甲板で第十五支援艦隊が立ち並ぶ。樫野と伊吹は船の電源と動力起動の為にこの場にはいない。
2014-07-19 21:34:47提督も操舵室におり、舵の前で合図を待っている。 雨は霧雨となったものの、空を覆う暗雲が時折光っては唸っていた。いつまた豪雨が来てもおかしくはない。 両脇に姉と親友を控えたまま、千代田がぶつぶつと何かを呟く。 包帯だらけの千歳の息が荒いが、構っている余裕すら無い。
2014-07-19 21:38:19駆逐艦が使う最小径の単装砲だけを胸に抱いて、エプロンドレスの艦娘がのほほんと眼前に広がる闇を眺める。 メンバーの中で唯一緊張を表に出してはいない。
2014-07-19 21:40:58@tiyodadayo みなさん、くれぐれも無理はしないでくださいね… 危ないと思ったら…すぐに戻ってください
2014-07-19 21:38:20通信機から心配そうな提督の声が漏れる。 千代田の合図があり次第、樫野と伊吹が船の動力を全て起動させ、操舵は彼が行う手筈になっている。が、艦は小型ボートではない。すぐさま移動を開始できるわけではないのだ。まず間違いなく、奴らが押し寄せる方が早い。
2014-07-19 21:43:56戦艦並の重武装に包まれた夕張が呟き、その内容に天龍が顔を上げてわずかに眉をひそめる。 間宮が前線を退いた理由を、この中で知っているのは少ない。
2014-07-19 21:46:15@Yubari_Yasaka @tiyodadayo もうずいぶんと前のことだから。これでもそれなりには戦えるのよ?
2014-07-19 21:46:01龍田から受け取った二振りの刀を右腰に差した天龍がかぶりを振る。 全員の指揮を執る千代田に『間宮の凄さ』を話しておくべきかと考えたものの、わずかに聞こえた旗艦の呟きを聞くに、どうやらとうに気付いているようだった。
2014-07-19 21:50:32@15tennryuu @tiyodadayo @Yubari_Yasaka えぇ、それなりよ。あの人には遠く及ばないもの
2014-07-19 21:48:40メンバーで唯一、まともな武装をしていない常盤がにこにこと微笑む。手が見えなくなる程に長い袖は袖口が大きく広がっており、『中の物』を容易にばら撒けるようになっている。同様に、フリルの付いたスカートも重量の為か風に揺れる事が無い。
2014-07-19 21:53:35「常盤。35秒後に1時方向に全速で進んで。260置きに2ダースずつ機雷を撒いて。そして『何があっても立ち止まらないで』ね。ひたすら直進して。 樫野、聞こえる? 15秒後にエンジンを起動させて。 みんな、いい? 始めるわよ」
2014-07-19 21:56:44常盤が頷き、一歩前に出る。 通信機からの樫野の返事と小さく聞こえた伊吹の応答を確認してから、千代田が改めて前を見る。 もっとも、時計が昼を示しているとは思えない程の暗闇しか望む事はできないが。
2014-07-19 21:59:46薙刀を手に、龍田が霧雨に濡れる前髪を払う。 天龍と目配せを交し合い、互いに何も言わぬまま顔を逸らす。 時間。 足元が軽く振動し、轟音が響く。 普段は気にならない音なのに、今はやたらに大きく聴こえる。
2014-07-19 22:02:11「提督、動けるようになったら全速前進よ。まっすぐ合流予定地点を目指して。 龍田、間宮、23秒後に出発。龍田が左舷、間宮が右舷で艦の両脇に付いていて」
2014-07-19 22:04:44