浜田よしかづ先生の「背景苦手」に関するお話
昔の自分の体験から、「背景苦手」という意識は背景だけにとどまらず もっと色々な問題をはらんでそうな話。 昔 高校三年で進学が早くに決まって余裕のあった自分はハガキ投稿戦士となり2年で100~200枚ぐらい描いてました。大学1年終わる頃 必修科目を落としたのでさっくり大学をやめ→
2015-02-12 14:04:50イラストレーターになろうと何箇所かに持ち込み。全滅。その1つが富士見書房でした。投稿ハガキはゲームの二次創作絵?だったのでオリジナルを何枚か描きおろして見てもらった時に 編集さんに言われた言葉が、「地面に足ついてる絵がないね」でした。→
2015-02-12 14:07:33絵の描き始めはフツー、キャラメインで描くので背景は添え物、当然好きでも得意でもない訳で、結果イラストは全てAやBのような構図になってました。編集三はCのような構図を描けとまでは言いませんでしたが、この発言がきっかけで→ pic.twitter.com/qOTb575Ucw
2015-02-12 14:10:35Cのような絵を描かねばと考えたのがその後の自分にやたら大きな影響を与えました。で、描いてみようとするが うまくいかない。そうですパースがわからんとCは描けない というか今まで描けてたはずの人物もなんかうまく描けない。そりゃそうだ。なぜなら→
2015-02-12 14:13:32背景も人物も同じ物体にすぎず それらには常にパースがかかってる訳で、パースを理解しないまま人物を描いても それはそれっぽく見えるよう体裁を整えただけの状態だったわけです。 そこでパースをなんとなく勉強し Cのような絵を描けるようにしました。→
2015-02-12 14:17:13そんな体験から「背景苦手」という意識は人物と背景を別に捉え、パースを理解してない可能性が高い。でその弊害は、漫画を描いた時、Dのようにバストアップが増え カメラ距離や高さが一定になりやすい事です。 逆にパース作画に苦手意識が無ければ Eのようにカメラを自由に動かせます→
2015-02-12 14:25:56カメラを自由に動かせないと その時その時最で ベストな演出ができなくなり、表現がこじんまりしてしまうので、セリフで補完する事が増えます。読みづらく、わかりづらく、インパクトの小さい作品になりやすい。って前のツイートに画像貼り忘れエ→ pic.twitter.com/ljecl6GDZh
2015-02-12 14:29:39という訳で背景だけでは済まない「背景苦手」にご注意 でもそのあたりのデメリットを承知で パース理解を避け、スピードだったりストレス緩和するのも アリだと思います。
2015-02-12 14:31:46この「背景苦手」話は 実は電子書籍に纏わる話題。自分は本と電子書籍では 電子書籍で読むほうが「めんどくさい」と感じる事が多い。人間の脳は、紙(反射光)情報は 左脳、理性、分析、批評で モニタ(透過光)では右脳、情緒、絵柄、パターン認識、くつろぎ、になるそうで→
2015-02-12 14:49:21背景苦手から来る作画方法で描かれた漫画は 長いセリフや読者の想像によって情景を補完させる傾向にあるため、紙(左脳分析)では読める、解釈できるが、モニタ(右脳くつろぎ)ではめんどくさく感じるのだと考える。逆に背景苦手ではない作画方法で描かれた場合、読者が脳内補完する余地が少ない為→
2015-02-12 14:53:13紙でもモニタでも問題が起こりづらい。 なので今後電子書籍のシェアが伸びる事を考えれば、背景苦手意識が漫画家に与える弊害は大きくなるんではなかろーか という話でした。
2015-02-12 14:55:11あ、あと電子書籍で気づいた事がもう一つ。以前電子書籍は文字がでかくないと と発言しましたが、もうひつつ重要な要素があると感じました。それは、文字の大きさが一定で有ることです。多少フォントサイズが小さくとも、常に一定のサイズで、時折演出として、大きくなったり小さくなったりすると→
2015-02-12 14:58:14読みやすい、意図を汲み取りやすい。きっと紙媒体では気にならなかっただろうと想像します。先ほどもつぶやいたように、モニタからの情報を脳は分析しずらいと思われるので、 電子書籍ではより読者の脳に負担をかけないように細やかな配慮が必要になると考えますね~
2015-02-12 15:00:59